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最先端テクノロジーに対応した高速・軽量なJavaScript UIライブラリ「Wijmo」の活用(AD)

JavaScript UIフレームワーク「Vue.js」で「Wijmo(ウィジモ) 5」のリッチなUI部品を使おう

ECMAScript 5に準拠した高速・軽量なJavaScript UIライブラリ「Wijmo 5」の活用 第15回

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グリッド部品FlexGridとチャート部品FlexChartを試す

 WijmoのFlexGridはExcelのようなグリッドを表示する部品、FlexChartはさまざまなチャートを表示する部品です。これらをVue.jsのWebページで利用する例を、図3のサンプルで説明します。画面上部にFlexChartによるチャート、下部にFlexGridによるグリッドが表示され、グリッドの内容を変更すると、連動してチャートに反映されます。

図3 FlexGridとFlexChartを組み合わせたサンプル(p003-chart-grid)
図3 FlexGridとFlexChartを組み合わせたサンプル(p003-chart-grid)

 まず、App.jsの<template>タグ内に、FlexGridとFlexChartを記述します。FlexGridの記述はリスト7です。

[リスト7]FlexGridの記述(p003-chart-grid/src/App.js)
<wj-flex-grid :items-source="cvData"><!--(1)-->
  <wj-flex-grid-column header="年月" binding="ym" width="*"/><!--(2)-->
  <wj-flex-grid-column header="稼働時間" binding="time" width="*"/><!--(3)-->
  <wj-flex-grid-column header="生産数" binding="count" width="*"/><!--(4)-->
</wj-flex-grid>

 (1)の<wj-flex-grid>タグがグリッドの本体で、表示するデータを格納したcvData変数を:items-source属性に設定します(cvData変数の詳細は後述します)。(2)~(4)の<wj-flex-grid-column>タグはグリッドの列で、binding属性を指定してym(年月)、time(稼働時間)、count(生産数)をそれぞれ表示するようにします。「width="*"」は、列を可能な限り広げて表示する設定です。

 FlexChartはリスト8の通り記述します。

[リスト8]FlexChartの記述(p003-chart-grid/src/App.js)
<wj-flex-chart :items-source="cvData" binding-x="ym"><!--(1)-->
  <wj-flex-chart-series name="稼働時間" binding="time"/><!--(2)-->
  <wj-flex-chart-series name="生産数" binding="count"
   chart-type="LineSymbols"/><!--(3)-->
  <wj-flex-chart-legend position="Bottom"/><!--(4)-->
</wj-flex-chart>

 (1)の<wj-flex-chart>タグがチャートの本体で、:items-source属性にはリスト7同様に表示データ(cvData変数)を設定します。binding-x属性はチャートのx軸設定で、ここではym(年月)をx軸に設定します。(2)と(3)の<wj-flex-chart-series>タグはグラフのデータ系列で、各データ系列のbinding属性を指定して、(2)にtime(稼働時間)、(3)にcount(生産数)を表示するようにします。(3)ではさらに、グラフ種類を表すchart-type属性にLineSymbols(線グラフ)を設定します。chart-type属性を指定しない(2)のデータ系列は棒グラフで表示されます。(4)の<wj-flex-chart-legend>タグは凡例で、position属性で表示位置をBottom(下部)に設定します。

 リスト7、8に対応するロジックを、<script>タグ内に、リスト9の通り実装します。

[リスト9]リスト7、8に対応するロジック(p003-chart-grid/src/App.js)
// Wijmoをインポート ...(1)
import '@grapecity/wijmo.vue2.chart'; // チャート
import '@grapecity/wijmo.vue2.grid';  // グリッド
import '@grapecity/wijmo.cultures/wijmo.culture.ja' // 日本語カルチャ
import '@grapecity/wijmo.styles/wijmo.css'; // スタイル
import * as wj from '@grapecity/wijmo'; // Wijmo本体

export default {
  data() {
    return {
      // チャートとグリッドに表示するデータ ...(2)
      cvData: new wj.CollectionView([
        {
          ym: '2019/05',
          time: 130,
          count: 150
        },
(略)
      ])
    };
  }
};

 (1)でWijmoをインポートします。チャートとグリッドを含むモジュール、カルチャとスタイルのほか、後述するCollectionViewを含むWijmo本体をインポートしています。

 コンポーネントの実装部では、(2)で、チャートとグリッドに表示するデータのJavaScriptオブジェクトを引数に与えてCollectionViewのインスタンスを生成し、cvData変数に格納します。CollectionViewはWijmoのデータクラスで、データの変更をWijmoコントロールと双方向に同期する機能があります。FlexGridの内容を変更すると、CollectionViewを経由して、FlexChartに変更が反映されます。

[補足]ライセンスの設定

 Wijmoは、ライセンスキーを設定しないとトライアル版として動作し、画面上にトライアル版である旨が表示されます。Wijmoを正式版として動作させるには、公式ページの手順でWijmoのライセンスキーを取得して、リスト10の通りsetLicenseKeyメソッドでライセンスキーを設定します。ライセンスキーを設定すると正式版として動作するようになり、画面からトライアル版の表示が消えます。

[リスト10]ライセンスキーの設定方法
import * as wj from '@grapecity/wijmo';
wj.setLicenseKey('<ここにライセンスキーを設定>');

まとめ

 本記事では、グレープシティのJavaScriptライブラリWijmo 5を、JavaScript UIフレームワークVue.jsと組み合わせて利用する方法を説明しました。プロジェクトにWijmoを導入して、Vue.jsのWebページ内でWijmoのコントロールを活用できます。

参考資料

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この記事の著者

WINGSプロジェクト  吉川 英一(ヨシカワ エイイチ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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