TOEIC学習者に人気のAI英語教材「abceed (エービーシード)」。スマートフォンで手軽にかつ本格的な英語教材で学習できるとあって、2016年のサービス提供開始から着実に学習者の心をとらえ、2021年8月には200万ユーザーを突破した。成長の過程でTOEIC学習だけでなく、英検の教材にも対応し、2021年からは中学や高校向けの教科書サービスや英語学習者向けのコーチングサービスを手掛けるなど、プロダクトのラインアップを拡充している。2014年に株式会社Globeeを創業した代表取締役社長の幾嶋研三郎氏と、2017年に2人目のメンバーとなった取締役CTOの上赤一馬氏に、プロダクトを成長に導くポイントを聞いた。
従来の英語学習サービスを融合する新たなサービスを着想
幾嶋氏は、自身が学生時代に英語を身につけた経験から、大学在学中に英語教育の事業を提供しようとGlobee(グロービー)を創業する。当初は従来の英語学校のような、レッスンの予約をするようなサービスを提供していたが、サービスをブラッシュアップしていこうと考えれば考えるほど、大手の英会話学校と同じような、マンツーマンのレッスン予約サービスのようなものになってしまうことに気づく。そこで、テクノロジーによって「学習ツール」「教材」「テスト」「スクール」といった4つの教育サービスを融合する、新たなサービスを検討していく。
幾嶋研三郎(いくしま・あきさぶろう)氏
株式会社Globee 創業者/代表取締役社長。
2015年3月に慶應義塾大学法学部卒業。2014年6月、大学在学中に株式会社Globeeを創業。英語学校の運営を通して、IT×英語の可能性を感じ、現在は『学習量×学習効率の最大化』をミッションとしたAI英語教材「abceed」と、『学習支援効率の最大化』をミッションとした反転学習プラットフォーム「abceed for school」の開発を行う。

「既存の英語学校をまた作っても、日本人が英語を苦手とする根本的な問題を解決できないと感じ、壁にぶつかりました。これまでになく、かつ既存のサービスが実現できていないものを考えていくうちに、学習量と学習効率を高めることをアプリでできないかと、abceedの構想を固めていきました」(幾嶋氏)
幾嶋氏は大学を卒業してソフトバンクに入社し、2年ほど事業の立ち上げにかかわりながら、abceedの事業も進めていった。abceedでは、市販の英語教材の電子版の問題を解いたり、付属する音声を聞いたりできるが、幾嶋氏は、TOEIC教材で人気の高い、朝日新聞出版による「TOEIC TEST 特急 シリーズ」の音声配信ライセンスを獲得した2017年1月にソフトバンクを退職し、abceedの事業を本格化する。
CTOの上赤氏は、ソフトバンク時代に知り合った元同僚で、幾嶋氏の退職の半年後の2017年8月にGlobeeにジョインする。当時はアプリの開発をアウトソースしており、プロダクトマネジメントや画面デザインなどを幾嶋氏が、開発の管理を上赤氏が行うという体制となった。以降プロダクトの成長に従って毎年社員が増え、2021年にはGlobeeは30名規模の組織となっている。
上赤一馬(かみあか・かずま)氏
株式会社Globee 取締役CTO。
2013年3月に東京大学卒業。その後、東京大学大学院卒業後、新卒でソフトバンク株式会社へ入社。2017年8月、株式会社Globee取締役CTOに就任し、現在はモバイル・フロントエンド・バックエンド・データ分析・インフラまで、横断的に開発を行う。

現在のabceedは、TOEICや英検の教材に加え、ニュースや読み物なども提供されている。2020年5月には、英語教科書「CROWN」などを提供する三省堂と業務提携を行い、学校向けのサービスも展開している。機能としては、TOEICなら予想スコアや語彙レベルの判定、学習記録、学習目標に対する達成度、学習記録に基づくおすすめの問題や忘却曲線に配慮した復習問題、音読の評価、ディクテーションなど、学習の意欲を高め、効率的に学べるよう配慮されている。
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森 英信(モリ ヒデノブ)
就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・...
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