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FileMaker Serverを使った効率的なシステム運用(後編)

ITエンジニアのためのFileMaker講座 第13回(後編)

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2010/07/13 14:00

目次

CLI(コマンドラインインターフェイス)による処理の自動化

 FileMaker Serverは、管理目的の操作の多くがCLI(コマンドラインインターフェイス)で実行可能です。CLIは画面のやり取りをしないので、細い回線でも快適に操作でき、ファイルのコピーや圧縮、転送など、逆にAdmin ConsoleではできないようなOS上のコマンド操作もシームレスに行えるメリットがあります。また、CLIは簡単にスクリプト化が可能なため、メンテナンス目的やより高機能なバックアップのためのスクリプト(Windowsの場合はDOSのバッチファイル、Mac OSの場合はShellスクリプト)を作成して、作業効率を飛躍的に向上させることもできます。もちろん、こういった自作のスクリプトをスケジュールに登録して、定期的に実行することも可能です。

 FileMaker Serverで実行可能なコマンドは、次のような構造を持ちます。

fmsadmin 実行したいコマンド文字列  [オプション]

 fmsadminで実行可能なコマンドは、以下のものです(※大文字と小文字は区別されません)。

fmsadminで実行可能なコマンド一覧
コマンド 説明
AUTORESTART 管理サーバーの自動再起動を設定またはステータスを取得する
BACKUP データベースをバックアップする
CLOSE データベースを閉じる
DISABLE スケジュールを無効にする
DISCONNECT クライアントの接続を解除する
ENABLE スケジュールを有効にする
HELP fmsadmin コマンドのヘルプページを表示する
LIST クライアント、ファイル、プラグイン、またはスケジュールの一覧を表示する
OPEN データベースを開く
PAUSE データベースアクセスを一時的に停止する
REMOVE データベースがホストされないようにする
RESTART データベースサーバーまたは管理サーバーを再起動する
RESUME 一時停止したデータベースを使用可能にする
RUN スケジュールを実行する
SEND クライアントにメッセージを送信する
START データベースサーバーまたは管理サーバーを起動する
STATUS クライアントまたはファイルのステータスを取得する
STOP データベースサーバーまたは管理サーバーを停止する
VERIFY データベースを閉じて検証する
例:
$ fmsadmin help commands (使用できるコマンドの一覧と解説を表示)
$ fmsadmin help verify (verifyコマンドの解説を表示)
$ fmsadmin verify (verifyコマンドの実行)
簡単なスクリプトの例:
#!/bin/sh
/usr/bin/fmsadmin backup -x -u 管理者ユーザー名 -p 管理者パスワード    ※1
/usr/bin/rsync -rpo --delete -u --ignore-existing -e ssh '/Library/FileMaker Server/Data/Backups' foo@mirror.example.com:/Volumes/backups/    ※2
  • ※1:ホストされているすべてのデータベースをデフォルトのバックアップフォルダにバックアップし、データベースファイルの整合性を検証する
  • ※2:バックアップファイルを他のホストに転送

 FileMaker Serverのfmsadminを使ったシステムレベルのスクリプトは、コマンドラインインターフェイスに慣れていない人にはイメージが湧きづらいかもしれません。しかし、こういったスクリプトは、単純な標準のバックアップと、運用上のニーズで本当にやりたいことの間のギャップを埋めてくれる可能性があります。とはいえ、この種のスクリプトはせっかくのデータベースを台無しにすることも可能ですので、慎重にテストを行ってから適用するようにしましょう。

まとめ

 FileMakerによるデータ共有およびカスタムアプリケーションの構築を行う場合、システムの運用にはFileMaker Serverが必須であると言えます。そして、FileMaker Serverは、一元化された情報を多数のクライアントに提供する役割を担うことから、処理能力と安定性が求められます。サービスが止まらない、データを失わないサーバを快適な速度で運用し続けるためには、一般的なサーバと同様に、ある種の運用ノウハウが必要となります。

 今回の記事でご紹介できたのはほんの一部ですが、日頃FileMakerを使っていないエンジニアの方にも、特殊に見えるFileMakerもサーバ運用に関しては他とそれほど変わらないということを感じていただけましたでしょうか。また、「FileMakerは使っているが、サーバやOSのことは知らん!」という方には、FileMaker Serverの運用の考え方について少しでもヒントになれば幸いです。



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著者プロフィール

  • 竹内 康二(タケウチ コウジ)

    株式会社スプラッシュにて受託開発およびコンサルティング、トレーニング、各種サーバ構築 / 運用管理を行う。開発者 / ライターのコラボレーションチーム「sevensdoor.com」に所属し、米FMPtraining.comによる開発者向けトレーニングを日本向けにローカライズし、2005年から200...

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