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趣味を突き抜けた先

先々週、日本初となる「Japan Linux Symposium 2009」が開催され、来日していたLinux創始者のLinus Torvalds氏を生で初めてみました。講演の後、ツーショット写真希望者で行列ができるという光景も初めてで目を丸くしましたが、それだけ熱狂的な人気の一端が伺えました。

Linusは、良くも悪くも趣味の人という印象。報道陣の多くは、大規模プロジェクトを統括する上でのビジョンやノウハウを期待するような質問を投げかけていましたが、「成功しようと始めたのではなく自分のために作った」「様々な用途で使われるOSの整合性を取る難しさが、むしろ面白い」「私がすべてを管理しているわけではない、一つのプロセスを設定しているだけ」「成功する秘訣はないと思う」と、ただ自分の好きなことを突き詰めていったらこうなったという回答で、自身も「Linuxは今でも趣味です」と冗談交じりに答えていました。

一方、オープンソースソフトウェア開発について「何千もの開発者が関与し、それぞれ独自に改善を進めることは有機的であり、生物が突然変異を繰り返して進化していくように、近年の(特にOSのような)複雑すぎるソフトウェアに対して安定して機能する」というマクロな見解を示したり、「Linuxがミッションクリティカルな領域で適用されていく中で、昔のように自由奔放なことはできなくなってきた」と述べるものの、根底にはあくまでも問題解決を楽しむ個人的なモチベーションがあると強く感じました。

それは、最後に第2、第3のLinus Torvaldsに向けたアドバイスとして「自分が深く関与できるニッチなものを見つけること。ベストをつくすには一日10時間、10年間続けられるものを選ぶように。そうすれば、その世界でナンバーワンになれる。設計して成功するものではない。私は18年間楽しんできた」という言葉からも読み取れます。

日々の業務に忙殺されていると、なかなか学生時代のように趣味に費やせる時間や気力がなくなりがちですが、これというワンテーマを見つけて頑張ってみたいものですね。

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