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Seamアプリケーション開発のためのJBoss Toolsのセットアップ

手取り足取りチュートリアルで新たなツールを手に入れる

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JBoss Tools

 JBoss Toolsは基本的に、上述のソフトウェアスタックに基づくSeamアプリケーションの開発を簡便化するためのEclipseプラグインスイートです。JBoss Toolsには、新しいSeamプロジェクトとそのサブコンポーネント(たとえば対話や、データベースからのエンティティなど)の作成に関する各種のウィザードと、JSF Webページ開発用のグラフィカルエディタが含まれています(図4を参照)。

 なお、デフォルトのJBoss ToolsインストールにはStruts開発用のプラグインも含まれています。大部分のJSP JavaショップでStrutsが定着していることを考えれば、これは非常に有益な措置です。

図4 JSF/Seam/RichFaces/Faceletsページを開発するためのビジュアルエディタ。JBoss ToolsにはJSF Webページ開発用のグラフィカルエディタがあります。
図4 JSF/Seam/RichFaces/Faceletsページを開発するためのビジュアルエディタ。JBoss ToolsにはJSF Webページ開発用のグラフィカルエディタがあります。

JBoss Toolsのセットアップ

 私の経験から言うと、JBoss Toolsのプラグインセットのインストール作業はプラットフォームによってかなり異なります(PermGen設定によって生じる重大なEclipseエラーについては、「補足説明2 PermGen設定とJBoss Tools」を参照)。JBoss Toolsの「All Plugins」のダウンロードを行ったところ、Windows XPマシンではうまくいきました。しかし、同じバンドルのLinuxバージョンでは、まったく違った結果になりました。依存関係の欠如にかかわるエラーのせいで、大部分の機能が登録されなかったのです(図5を参照)。

図5 Ubuntuで失敗したJBoss Toolsのデフォルトインストール。Ubuntuでは依存関係の欠如にかかわるエラーのせいで大部分の機能が登録されませんでした。
図5 Ubuntuで失敗したJBoss Toolsのデフォルトインストール。Ubuntuでは依存関係の欠如にかかわるエラーのせいで大部分の機能が登録されませんでした。

 後でわかったことですが、JBoss ToolsダウンロードサイトからJBoss XDoclet、Struts Tools、Seam Tools、RichFaces VPE Tools、およびjBPM Designerプラグインを個別にダウンロードする必要があったのです。JBossを所有しているのは世界で最も熱心なLinux後援者の1つであるRed Hatなのに、これはまったく意外なことです。

 これらのプラグインを単純にメインEclipseフォルダにデプロイすることもできますが、私は別の場所にデプロイし、自分のEclipse環境にリンクすることにしました。そこで、Eclipseの下に「links」というフォルダを作成し、そこにJBossプラグインのインストール先へのパスを記述した「jbosstools.link」ファイルを追加しました。下に例を示しておきます。

  • ファイル名 -- /home/jacek/Dev/Java/IDE/eclipse-3.3.1/eclipse/links/jbostools.link
  • 「jbosstools.link」ファイルの内容 -- path=/home/jacek/Dev/Java/IDE/JbossTools

 このやり方を採用する場合は、この新しいリンクを登録するために、-cleanスイッチを指定してEclipseを再起動する必要があります。

 JBoss Toolsプラグインのインストールが完了したら、[Help]→[Software Updates]→[Manage Configuration]を選択します。最初のノードを展開し、すべてのプラグインがうまく登録されていてエラーがないことを確認してください。

著者注
 JBoss/Red Hatは、すべてのプラグインをコンフィグレーション済みの状態で商業配布しており、サポートも提供しています。これはJBoss Developer Studioと呼ばれるもので、99ドルの年会費で利用できます。
補足説明2 PermGen設定とJBoss Tools
 実のところ、JBoss Toolsを使い始めた最初の数日間は極度の失望感に襲われたことを認めなければなりません。IDE全体がクラッシュしたり、5~10分ごとにハングしたものです。新しいプロジェクトをセットアップするといった単純なタスクでさえ何度となくやり直すはめになり、最終的にクラッシュしたり、特に理由もないのにCPUの使用率が限界に達したりすることも多々ありました。少し調べてみたところ、Eclipseの基本インストールに、SunのJVMで実行するとPermGenメモリを使い果たしてしまうという問題があることがわかりました(おそらく開発者の多くはSunのJVMを使用していると思うのですが…)。この問題が、JBoss Toolsプラグインの複雑さのおかげで顕著に出てきたというだけの話でした。
 そこで私は、自分のUbuntuマシンのデフォルトの「eclipse.ini」ファイルを修正して、PermGenメモリを256MBに引き上げ、スタックとヒープメモリも最大限まで使用するようにしました。具体的な設定は次のとおりです。
  • vmargs
  • Xms512m
  • Xmx1024m
  • XX:MaxPermSize=256m
 これでようやく事が順調に進み始め、JBoss Toolsが役に立つ開発ツールになりました。この設定を修正するまでは、1990年代末に仕事で使っていたPowerBuilder 7の苦い思い出を嫌でも思い出さざるを得ませんでした(PowerBuilder 7は頻繁なGPFで作業時間を無駄にすることで悪名高く、現在にいたるまで、「史上最も不安定な開発ツール」の座を守り続けています)。

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最初のSeamプロジェクトの作成

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japan.internet.com は、1999年9月にオープンした、日本初のネットビジネス専門ニュースサイト。月間2億以上のページビューを誇る米国 Jupitermedia Corporation (Nasdaq: JUPM) のニュースサイト internet.comEarthWeb.com からの最新記事を日本語に翻訳して掲載するとともに、日本独自のネットビジネス関連記事やレポートを配信。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

Jacek Furmankiewicz(Jacek Furmankiewicz)

Compuware Corporation of Canadaの上級開発者/設計者。UNIX、PowerBuilder、C#/Microsoft .NET、Java、PHP、Microsoft SQL Server、OracleなどでITの専門家として12年の経験がある。

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