EC2のインスタンスを使う上での注意点
EC2のインスタンス(仮想サーバ)にアクセスできるようになったところで、ここまで紹介したデフォルト状態で「Amazon EC2」を利用する上での注意点を書いておきます。
注意すべき点は次の2つです。
- インスタンスを停止すると、ディスクの内容が失われる
- 付与されるIPアドレスは固定IPアドレスではない
それぞれの概要と対策について紹介していきます。
インスタンスを停止すると、ディスクの内容が失われる
これはサーバーを稼動している間はディスクの内容は保存され続けるが、「インスタンスの停止」、つまりサーバをシャットダウンすると、ディスクに保存した内容が失われるということです。
これについては、インスタンスを停止する際にディスクの内容をOSイメージとして取得し、前回紹介したストレージサービス「Amazon S3」に保管しておくことで回避できます。この方法を使えば、次回インスタンス起動時に前回の停止直前に取得したOSイメージからディスク内容をロードし、内容を復元できます。これは、「Amazon EC2」で正式にサポートされているツール・方法なので、安心してお使いいただけます。
また、障害時などに完全にロストしてしまっては困るデータについては、「Amazon EC2」のオプションとして用意されている「Amazon EBS(Elastic Block Store)」を使用する事を推奨します。この「Amazon EBS」は簡単に表現すると“外付け仮想ディスク”です。
「Amazon EBS」は、EC2のインスタンスへディスクデバイスとして直接接続されているように振舞うため、普通のディスクと同じように扱うことができます。しかも「Amazon EBS」で追加したディスクの内容は、EC2のインスタンスを停止しても消えることはありません。
これらの詳細や具体的な手順については、次回以降で紹介したいと思います。
付与されるIPアドレスは固定IPアドレスではない
「Amazon EC2」のインスタンスは、起動したタイミングでインターネット環境のどこからでも接続可能となるグローバルIPアドレスが1つ付与されます。しかし、これは固定IPアドレスではなく、インスタンスの起動・停止を繰り返すとIPアドレスが変更されます。
これについても、「Amazon EC2」では「Elastic IP」と呼ばれる固定IPアドレスを付与してもらえるサービスがあります。この固定IPアドレスはEC2のインスタンスにではなく、アカウントに対して割り当てられるため、取得した固定IPアドレスを別のEC2インスタンスへ使いまわしたりなど、柔軟に使える仕組みとなっています。
これらの詳細や具体的な手順についても、次回以降で紹介したいと思います。
インスタンスの停止方法
最後に、インスタンスの停止方法を紹介します。
前述のとおり、何も対策をせずにインスタンスを停止するとディスクの内容は失われてしまうので気をつけてください。ここでは単純にインスタンスを停止する方法のみを紹介しておきます。
まず、ec2-describe-instancesコマンドで現在稼動しているEC2インスタンスの状態を確認してみましょう。
$ ec2-describe-instances RESERVATION r-8e0eaae7 xxxxxxxxxxxx default INSTANCE i-2222944b ami-2b5fba42 ec2-75-101-200-115.compute-1.amazonaws.com domU-12-31-39-02-62-31.compute-1.internal running fedora_test 0 m1.small 2008-11-15T17:56:25+0000 us-east-1b aki-a71cf9ce ari-a51cf9cc
ここで2行目の先頭にあるINSTANCEの次のカラムにあるi-から始まるインスタンスIDをメモします。上記の例では、「i-2222944b」となります。
次に、下記のようなコマンドを実行します。
$ ec2-terminate-instances i-2222944b INSTANCE i-2222944b running shutting-down
ec2-terminate-instancesコマンドは、EC2のインスタンスを停止させるコマンドで、先ほどメモしたインスタンスIDを引数として指定することで、指定したEC2のインスタンスを停止させることができます。
次回予告
今回は、「Amazon EC2」を使用するための準備と、実際にインスタンスを起動させるための基本的な手順を紹介しました。
次回は、この「Amazon EC2」を便利に使うためのオプションを紹介していく予定です。
