PDF出力時の注意事項
PDFに出力する際、意図したようにならない場合があります。
よくある例、原因とその対策、注意事項を挙げておきますので、参考にしてください。
PDFにうまく出力されない場合
クライアントPC側にインストールされた、Acrobatのバージョンが古いとうまく動作しないことがありますので、なるべく新しいバージョンをインストールしてください。
文字化けに関する注意事項
PDF出力時に日本語が文字化けした場合、以下の点をチェックしてみてください。
1点目は、SQL Serverのフィールドのデータ型による文字コードの問題です。データ型がVARCHAR型の場合、自動的にShift_JISになるため、文字化けが発生する原因となります。
データ型がNVARCHAR型であれば、自動的にUnicode(UTF-8)となりますので、日本語データを格納するフィールドのデータ型は「NVARCHAR型」にしておいたほうが無難です。
ちなみに、VARCHAR型は、SQL Serverから廃止される予定です。
2点目は、クライアントPC側にインストールされた、文字フォントに関するWindows Updateによる影響です。
筆者の経験では、「Microsoft MS ゴシックおよびMS 明朝 JIS2004 対応フォント (KB927489)」がインストールされたPCだけ、PDF出力が文字化けしたことがありました。[コントロールパネル]-[プログラムの追加と削除]で、「更新プログラムの表示」にもチェックを入れて、フォントに関するWindows Updateがあれば、削除してみてください。
帳票設計の注意事項
コンピュータに関する長さの単位は、今でもインチ(inch)が基本になっています。プリンタやスキャナの解像度で使う「dpi」も「dots per inch」の略です。センチメートル(cm)との間には、1inch=2.54cmという関係があります。また、フォントの大きさ(高さ)を表すポイント(pt)という単位については、72pt=1inchという関係があります。
何cmの枠には何ptの文字が入るかを考える際、2.54で割って72を掛ける計算が必要です。ただし、帳票に配置するコントロールは「cm」単位で設定しても、内部では「inch」などの単位に変換されるので誤差が出ることがあり、この場合、微調整が必要になります。