コードジンのヘッダーが入ります Developers Summit 2009

ファイルメーカー株式会社

【13-A-4】クライアントユーザーが考えるシステム開発成功への近道~FileMakerベンダーとの開発プロセス実例紹介~
日本ピュアフード株式会社管理グループ 経営管理チーム 髙橋 徹(右)
株式会社ジュッポーワークス 永井 求(左)

どのような業務のシステム化にFileMakerは適しているのか。それを理解するには、実際の事例を見るのが一番の近道である。FileMakerのソリューションプロバイダであるジュッポーワークスは、日本ピュアフードの品質管理、販促支援、営業プロセス管理、クレーム承認ワークフローのシステムをFileMakerで構築。これらの社会情勢によって変化する業務のシステム化において、FileMakerは非常に有効なツールになることを証明した。

FileMakerで4つの支援システムを構築 本来の仕事に注力できる環境を創出

「今回のデブサミのキャッチフレーズは“つなぐ、つながる、そして未来へ”。当セッションでは、これを具現化するため、FileMakerによるシステム開発事例を紹介します」とジュッポーワークスの永井求氏は切り出し、今回の事例先である日本ピュアフードで、プロジェクトを牽引する髙橋徹氏に話を振った。日本ピュアフードは、食肉製品と天然調味料の生産・加工・販売を手掛ける日本ハムグループの100%子会社。「昨今の牛肉偽装や集団食中毒事件などにより、消費者や顧客など社会はもちろん、食品衛生法の改正など法的な面でも食に対するニーズは非常に厳しくなっています。それらのニーズに応えるための作業は、どんどん増えており、人海戦術だけではもはや対処できなくなっていたのです」とPCS(ピュアフード・コミュニケーション・システム)プロジェクトが発足した経緯を髙橋氏は語る。

髙橋氏がまず着手したのは「品質管理システム」である。日本ピュアフードが取り扱っている商品は、約1500種類。それらのすべての原料を管理するため、扱う検体数は年間4万5000件超、それを一元管理するのである。「どの商品をいつ検査したのか一目で分かるようにしたいということだったので、まず画面を作り、それをたたき台として意見を出し合いながら開発を進めました」と永井氏は振り返る。髙橋氏は「同じものを目で見て共通認識を増やす」という進め方をしたことが、この後、3つのシステム開発を成功裏に導いた要因だと言う。

FileMakerは支援システム構築に向いている

次に取り組んだのは、画像データや文字データを一元管理する販促支援システムである。このシステムの最大のポイントは、販社などFileMakerをインストールしていない社外のマシンでも同システムに蓄積しているデータでPOPの作成ができるようにしたこと。「FileMakerのランタイム生成機能を使いました」と永井氏。髙橋氏も「かなり好評です」と満足げに応える。「このシステムにより、一つのデータをいろんなものに展開できることがわかった。改めて商品マスターや顧客マスターを前システムに活用することを決意しました」と髙橋氏は続ける。

3番目のプロジェクトは、営業プロセス管理システムの開発。このプロジェクトでは、現場の第一線で働く担当者をメンバーとした。従って定例会などでは、代理者による参加も多かったという。それが反って「功を奏した」と髙橋氏は言う。プロジェクト全体の理解度が向上し、導入後もさまざまな角度からのアイデアを出す人が増えたからだ。また開発の方法もこれまでとは変更した。というのもこれまではシステム要件が明確だったが、今回、明らかになっているのは営業活動の可視化という目的のみ。そこで永井氏は「どんなデータを入力して、それをどう活用したいのかを意識して作りました」と明かす。このような作り方をしたことで、アイデアがどんどん出てきたというのだ。

そのアイデアから生まれたのが、第4のクレーム承認ワークフローである。「承認がどこまで進んでいるか、すぐ分かる仕組みにすることにこだわりました」と永井氏。

これら4つのプロジェクトを通して、髙橋氏がFileMakerにもった感想は「社会情勢などによって変わることの多い支援システムを構築するのに向いているのはもちろん、本来すべき仕事に注力できる環境を創出してくれるソフトです」。それを受け永井氏は「FileMakerを使ったことのないのであれば、評価版を試してください。その際、必ず2人もしくは3人で共同して一つのものを作ってみてください。きっとその良さが分かるはずです」と語り、セッションを締めた。

図1:クレーム承認フロー
問い合わせ先
ファイルメーカー株式会社
FileMaker Information Center
〒102-8721
東京都千代田区二番町11-5番町HYビル
URL: http://www.filemaker.co.jp
TEL: 03-5977-7256
FAX: 03-5210-9022
受付時間 9:00~12:00/13:00~17:30
(祝祭日を除く月曜日から金曜日)
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