SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

DeveloperZine(デベロッパージン)- エンジニアの意思決定を支える技術情報メディア ProductZine

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

イベントレポート

Spring I/O 2018 参加レポート~Spring 5のロードマップとSpring Boot 2.0の紹介、サーバレス関連動向など

Spring Boot 2.0

 基調講演でも講演されたMadhura Bhaveさんは「What's new in Spring Boot 2.0」というセッションでSpring Boot 2.0の新機能について紹介されました。

 新機能の一つ目はリアクティブ対応です。ベースとなるSpring Framework 5ではWebFluxをはじめとする各種リアクティブ対応が取り込まれ、非同期かつノンブロッキングな処理を行うアプリケーションが構築可能となりましたが、Spring Boot 2.0はこれらにもしっかり対応しています。例えば、WebFluxを利用したWebアプリケーションを構築したい場合には"spring-boot-starter-webflux"というstarter POMを利用すればWebFluxに必要となる依存関係が自動的に解決され、Nettyを組み込んだ状態のすぐに起動できるWebFluxアプリケーションを簡単にセットアップすることができます。

 新機能の2つ目がMicrometerのサポートです。これについてはMichael Simonsさんも「Micrometer: New insights into your Spring Boot application」という自身のセッションの中でより詳細な解説をされていました。MicrometerはPivotal社により開発が進められているOSSプロジェクトで、アプリケーションの各種メトリクスを収集し、さまざまなモニタリングツールと連携することができるライブラリです。Spring Boot 2.0ではMicrometerに必要なライブラリを依存関係に追加すると、Spring Bootの自動設定機能が働き、必要な設定を自動的に行ってくれます。そのため、任意のモニタリングツールを通じて簡単にメトリクスの監視を始めることができるようになっています。

 また、従来からある機能の変更点についてもセッションの中で紹介がありました。特に変更点が多かったのはActuatorの機能に関するものです。これについてはPivotal社の開発者であるAndy Wilkinsonさんのセッション「Mastering Spring Boot's Actuator」の中でも詳しく解説されました。

 まず、Actuatorが提供するエンドポイントのURLが従来から変更になっています。例えばヘルスチェックのエンドポイントの場合、従来は"http://localhost:8080/health"といったURLでしたが、Spring Boot 2.0からはActuatorのすべてのエンドポイントが"/actuator"の配下に入るようになったため、"http://localhost:8080/actuator/health"でアクセスする必要があります。

 また、エンドポイントのセキュリティに関しても変更されています。Spring Boot 1.5ではsensitiveなエンドポイント(広く公開されるべきではないエンドポイント)についてはSpring Securityがない場合でもSpring Boot単体で認可制御が有効になるという設定でしたが、Spring Boot 2.0からはそのような特殊なセキュリティ設定はなくなるため、通常のAPIと同様にSpring Securityで保護する設定を行う必要があります。なお、この変更に関連して"info"と"health"以外のエンドポイントはデフォルトで公開されない設定となっています。利用する場合はapplication.propertiesなどでエンドポイントを有効にしなければならないので注意が必要です。

 その他、カスタムエンドポイントを作成するためのアノテーション(@Endpoint)の導入や、新しいエンドポイントの追加、WebFluxのサポートなど、Actuatorに関する多くの変更点についてデモも交えながら紹介されました。

Spring Boot 2.0のActuatorに関する主な変更点
Spring Boot 2.0のActuatorに関する主な変更点

 Spring Boot 2.0の変更点についてはまだまだ多くの情報が紹介されていましたが、とてもここには書ききれません。セッションの動画は順次YouTubeで公開されるので、Spring Boot 2.0の利用を検討されている方はぜひチェックしてください。

次のページ
マイクロサービス

この記事は参考になりましたか?

イベントレポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

Spring I/O 2018 レポートチーム(Spring I/O 2018 レポートチーム)

岩塚卓弥、堅田淳也(NTTソフトウェアイノベーションセンタ) 浅原舜平、山田真也(NTTデータ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/10930 2018/06/29 14:00

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー