SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

.NET nanoFrameworkとESP32でIoTプログラミング

C#でLED電光掲示板を作ろう! .NET nanoFrameworkとESP32でIoTプログラミング!

.NET nanoFrameworkとESP32でIoTプログラミング 第5回


  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

データを表示する向きを変えてみよう

表示する向きを変える

 Max7219クラスのRotationプロパティで、データを表示する向きを指定することができます。これは、内部バッファのデータを変換することで実現しています。Rotationプロパティは、RotationTypeオブジェクトで指定します。デフォルトは、RotationType.noneです。

 たとえば、次のようなコードを追加すると、ハートマークが1回転するように表示されます。

   Thread.Sleep(1000);
   m7219.Rotation = RotationType.Right;
   m7219.Flush();

   Thread.Sleep(1000);
   m7219.Rotation = RotationType.Half;
   m7219.Flush();

   Thread.Sleep(1000);
   m7219.Rotation = RotationType.Left
   m7219.Flush();

   Thread.Sleep(1000);
   m7219.Rotation = RotationType.None;
   m7219.Flush();

電光掲示板

 次に、電光掲示板のように、文字をスクロールさせて表示してみましょう。ただし、1つのマトリックスLEDだと、文字を追うのは難しいので、マトリックスLEDが4つカスケード接続されたモジュールを使ってみます。このモジュールでも、ESP32との接続は、マトリックスLEDが1つのものと変わりありません。

 文字列の表示は、MatrixGraphicsクラスを利用します。MatrixGraphicsクラスを使うと、単に文字列を指定するだけで、スクロール表示させることができます。

[リスト2]Program.csの一部

public static void Main()
{
    ~中略~

    // カスケード接続された数を指定(1)
    var m7219 = new Max7219(spi, cascadedDevices:4);

    // MAX7219の初期化(2)
    m7219.Init();

    // フォントの設定(3)
    var writer = new MatrixGraphics(m7219, Fonts.CP437);

    // アスキーコード0x21~0x7Eまでの文字を連結した文字列を作成(4)
    var str = "";
    for (int c = 0x21; c <= 0x7E; c++)
    {
        str += ((char)c).ToString();
    }

    // 文字列表示(5)
    writer.ShowMessage(str, delayInMilliseconds: 100, alwaysScroll: true);
}

 マトリックスLEDの数は、Max7219クラスのコンストラクタで、cascadedDevicesパラメータを用いて指定します(1)。

 MAX7219オブジェクトを初期化した後(2)、MatrixGraphicsクラスのコンストラクタで、Max7219オブジェクトと、使用するフォントを指定します(3)。指定できるフォントは、Max7219パッケージに含まれるFonts.csで定義されているものです。フォントは、半角文字のいわゆるアスキー文字のみで、バイト配列のデータとなっています。従って、標準では、日本語を表示することはできません。

 文字列の表示は、MatrixGraphicsクラスのShowMessageメソッドで行います(5)。引数に、文字列と、スクロール速度(delayInMillisecondsパラメータ)、すぐにスクロールするか否か(alwaysScrollパラメータ)を指定します。alwaysScrollパラメータがtrueの場合、すぐにスクロール表示となります。

 表示する文字列は、あらかじめ作成しています(4)。実行すると、アスキーコード順に文字がスクロール表示されるはずです。

アスキー文字
アスキー文字がスクロール表示される

次のページ
センサーと組み合わせ、リアルタイムで距離を計測して表示する

この記事は参考になりましたか?

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
.NET nanoFrameworkとESP32でIoTプログラミング連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

WINGSプロジェクト 高江 賢(タカエ ケン)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/20049 2024/10/03 12:28

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング