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アイデアをすぐ形に! K5 Playgroundで開発するクラウドネイティブな最新Webアプリ(AD)

Google Map×世界遺産/Instagramアプリを作ろう~K5 Playgroundのテンプレートで本格アプリ開発

アイデアをすぐ形に! K5 Playgroundで開発するクラウドネイティブな最新Webアプリ 第3回

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アプリをデプロイしてみよう

 K5 Playgroundで作成したアプリは、Cloud Foundry等のPaaS基盤にデプロイすることができます。ここでは、Cloud FoundryをベースとしたK5 「CF」に作成したアプリをデプロイし、動作を確認してみましょう。

Node.jsのインストール

 アプリのビルドなどを行うには、Node.jsが必要です。あらかじめ、Node.jsをインストールしておきましょう。Node.jsは、利用している「CF」のリージョンが対応しているバージョンをインストールします。ここでは東日本リージョン2を利用しているものとして、6.11.2を選択します。次のサイトで「v6.11.2」をクリックし、node-v6.11.2-x64.msiをダウンロードして実行します(各リージョンが対応するNode.jsのバージョンについては、こちらのページを参照してください)。

 セットアップウィザードが起動するので、画面の指示に従ってNode.jsをインストールします。

Node.jsのセットアップウィザード
Node.jsのセットアップウィザード

CF CLIのインストール

 Cloud Foundryを操作するには、コマンドライン形式のツールCF CLIが必要です。事前にCF CLIをインストールしましょう。

 CF CLIのダウンロードサイトにアクセスします。「Installers」から「Windows 64 bit」を選択してインストーラをダウンロードしてください。

 ダウンロードしたcf-cli-installer_6.33.1_winx64.zip(2018年1月現在の最新バージョン)を任意のフォルダに展開し、cf_installer.exeを実行すると、インストーラが起動します。

CF CLIのインストーラ
CF CLIのインストーラ

 「Next」クリックします。次の画面でも「Next」をクリックし、さらに次の画面で「Install」をクリックすると、インストールが開始します。

CF CLIのインストール開始
CF CLIのインストール開始

 インストールが完了したら、「Finish」をクリックします。

APIエンドポイントの設定

 アプリをデプロイする前に、デプロイする環境のAPIエンドポイントを設定する必要があります。APIエンドポイントを設定するには、次のようにcf apiコマンドを使います。

cf api https://api.<リージョン識別子>.paas-cf.cloud.global.fujitsu.com
例)東日本リージョン2にデプロイする場合
> cf api https://api.jp-east-2.paas-cf.cloud.global.fujitsu.com
Setting api endpoint to https://api.jp-east-2.paas-cf.cloud.global.fujitsu.com...
OK

api endpoint:   https://api.jp-east-2.paas-cf.cloud.global.fujitsu.com
api version:    2.77.0

ログイン

 CFにアプリをデプロイする前にはログインが必要です。ログインするには、次のようにcf loginコマンドを使います。

cf login -u <ユーザー名> -o <組織名> -s <スペース名>

 ユーザー名、組織名、スペース名は、次のように情報を設定してください。

  • ユーザー名:K5無料トライアルを申し込んだ際に通知されるユーザー名と契約番号を「ユーザー名@契約番号」の形式にして設定する。
  • 組織名:K5無料トライアルを申し込んだ際に通知される契約番号を設定する。
  • スペース名:K5無料トライアルを申し込んだ後にK5「CF」に自ら割り当てたスペース名を設定する。
設定例
> cf login -u <ユーザー名> -o <組織名> -s <スペース名>
API endpoint: https://api.jp-east-2.paas-cf.cloud.global.fujitsu.com

Password> [ここでパスワードを入力]
Authenticating...
OK

Targeted org <組織名>

Targeted space <スペース名>



API endpoint:   https://api.jp-east-2.paas-cf.cloud.global.fujitsu.com (API version: 2.77.0)
User:           <ユーザー名>
Org:            <組織名>
Space:          <スペース名>

Google Mapに世界遺産を表示するアプリをデプロイしよう

 デプロイの前に、APIエンドポイントの設定とログインを行っておきましょう。アプリのデプロイは次の手順で行います。

バックエンドのデプロイ

①フォルダの移動

 バックエンドアプリのあるC:\K5\TEST\Map\backendフォルダに移動します。

> cd C:\K5\TEST\Map\backend
C:\K5\TEST\Map\backend>

②バックエンドアプリのデプロイ

 Cloud Foundryにアプリをデプロイするにはcf pushコマンドを利用します。次のようにcf pushコマンドを利用してバックエンドアプリをデプロイします。デプロイするとNode.jsビルドパックが作成され、バックエンドに必要なパッケージが自動的にインストールされ、バックエンドアプリが起動されます。

> cf push <バックエンドアプリ名>
(省略)
     state     since                    cpu    memory        disk          details
#0   running   2018-01-06 02:03:59 AM   0.1%   33M of 512M   81.1M of 1G

 ブラウザで、「<バックエンドアプリのURL>/docs/」を開くとバックエンドのAPIドキュメントを確認することができます。

フロントエンドのデプロイ

①フォルダの移動

 フロントエンドアプリのあるC:\K5\TEST\Map\frontendフォルダに移動します。

> cd C:\K5\TEST\Map\frontend
C:\K5\TEST\Map\frontend>

②環境変数の設定

 フロントエンドアプリが接続するバックエンドアプリのURLを指定します。setコマンド(Mac/Linuxの場合はexpotコマンド)で環境変数API_URLにバックエンドアプリのURLを設定してください。

C:\K5\TEST\Map\frontend> set API_URL=<バックエンドアプリURL>

③パッケージのインストール

 フロントエンドアプリをビルドするために必要なパッケージをインストールします。次のコマンドを実行すると、package.jsonに記述されている依存パッケージが自動でインストールされます。

C:\K5\TEST\Map\frontend> npm install
(省略)

④フロントエンドアプリのビルド

 フロントエンドアプリをビルドします。次のコマンドを実行すると、フロントエンドアプリのビルドが実行されます。ビルドした資産は「/public」フォルダに格納されます。

C:\K5\TEST\Map\frontend> npm run build
(省略)

⑤フォルダの移動

 ビルドされたフロントエンドアプリが格納されているC:\K5\TEST\Map\frontend\publicフォルダに移動します。

C:\K5\TEST\Map\frontend> cd public
C:\K5\TEST\Map\frontend\public>

⑥フロントエンドアプリのデプロイ

 ビルドされたフロントエンドアプリをデプロイします。

C:\K5\TEST\Map\frontend\public> cf push <フロントエンドアプリ名>
(省略)
     state     since                    cpu    memory         disk         details
#0   running   2018-01-06 02:25:29 AM   0.0%   2.4M of 256M   8.1M of 1G

アプリの確認

 以上でアプリのデプロイは完了です。デプロイされたアプリを確認するには、次のURLにアクセスします。

 http://<フロントエンドアプリ名>.<リージョン識別子>.cf-app.net/

 「Cultural」を選択し、世界遺産が表示されることを確認しましょう。さらに、地図を拡大して東京周辺を表示すると、追加した「国立西洋美術館」が表示されることを確認できます。

Google Mapに「国立西洋美術館」が表示される
Google Mapに「国立西洋美術館」が表示される

Google MapにInstagramの投稿写真を表示するアプリをデプロイしよう

 デプロイの手順は、フォルダ名以外、Google Mapに世界遺産を表示するアプリと同じです。

 デプロイが完了したら、アプリを確認しましょう。「Cultural」を選択すると、Google Mapに、Instagramに投稿した写真が表示されます。

Google MapにInstagramの投稿写真が表示される
Google MapにInstagramの投稿写真が表示される

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アプリが完成したらUXの向上に力を注ごう

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この記事の著者

西岡 結人(富士通株式会社)(ニシオカ ユイト)

 大阪府出身。基幹系業務アプリの開発を経験後、2016年に富士通株式会社に出向。現在は同社クラウドサービスK5の拡販用資材等の開発に従事。週末は外でフットサルや家でゴロゴロ読書や映画鑑賞。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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https://codezine.jp/article/detail/10639 2018/02/20 14:45

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