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「PyCon JP 2017」レポート

「技術カンファレンスへの参加の秘訣は臆せず飛び込むこと」――PyCon JP 2017発表者に訊く、イベント活用の心構え

PyCon JP 2017開催後レポート

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Pythonコミュニティには面白いことをやってる人がいっぱいいる

司会:文化的な側面、PyCon JPのイベントとしての性質と言うんですかね、その辺りで「ここがよかった」などの感想はありますでしょうか?

石田:PyCon JPの雰囲気から派生して日本のPythonコミュニティに共通して言えると思うのですが、初心者にとても優しいですね。「初心者? 関係ないよ。一緒に飲もう、勉強しよう」といった雰囲気があります。Pythonのコミュニティではギークな話も盛り上がるし、初心者の話をギークな人が聞いて温かく見守ったりアドバイスしたりしてくれるのは、とても良いと思います。初心者向けのイベントもとてもたくさん開催されています。Python Boot CampやStart Python Clubなどが有名ですね。裾野が広がりやすいPythonコミュニティの輪になっているのかなと思います。

向山:Python Boot Campは私の同僚が47都道府県に広めようとしていて、全部を制覇しようとやっているんです。地方のPython初心者の方々に教える機会を作って、人を増やそうと取り組んでいて、すごく良いコミュニティだなと思います。あとは、すごい人が身近に感じられるコミュニティだなと。例えば、PythonのOSSプロジェクトに日常的にコントリビュートしているような方が近くにいて、初心者とも気軽に話しているなど、なかなか貴重なコミュニティだと思います。

司会:ポスターに限らずPyCon JP 2017全体を通しての感想をお聞かせいただきたいです。向山さんどうですかね?

向山:楽しかったです、というのが一番ですね。いろんな人と関わりを持つことができたことが収穫としてあったなと思っていて、Pythonに限らず面白いことやってる人がいっぱいいるな、と思う場面がいろいろありました。懇親会にWebスクレイピングの分野に関するプロフェッショナルな方が偶然いらっしゃって、その方とその話で盛り上がったりだとか。それで「今度会社に来てお話ししてください」とお願いできたりとか。いいコミュニティだなと感じました。

司会:早速つながりができたんですね。

向山:つながりはいろいろできました。来ている人たちが幅広いので、Pythonの裾野を広げるにあたっては良い会だなと思いました。初心者でも参加しやすい会だろうなと。

司会:石田さんは全体を通してどうでした?

石田:楽しかったのはもちろんなのですが、年々女性の数が増えている実感があります。ずっと参加している女性の皆さんもきっと感じていると思います。顕著に実感できるのはトイレですね。今年はなんとトイレで「待ち」が出たんです。待ちと言っても自分がトイレに行った時に他の個室が埋まってるというだけなんですが、それだけで「奇跡だ」と感じるんですよ。今回のイベントでは「トイレ待ち」に何度か出会ったので、これは増えているなと実感しました。

 また、男性女性にかかわらず、「コミュニティの運営」としてPyLarides Tokyoに興味を持ってくださる方も多かったです。運営している人の周りには運営している人が集まるんですよ。勉強会のテーマや集客、場所の確保など、運用Tips共有会になって、なかなか面白かったです。

司会:先ほどのWebフレームワークの話と関連するんですが、ときおりDjango Girlsとかとコラボしてイベントやるといったことはありますか?

石田:あります。Django Girlsが初めてイベントを開催した時にPyLadies Tokyoからお手伝いで何人か参加していました。関係性は良好だと思っています。女性コミュニティ全体で言えることですが、女性コミュニティの運営同士、仲が良いことが多いです。PyLadies TokyoもJava女子部や、クラウド女子部といったAWSの女子部と一緒にイベントをやるなど、積極的に他の女性コミュニティと交流するようにしています。コラボイベントで出会ったエンジニアさんとPyConで久々に再会して盛り上がることもあります。

司会:ポスターセッションの時にデータ分析の話をしたとお伺いしましたが、懇親会でも技術の話をするんですか。

石田:もちろん懇親会で技術の話もしますよ。ポスターセッションを見にきてくれた方とお話しする場合は、「そういえばさっきの話の続きなのだけれど」と話し足りなかったところを補う会話をすることもありました。懇親会で初めて出会った方とも技術の話をしました。技術カンファレンスですからね。技術の話はとてもしやすいです。何気ない会話から最新の技術情報の交換になりますし、ディープな話やニッチな話になることもあります。幅広いですね。

司会:今度はポスターセッションの発表者ではなくて、一参加者として「ここが楽しかった」とか「ここがよかった」など、PyConに参加して感じたメリットについてお聞きしていきたいと思います。まずセッションはいくつか聞けましたか?

向山:3つくらい聞けました。聞いたセッションはそこまで深いセッションではなかったんです。どちらかというと初心者向けの。聞きやすい内容でしたね。

司会:聞く時のコツ、聞きながら実はこんなことをやってみたとかありましたか?

向山:Twitter は追ってました。ハッシュタグを見てました。

司会:ありがとうございます。石田さんは参加者としてセッションはいろいろ聞けましたか?

石田:はい。かなりいろいろ聞いて回ってました。今年はセッションが全部30分になったので疲れないで次の話をどんどん聞ける点でよかったかなと思っています。その他、PyLadies Tokyoでコミュニティブースを2日間出させてもらったんですが、PyLadies Tokyoを知らなかった方たちが集まって来てくださってお話しできたのは大変貴重でした。

司会:いろんなところで女性の方と話す機会が増えてきた感じですね。

石田:はい。増えて来ましたね。やっぱり男性が多いカンファレンスの中で女性がいるだけで目立つので、話しやすいですよね。コミュニティブースではお昼を食べながらそれぞれ好き勝手なことをおしゃべりしていました。

女性の参加者が増えたことを実感できてうれしかったと話す石田氏
女性の参加者が増えたことを実感できてうれしかったと話す石田氏

司会:基本的に石田さんの参加者としてやったことはその2本立てですかね。

石田:参加者としてはそうですね。セッションを聞いて、懇親会もしっかり参加して(笑)、コミュニティブースやってポスターセッションやって。あと私はもう一人PyLadies Tokyoの運営の@nobolisさんと2人で1日目のLTも出ました。枠は私がもぎ取ったわけではなく@nobolisさんが獲得してくれました(笑)。LT枠が取れたよと連絡がきたので、そこから資料を2人で作り始めました。その慌ただしさが逆に楽しかったです。

司会:お2人ともすごく楽しんでいるのが伝わって来ました。ありがとうございます。

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イベント参加の秘訣は「できるかどうかは気にせずチャレンジすること」

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この記事の著者

海老原 由夫樹(エビハラ ユウキ)

リックソフト株式会社所属。普段はツールの導入支援業務を行う中で作業の効率化のためにPythonを使用している。Python の達人になるべく勉強中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/10507 2017/11/10 14:00

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