各セッション会場にて実施いたしました、アンケート(セッションの満足度・セッションの内容・講師の講義)の結果をもとに、ベストスピーカー賞を決定いたしました。ご協力いただきました皆様、ありがとうございました。
デブサミ2011ベストスピーカー賞を受賞したと聞き、大変驚いています。
当初、コンテンツ委員より依頼を受けたときは、私の話が何の参考になるんだろうと思ったくらいでしたので、このような大きな反響を得られたことを素直に喜んでいます。ありがとうございます。
ソフトウェア開発に長く携わっているので、コンピューティング環境の変化に伴いソフトウェア開発手法やプロジェクト管理手法の変化を肌に感じてきました。従来方法を否定するのではなく、クラウドの普及により変化する要求にふさわしい方法を私なりに整理させていただきました。正解はありません。私の話がヒントになり、皆様が自らのプロジェクトにふさわしい方法を編み出していただければと思います。
GoogleがGoogleであるための原則 (Principle) の1つである「Launch & Iterate」。乱暴に言い換えれば、「走りながら考える」。ゆっくりと座って考え、そしてあらゆる準備を万全にし、そして漸く走りだすという人もいるでしょう。私は少し前から走ることが趣味になり、昨年はハーフマラソンクラスの大会にまで出るようになりました (残念ながら今年出場予定だったフルマラソンは震災の影響でキャンセルになってしまいました)。走るまでにいろいろと考えていたこともありますが、走ってみると、走る前に考えていたものとまったく違いました。机上の空論とはこのことかと思ったものです。ソフトウェア開発プロセスも同じではないでしょうか。走りださないと学べないことが多くあります。
私の大好きな作家の1人である大江健三郎氏に「見る前に跳べ」という小説があります。これはW.H. オーデンの詩である「Leap Before You Look」から題名をとったものです。こちらの詩を是非皆さんにも読んで欲しいと思います。
今回はどうもありがとうございました。
チケット管理という考え方に多くの方が興味を持たれていることを知り大変嬉しく思っています。チケット管理は、あらゆるサイズ/プロセスのプロジェクトに適用が可能であり、マネジメント効率の向上に大きく寄与します。そのためにはツールの特性を知り、適切なツール選びをすることが重要です。このセッションに限らず、多くの情報が共有されることを願っています。
(鈴木雄介 氏)
ベストスピーカー賞を頂きありがとうございます。
今回のセッションでは私はRedmineユーザの立場でお話しましたが、チケット駆動開発を運用するツールはTracでもJiraでも可能です。
是非、チケット管理システムを導入して、アジャイル開発のプロジェクト管理にも適用してみてください。
(小川明彦 氏)
ベストスピーカー賞ありがとうございます。
ツールの利用は、ツールを利用すること自体が目的ではなくて、プロジェクトを成功させることが目的です。
是非プロジェクトが成功するように各々の現場で使い方を探求していただければと思います。
(吉羽龍太郎 氏)
開発チームでの使用が急増しているチケット管理システム。各システムの特徴や違いを知りたい方が多いのではないかと考え、本セッションを企画しました。パネリストは、知識と経験に富んだ素晴らしい三名にお願いすることができました。その結果として、ご聴講頂いた方々に喜んで頂くことができ大変嬉しく思います。
(大澤俊介 氏)
ベストスピーカー賞を頂きありがとうございます。
更に「チケット管理システム大決戦」と2つの賞を頂き恐縮であると共に本当に嬉しいです。
私はXPJUG関西でアジャイル開発の活動に従事してきましたが、ずっと違和感を感じていました。
Redmineによるチケット駆動開発を運用して初めてアジャイル開発が腑に落ちた経験をして、その体験談を元に発表しました。
皆さんの開発現場で何かヒントになればととても幸いです。
(小川明彦 氏)
多くの方にご参加頂き、さらにベストスピーカー賞まで頂けて大変喜んでいます。ソフトウェア開発はその環境が高度になり、様々なビジネスに利用されるようになって、困難さが増してきました。
今回の受賞は、そのような中で多くの方が問題意識を持ち、現場発のチケット駆動開発に興味を持っていただけたのだと思います。
チケット駆動開発はこれからの技術です。皆様と共に発展させていきたいと思っています。
(阪井誠 氏)
ベストバリュー賞ありがとうございます。
この賞はもちろん、発表くださった全てのコミュニティの皆様のものです。
そして、参加いただいた皆様と一緒に、LTを楽しみ、その場所にいたことを大変嬉しく思います。
コミュニティが創りだす価値が世の中を少しずつ変えていくという予感に満ちたセッションでした。
(よしおかひろたか 氏)
この度はベストバリュー賞をいただきとても嬉しいです。
LTは発表者と聞き手がいてこそ成り立つセッションですので、あの日あの時あの場にいらしたみなさま全員が、今回のベストバリュー賞の受賞者なのだと思います。
本当に、ありがとうございました!
(永田祐子 氏)
「いいニュースがありますよー!参加者満足度が一位でした」と聞いたのは、デブサミからしばらく経ってから、打ち上げを兼ねて、岩切さんと市谷さんと南インド料理を食べに行ったときでした。私にとって、参加者満足度が高いことは、一番嬉しいことでした。だってこのセッションはDevLOVEコミュニティと一緒に、「参加者の皆さんが『帆を立てる』ことを支援できるか?」ということだけを考え、対話し、創りあげてきたものだったからです。
デブサミ2011への参加は、私にとっては突然のことでした。市谷さんからメールがあり、岩切さんと三人でお会いしました。次にお会いしたときは、上野さんや高柳さんらが加わり、その次には川口さんら10名近いメンバーが加わり、想いを交換し合いました。そこで決まっていったデブサミでのチャレンジは、
(1) 200人で未来に向けた対話をすること(私は、このような場をフューチャーセンター・セッションと呼んでいます)
(2) 全員参加の対話を盛り上げる「投票システム(ピコサミ)」を構築すること
(3) 参加者一人ひとりが『帆を立てる』のを促進する仕掛けを作ること
の3つでした。最後の最後に、Twitterで『帆立て』= #4tate(ふぉーたて) を宣言し合うというアイデアにたどり着きました。そして、これらすべてのアイデアをDevLOVEコミュニティと一緒に実現することができました。
当日は、壇上に市谷さん、岩切さん、川口さん、さらに企業や社会に『帆立て』をやり続けてきた平田さん、橋本大也さんに登場していただきました。最初のやや堅い雰囲気が、会場全体で4人組で対話をしていただきながら進めていくうちに、会場の温度はどんどん上がっていきました。大画面に映し出したTwitterの#4tateスレッドが、会場内の参加者の『帆立て』宣言でどんどんスクロールしていくのを見て、鳥肌が立ちました。
一人で『帆を立てる』のは、勇気が要ります。でも、デブサミの仲間が一緒なら、一人ひとりが自分自身の生きる場所に、帆を立てることができるかもしれません。それが、このデブサミ2011の「創発」の目指すものであり、今回ベストバリュー賞をいただいた「未来のために私たちの帆を立てよう」セッションの、めざすものでした。このような想いが伝わり、その場で創発が起きたわけですから、涙が出るほど嬉しかったのです。
皆さん、ありがとう。そして、これからも一緒に創発を。
(野村恭彦 氏)
野村さんと、DevLOVEのみんなと、共にこのセッションを作り上げ、それがデブサミに来た様々な方に届いたことに、喜びを感じています。
このセッションの作り上げは、創発そのものであり、これをデブサミに送り出すことが、私の『帆立て』でした。
これからも、帆が立つ場を作っていくことが出来たら、こんなに嬉しいことはありません。ありがとうございました。
(市谷聡啓 氏)
2年連続で特別賞(展示賞)をいただき、本当にありがとうございます。
デブサミとは第一回目からともに歩んできたIBMとして、とてもうれしく、誇らしく思っています。
IBMは今年100周年の節目の年を迎えました。デブサミも来年で10周年だそうですね。
ソフトウェア開発の世界もこの10年近くで変革がすすみ、デブサミの展示でIBMブースが「お見せしたいもの」も、どんどん変わってきました。当初は開発者個人の生産性を向上するためのツールが主なものでしたが、次第にチーム全体の生産性も向上するツールへ。さらに今はアプリケーション・ライフサイクル全体を統合し、可視化するためのツールへと進化しています。IBM Rationalが実現したいと思っているのは「ソフトウェア開発が駆動するイノベーション」です。ツールの活用で、これまでにない劇的な生産性向上と、開発者の豊かな発想を引き出し、経営層も巻き込んで、もっともっとイノベーティブで、そして、「儲かる」ソフトウェアを皆様に開発していただきたい、という思いに基づいています。
今回の賞がいただけたのは、そうした思いがきっと通じたのと、かわいい(?)ノベルティと、説明員のひたむきな姿勢がよかったのでは、と思っています。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。来年もこの賞がいただけるよう、日々精進いたします。
この度は、セッション部門にて特別賞を頂き誠にありがとうございます。デブサミという伝統あるカンファレンスでこのような栄誉ある賞を頂けて大変嬉しく思っております。
私がWebの世界に入って約10年になりますが、今は10年か20年に一度の転換期だと思っております。Webサービスのプラットフォームとしてソーシャルメディアが伸びてきて、また同じタイミングで、ネットのコミュニケーションを一変させるスマートフォンが爆発的な勢いで世界に普及していることで、これまでの技術トレンドが変わり、2011年はスマートフォンビジネスが本格化すると考えています。
そのような背景を受け、今回のセッションでは、世界的に注目されているスマートフォン向けアプリケーション開発のビジネス的トレンド、技術的トレンドを紹介し、併せてiPhone/Android のアプリ業界動向およびソーシャルメディア動向をお話させて頂きました。
私の所属するグリーでもグローバル化を見据え早急なスマートフォン対応を進めており、世界で1億人のユーザーに使ってもらうことを目指し、日々開発に取り組んでいます。私はグリーでのサービス開発を通じて、日本から世界に向けてサービスを発信していけるチャンスがあるということを開発者の方々に伝えていけたらと思っています。
最後に、この場を借りて関係者の皆様並びにご来場下さった皆様に心より御礼申し上げます。
順位 | セッションタイトル | 氏名 |
---|---|---|
1 | クラウド時代のソフトウェア開発 | 及川卓也 氏 |
2 | チケット管理システム大決戦 JIRA vs Redmine vs Trac ~ユーザーが語る、なぜ私はこのツールを使うのか | 鈴木雄介 氏、小川明彦 氏、吉羽龍太郎 氏、大澤俊介 氏 |
3 | チケット駆動開発~タスクマネジメントからAgile開発へ~ | 小川明彦 氏、阪井誠 氏 |
4 | プログラマが知るべき、たったひとつの大事なことがら | 和田卓人 氏 |
5 | スマートフォン向けソーシャルアプリケーション開発の現在 | 伊藤直也 氏 |
6 | これからの「アジャイル」の話をしよう ――今を生き延びるための開発手法とスキル | 木下史彦 氏 |
7 | Chrome、Chrome OSとChrome Web Store | 北村英志 氏、及川卓也 氏 |
8 | 大規模Webサービスのためのデータベース技術の現在・未来 | 松信嘉範 氏 |
9 | ウェブアプリケーション関連技術5年間の変遷とこれからのはなし | 藤本真樹 氏 |
10 | ウェブアーキテクチャの歴史と未来 | 奥一穂 氏 |
11 | 今そこにあるScrum | 西村直人 氏 |
12 | ソーシャルアプリを支えるインフラの現場 | 山口徹 氏、小野篤司 氏、安井真伸 氏、冨成章彦 氏、大仲能史 氏 |
13 | Smartphone X-Platform 開発 | 近藤和弘 氏、上条晃宏 氏、増井雄一郎 氏 |
14 | デブサミオフィシャルコミュニティから選出のLT大会2011 | よしおかひろたか 氏、永田祐子 氏、アジャイルプロセス協議会、AgileUCDja、AWS User Group - Japan、Visual Studio ユーザーグループ (VSUG) 、オープンビジネスソフトウェア協会、Shibuya.trac、appengine ja night 、Java読書会BOF、日本Springユーザ会、特定非営利活動法人組込みソフトウェア管理者技術者育成研究会、DevLOVE、日本 Apache Geronimo ユーザグループ、Flex User Group、Project Vine、日本 MySQLユーザ会、要求開発アライアンス |
15 | エンタープライズパッケージ開発の今 | 小野和俊 氏、梅田弘之 氏、小林達 氏、萩原純一 氏 |
16 | Mobile Future Conference開会のご挨拶/世界へ挑むDeNAの「X-border」「X-device」戦略 | 南場智子 氏、守安功 氏 |
17 | SmartPhone - アプリ開発とその未来 | 張 惺 (a.k.a. Tehu) 氏 |
18 | salesforce.comの作り方 どのように世界最大規模のアジャイル開発を実現したか | 及川喜之 氏 |
19 | 次世代ジオロケーションサービスの開発手法 | 佐藤伸介 氏 |
20 | Hadoop:黄色い象使いへの道 ~「Hadoop徹底入門」より~ | 下垣徹 氏 |