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ServersMan@VPS環境構築テクニック(AD)

格安VPSサーバで実用的なRuby on Railsアプリ運用環境を構築する

ServersMan@VPSにおけるRoRアプリ運用環境 最短構築手順

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Rubyの設定

 RoRのインストールには、まずRuby本体、Rubyライブラリ管理ツールRubyGemsをインストールした上で、Railsライブラリのインストール、Rails内で使用するライブラリのインストールを行います。

インストール環境設定

 ServersMan@VPSの初期状態ではCコンパイル環境がありませんのでCコンパイラ、ライブラリをインストールします。

リスト13 Cコンパイラ、ライブラリのインストール
# yum install gcc glibc gcc-c++

 次項よりRubyとRuby関連モジュールをソースからコンパイルしてインストールします。コンパイル中はメモリを大量に消費し、終了まで時間もかかりますのでServersManの機能を一時停止して行うという方法もあります。ServersManの停止はServersMan@VPSのマニュアルで確認できます。

Ruby本体のインストール

 Rubyの最新のバージョンは「ruby 1.9.1-p429」です。ただし、最新のバージョンに対応していないライブラリもありますので、本稿では1つ前の安定版「ruby 1.8.7-p299」をインストールします。今後のバージョン管理のために「/opt」以下にインストールしてコマンドにシンボリックリンクを張る形式でRuby本体をインストールします。

リスト14 Rubyのインストール
# yum install readline-devel openssl-devel zlib-devel 
# wget ftp://ftp.ruby-lang.org/pub/ruby/1.8/ruby-1.8.7-p299.tar.gz
# tar xvzf ruby-1.8.7-p299.tar.gz
# cd ruby-1.8.7-p299
# ./configure --prefix=/opt/ruby-1.8.7-p299
# make
# make install

 Ruby内部で必要なライブラリreadline-devel、 openssl-devel、 zlib-develをインストールしてからRubyをインストールします。インストールするディレクトリ「/opt/ruby-1.8.7-p299」はconfigureの際にprefixで指定します。Rubyのインストールが終わった後、以下のようにシンボリックリンクを張ります。

リスト15 シンボリックリンクの設定
# ln -snf /opt/ruby-1.8.7-p299/bin/ruby /usr/local/bin/ruby
# ln -snf /opt/ruby-1.8.7-p299/bin/rake /usr/local/bin/rake
# ln -snf /opt/ruby-1.8.7-p299/bin/irb /usr/local/bin/irb

 これによって、コンソールで「ruby」コマンドが使えるようになります。

RubyGemsのインストール

 Rubyのライブラリ管理ツールRubyGemsを以下のコマンドでソースを取得した後、インストールします。

リスト16 RubyGemsのインストール
# wget http://rubyforge.org/frs/download.php/70696/rubygems-1.3.7.tgz
# tar xvzf rubygems-1.3.7.tgz 
# cd rubygems-1.3.7
# ruby setup.rb
(略)
RubyGems installed the following executables:
        /opt/ruby-1.9.1-p429/bin/gem

 インストール後にインストールされたディレクトリが表示されますので、前項と同様にここからシンボリックリンクを張ります。

リスト17 シンボリックリンクの設定
# ln -snf /opt/ruby-1.8.7-p299/bin/gem /usr/local/bin/gem

Railsのインストール

 Railsはgemコマンドを使ってインストールします。

リスト18 Railsのインストール
# gem install rails
# ln -snf /opt/ruby-1.8.7-p299/bin/rails /usr/local/bin/rails

 RoRではデフォルトのRDBMSシステムとしてsqlite3が必要です。今回インストールしたRoR 2.3.8ではバージョン3.6.16以上のsqliteが必要なので、sqlite-3.6.7をインストールします。

リスト19 sqliteインストール
# wget http://www.sqlite.org/sqlite-3.6.7.tar.gz
# tar xvzf sqlite-3.6.7.tar.gz 
# cd sqlite-3.6.7
# ./configure
# make
# make install

 次にRubyからsqlite3に接続するためのライブラリsqlite3-ruby、RubyからMySQLに接続するためのライブラリmysql、dbi、dbd-mysqlをインストールします。

リスト20 sqlite3-ruby、mysql、dbi、dbd-mysqlインストール
# gem install sqlite3-ruby mysql dbi dbd-mysql

次のページ
RoRとApacheの連携

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 片渕 彼富(カタフチ カノトミ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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