はじめに
本連載では、PHPまたはプログラミング初心者の方を対象に、PHPを用いたWebアプリケーションの作成方法を説明していきます。今回は、PHPにおける条件分岐と繰り返しに関して説明をします。PHPの環境構築に関しては第2回を参照ください。
対象読者
- プログラミングが初めてでこれから学習する予定の方
- プログラミングの経験はあるがPHPを初めて学習する方
これまでの連載
動作確認環境
PHPが動作する環境が必要となります。以下に、今回のアプリケーション作成/動作確認に用いた環境を示します(インストールにあたっては最新安定版の使用を推奨します)。
- Windows XP SP3
- PHP 5.2.6
- Apache 2.2.9
また、上記のサーバ環境を一括でインストールできるパッケージ「XAMPP」がありますので、こちらもご活用ください。インストール方法や使い方は第2回を参照ください。なお、本連載ではWindows版XAMPPをインストールした前提で、「Cドライブ」→「xampp」→「htdocs」が「Apache」の監視フォルダ(ドキュメントルート)であるものとして説明をします。本稿のサンプルソースは、「XAMPP」コントロールパネルより「Apache」を開始したうえでご利用ください。
条件分岐の基本
条件分岐に関して説明をします。条件分岐とは、『もし○○ならば××せよ』というプログラムの書き方です。例えば、水曜日がサービスデイの映画館のチケット予約サイトを想像して下さい。この場合、『もし水曜ならばチケットを割引する』という処理で条件分岐を使用します。条件分岐には、if(イフ)というキーワードを用い、次のように記述します。
if( 条件A ){ 条件Aに合致した場合の処理 }
上述の例では、「条件A」の部分に『水曜ならば』を記述し、「処理」の部分に『チケットを割引する』を記述します。条件Aの部分は『if(曜日 == 水曜)
』のような記述となります。この「 ==
」の部分を他の記号に変える事で、さまざまな条件を記述できます。
if( A == B ) → もしAとBが等しいならば if( A != B ) → もしAとBが異なるならば if( A > B ) → もしAがBより大きいならば if( A < B ) → もしAがBより小さいならば if( A >= B ) → もしAがB以上ならば if( A <= B ) → もしAがB以下ならば
上記のより大きい、小さいといった条件は、多くの場合は金額など数値の比較に使用します。以下に具体的な例を記します。なお、「$day
」などの「変数」について、まだ理解ができていないという方は、第3回を参考にしてください。
このほかにも次のような条件の指定が可能です。
// $day という変数の中身が「水曜日」ならば $price より 500 円引き if( $day == "水曜日" ){ $price = $price - 500; }
// $password という変数の中身が「oie」でないならば、メッセージを表示 if( $password != "oie" ){ print("パスワードが違います"); }
// $price という変数の中身が 120 円より小さいならば、メッセージを表示 if( $price < 120 ){ print("お金が足りません。"); }
// $point という変数の中身が25以下ならば、メッセージを表示 if( $point <= 25 ){ print("不合格です。"); }