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【デブサミ2021】セッションレポート

ニューノーマルな時代で一歩踏み出す――その勇気さえあれば誰もがチャンスに溢れている【デブサミ2021】

【19-B-6】ニューノーマル時代のコミュニティは誰もがチャンスに満ち溢れている。


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 エンジニアの活躍の場として注目される「カンファレンス」や「コミュニティ」。一部のトップエンジニアが登壇し、首都圏の権威ある法人が主催すると思われがちだ。しかし、株式会社ニッセイコムの中道一志氏は、「ニューノーマルな時代の中で、一歩踏み出す勇気さえあれば、誰でもそうした機会を得ることができる」と語る。自ら「地方在住の普通のエンジニア」と称する中道氏が、デブサミ登壇について、そしてBacklog World 2021運営委員長として、広島からフルリモートで行った大規模カンファレンスの経緯やコミュニティの運営方法などについて語った。

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株式会社ニッセイコム Backlog World 2021運営委員長 / JBUG全国代表 中道一志氏
株式会社ニッセイコム Backlog World 2021運営委員長 / JBUG全国代表 中道一志氏

「あ、やります」の第一歩から、やりたい世界が広がっていく

 冒頭で中道氏は「日本で26866、東京で15038、オンラインで610」という数字を示し、2019年にconnpass上で立てられた勉強会の回数であると紹介した。一方、コロナ禍に見舞われた翌年の2020年は「日本で20250、東京で3906」と、東京での開催数は劇的に減っており、一方オンラインでの勉強会の回数は7626と飛躍的に増えている。

 そうした変化について、中道氏は「ニューノーマル時代はオンラインが当然。地方にいる人も誰にでもチャンスがある」と語る。そして、「カンファレンスで登壇するのは輝かしい実績を持つ人だと思っていないか。カンファレンスを主催するのは特別なコネクションを持つ首都圏の人々だと思っていないか」と問いかけ、「全然関係ない」と言い切った。

 確かにオンラインでの開催が劇的に増え、定着すれば、「場所」という障壁は消える。広島在住の中道氏も、オンライン開催でなければ本セッションへの登壇は難しく、参加すらできなかっただろう。Backlogのユーザーコミュニティ「JBUG」の運営を担い、カンファレンス「Backlog World 2021」を開催できたのもオンラインが普通になったことが大きい。

 さらに、中道氏は自身を「決してすごい人ではない」と言う。中道氏がIT業界に入ったのは8年前の27歳。それまで営業職やギタリストなど全く異なる職業についており、初めての勉強会では何を言っているかわからず恐怖に感じ、代打での初登壇では持ち時間の半分しか話せず、泣きながら「二度とやるか!」と思った経験を持つ。そんな中道氏がなぜコミュニティ運営にのめり込むようになったのか。

 そのきっかけは、「あ、やります」だった。

 中道氏は、2年前に参加した勉強会での講師や、デブサミの登壇者に憧れ、そうした「なりたいヒーロー」をめざして活動を行ってきた。そこで必要なのは意思を示すこと。つまり、「自分は何に興味があって、何をやりたくて、どうなりたいのか。他の人がわかる形で表現することが大事であり、小さな一歩からでも始めるべき」というわけだ。

 中道氏にとっての第一歩は、「勉強会に参加して質問すること」「参加レポートを書くこと」だった。それがきっかけでSNSで発信し、ブログを書くようになり、「ちょっと人前で話してみよう」となった。失敗しても繰り返してトライするうちに大きなカンファレンスに登壇できるようになったわけだ。

 「人前で意思を示すということは、経歴や肩書などは関係ない。メリットしかない」と中道氏は話す。つまり、意思を示すことで、共感されれば仲間ができ、称賛されれば自信がみなぎる、指摘を受ければ視野が広がり、反応が薄ければ工夫する……など”いいこと”しか起きない。それを繰り返すうちに、どんどん輪が大きくなっていき、いつのまにか「なりたいヒーロー」へと近づいていった。

意思を示すことの重要性
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この記事の著者

伊藤 真美(イトウ マミ)

エディター&ライター。児童書、雑誌や書籍、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ライティング、コンテンツディレクションの他、広報PR・マーケティングのプランニングも行なう。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/14145 2021/05/24 16:53

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