チームビルドを作ろう
では、いよいよチームビルドを作成します。事前準備が少し面倒でしたが、チームビルドの作成はウィザードに従うだけと非常に簡単です。「チームエクスプローラー」を表示させ、対象のチームプロジェクトを展開すると[チームビルド]という項目があります。これを右クリックし、[新しいチームプロジェクトの種類]を選択すると、図2のような「新しいチームビルドの作成ウィザード」が立ち上がります。
ウィザードでは、下表を参考に各値を設定してください。なお、チームビルドを作成するクライアント端末にVSTTまたはTeam Suiteがインストールされていない場合、「オプション」画面の部分でBVTを選択することはできないので注意してください。
画面 | 入力内容 |
「ようこそ」画面 | チームビルドの名前を入力(一意な名前である必要がある)。 |
「選択」画面 | ビルド対象とするソリューションを選択する(図2)。リストの上からビルドされるので依存関係を持つソリューションがある場合は注意すること。 |
「構成」画面 | ビルドの構成とプラットホームを選択。 |
「場所」画面 | ビルドサーバをインストールしたコンピューター名、ビルドを実行する場所としてビルドサーバのローカルディレクトリ、ビルド結果の格納場所として準備で作成した共有フォルダ名を入力(図3)。 |
「オプション」画面 | ビルドに単体テストを含める場合はここでVSTTで作成された.vsmdiファイルを選択し、実行するテストリストを選択する。コード分析を行う場合は画面下のチェックボックスにチェックをつける(図4)。 |
「概要」画面 | 内容を確認し、「完了」を選択。 |
ウィザードを最後まで進めれば、チームビルドの作成は完了です。最後のオプションのところに少し制約がありますが、Team Suiteをインストールしている場合には、すべてが問題なく非常に簡単に行われ、あっという間にBVT機能付きチームビルドが作成されてしまいます。
チームビルド機能はTFS2005からTFS2008へのバージョンアップで大きく機能が強化・追加されたポイントの1つです(チーム開発はこれで決まり! Visual Studio Team System 2008参照)。このため、新しいチームビルドを作成するときのGUIにも大小変更があります。例えば、TFS2005のチームビルド新規作成は完全なウィザード形式でしたが、TFS2008のチームビルド新規作成は、メニュー形式になりました。
このようにVSTS2008を利用した場合、本稿で解説している内容をそのままの形で確認していただくことは残念ながらできません。ですが、考え方や押さえておくべきポイントまでが変わるわけではありませんので、うまく応用してみてください。