"Hello, WPF !"
それではさっそく、WPFアプリを作ってみましょう。
プロジェクトを作成する
Visual Studio 2019(16.3以降)を起動し、[新しいプロジェクトの作成]を指定します。出てきた[新しいプロジェクトの作成]ダイアログで(次の画像)、上部の検索ボックスに「WPF」と入力して絞り込み、右側の絞り込まれた一覧から[WPF App (.NET Core)]を選択して、右下の[次へ]ボタンで先へ進めます。
ダイアログの次の画面では、プロジェクト名/ソリューションを作る場所/ソリューション名を適当に指定して、[作成]ボタンをクリックします。
すると生成されたプロジェクトが次の画像のように表示されます。初めて作るときは時間が掛かります。中央のプレビューに何も表示されなくても、あせらずにしばらく待ってみてください。
TextBlockコントロールを配置する
"Hello, WPF !"と文字列を表示するためのコントロールはいくつかありますが、ここではTextBlockコントロールを使いましょう。
プロジェクトを作成した直後は(上の画像)、「MainWindow.xaml」ファイルがXAMLデザイナーで開かれた状態になっています。XAMLデザイナーを閉じてしまったときは、右側のソリューションエクスプローラーで[MainWindow.xaml]をダブルクリックして開きます。
コントロールをウィンドウに配置するのは、Windows Formsのようにツールボックスからドラッグ&ドロップしても可能です。しかし、慣れてしまえばXAMLをキーボードで打ち込んだほうが速いし、思い通りにできます。ここではXAML直打ちの方法で説明していきます。
ちなみに、ツールボックスはまったくお役御免になったかというとそうでもなくて、どんなコントロールがあるのか眺めたいときや、コントロールの名前を完全に忘れてしまったときなどには役に立ちます。
それでは、XAMLデザイナーの下側のペインで、次のコードの太字にした一行(<TextBlock
で始まる行)を入力してください。
<Window x:Class="HelloWorldApp.MainWindow" ……省略…… Title="MainWindow" Height="450" Width="800"> <Grid> <TextBlock FontSize="64">Hello, world !</TextBlock> </Grid> </Window>
入力中にVisual StudioのIntelliSenseが働くので、少しのキータッチで入力できたと思います。IntelliSenseが候補を出してくれるタイミングはPCの能力やキー入力速度などによって変化しますが、例えば次の画像のように候補を出してくれます。
タグ開始の「<
」を入力しただけで、上の画像のようにIntelliSenseの候補が出てきます。先頭に「★」マークが付いているのは、よく使われるものです(IntelliCode候補)。この状態で「t」と打つか、下向きカーソルを2回押して[TextBlock]が選択された状態にして、[Tab]キーか[Enter]キーで確定してやれば「<TextBlock
」までの入力が完了します。次は、「fon
」あたりまで打ったときに、[FontSize]が候補リストの選択しやすい位置に見えてくるでしょう。または、キーワードの途中や末尾でもいいです。「size
」と打っても[FontSize]が候補リストに出てきます。このように、IntelliSenseがXAMLの入力を大きくサポートしてくれます。