はじめに
連載4回目となる本稿は、以前のバージョンに搭載されたFileMakerの便利な機能である「タブコントロール」と「Webビューア」の紹介も交え、FileMaker Pro 10の特徴的な新機能を紹介します。
既存のデータベースからFileMaker Proのデータベースを作成する
FileMaker Proの起動時に表示される「クイックスタート」の画面は、素早く新規にデータベースを作成したり、既存のデータベースを利用するなどの機能を持っています。FileMaker Pro 10では、新たに他のデータベースソフトで作成されたデータベースをFileMaker Pro 10のデータベースに変換して利用する「既存のデータベースからデータベースを作成」機能が追加されました。
変換できるデータベースは、下記の通りです。
- Excel 95-2004ワークブック(.xls)
- Excelワークブック(.xlsx)
- タブ区切りテキストファイル
- コンマ区切りテキストファイル
- Bentoソース
刷新されたインタフェース
どのような機能強化が図られようとも、FileMakerが誕生してからFileMaker Pro 9に至るまで、操作系はウインドウの左側にあるステータスエリアに納められていました。したがって、ユーザからすると、どのようなバージョンアップが行われようとも、全く同じ操作方法で使い始めることができたわけです。しかしながら逆の見方をすると、いくら機能が強化されようとも、操作系や見た目の雰囲気にほとんど変化がないため、新しいバージョンを使っているという喜びや楽しさを味わうことが少なかったのも事実です。
FileMaker Pro 10では、FileMakerの誕生以来、初めてそのユーザインタフェースに大きな改良が加えられました。
一目で分かるのは、従来ステータスエリアと呼ばれていた操作系がウインドウ上部に移り、ステータスツールバーとなったことでしょう。
ステータスツールバーは、ご覧の通り横の表示領域を十分に確保できるため、様々なツールを余裕を持って配置することができるようになりました。従来はメニューから選択しなければ操作できなかった機能も、ステータスツールバーに配置されているため素早く直感的に操作を行うことができます。
ステータスツールバーに配置する機能は、ユーザが自由にカスタマイズすることができるため、ユーザの目的に応じて環境を整えることができます。