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CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

「PyCon JP 2011」レポート

運営スタッフが振り返る「PyCon JP 2011」の模様と今後の展望

「PyCon JP 2011」運営レポート

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会場に関して

 会場担当のもりもとです。

会場協力

 PyCon JPとSprintは産業技術大学院大学で開催されました。以前、私が同大学で開催されているInfoTalk(ICT関連の高度な技術や流行りの話題を取り上げる勉強会)に参加したときに小山先生と初めて出会いました。その後、会場が決まらず途方に暮れていた矢先、小山先生へ相談したところ、日程の調整や学内のイベント利用に伴う申請手続きにご尽力頂きました。

 土屋先生運営メーリングリスト月例スタッフミーティングにも参加してもらい、会場の見学、機材の確認、大学側との調整などで積極的に今回の運営に関わって頂きました。

 おかげさまで会場の準備や確認が円滑に行われました。PyCon JPを裏方で支えて頂いたお二方にお礼を申し上げます。

Ustreamライブ配信

 3つのトラック(メイントラック、英語トラック、サブトラック)をスフィアリンクス株式会社さんが運営するストリームプラスというUSTREAM配信サービスを利用して中継を行いました。サービス内容についての打ち合わせ、会場の下見・配信テスト、前日の機材準備と、とても丁寧に対応して頂いて、安心してライブ配信をお任せすることができました。

 当日はこのような映像を配信しました(以下はKeynoteのUstream録画)。


Video streaming by Ustream

 開催報告にすべての講演へのUstreamアーカイブへのリンクがあります。当日に他の講演と重なって見られなかった講演をぜひご覧になってください。

会場担当

 運営チームでの情報共有にGoogle docsを利用していました。会場担当として作成したドキュメントは以下になります。

  • 会場提供チェックリスト
  • 教室・施設チェックリスト
  • 会場見学の要項と決定事項(第1回と第2回)
  • 業者さんの搬入出申請資料
  • 展示ブースの確認事項
  • 無線LAN接続設定資料
  • 映像配信サービス調査資料
  • 会場見取り図
  • 当日の会場の諸注意

 こういったドキュメントの蓄積は次のイベントを開催する際の会場設営のノウハウとなります。このチェックリストのフォーマットに従って穴埋めすれば必要な項目を列挙できる、または資料を使い込むことで内容が洗練されていくといったことに繋がります。

 他のイベント運営はどのように情報共有されているか分かりませんが、ドキュメントをしっかり作り込んでいくのはPythonistaらしい習慣かもしれません(^ ^;;

次回に向けて

 前回のPyCon mini JPのときは、寺田が会場の主担当であり、その下で私も手伝っていました。前節で作成したドキュメントはminiで寺田が作成したドキュメントを改善したものや、経験不足からminiでうまく運営できなかった経験から得られたものでもあります。

 例えば、miniのUstream配信は株式会社Cerevoさんから機材協力を受け、一般参加されていた同社の社員さんに機材の設置、Ustream設定をお願いしました。カメラを設置してもらったら、私たちの会場スタッフが引き継ぐ予定でした。しかし、実際は会場スタッフに余裕がなく、その社員さんがカメラに張り付くことになってしまいました。

 今回はその経験からスフィアリンクス株式会社さんへ依頼することで会場スタッフの負荷を下げ、私たちが有志で行うよりも品質の高いライブ配信が行えました。着実にminiよりは一歩前進したと私は実感できました。

 次回も今回の課題を改善して、より良いPyCon JPにしたいと思っています。

チケット販売について

 副座長の清水川です。今回のイベントでチケット販売方式の取りまとめを行いました。

ファミポートとPayPal

 当初はファミポート(eplus)のみでチケット販売を行う予定でした。しかし最終的には海外向けにのみPayPalを併用することとしました。これは、以下のいくつかの理由によって決定しました。

  1. 紙のチケットが発行される。物理的に持っているのは受付が楽。
  2. eplusが銀行振込や現金払いに対応していた。クレジットカードを持っていない学生や新社会人などでも誰でも購入可能としたかった。
  3. 海外からはeplusでは購入できないためPayPalでの購入も用意。こちらは入場受付や購入者の判別に一手間必要だったが、海外のみの少人数であれば運用でカバー可能と考えた。

 しかし実際には、Python技術者の比較的多くがPayPalアカウントを持っていたため「ファミリーマートに物理的に行って物理的なチケットを物理的な現金で購入」することが嫌われたので、急遽PayPalを国内向けにも解放する、というドタバタがありました。

 最終的には、ファミリーマート(eplus)が118枚、PayPalが93件という結果となり、PayPalを国内解放した時にはPayPalのみで売れるかとも思ったのですが大体半分ずつということになりました。参加者にとっては選択の幅があることが必ずしも良いことではないので、もしかしたらPayPalのみでも良かったのでは? という思いも多少ありました。

PayPalのみの懇親会登録

 7月後半になって公式の懇親会を行うことが決まったため、参加登録をPayPalで行うことにしました。しかしここで意外と多くの「買えない!」という声が聞こえてきました。

  • 自分のクレジットカードがなぜか使えなかった
  • 高校生・大学生なのでクレジットカードを持っていない
  • PayPalがよく分からない

 こういった声には「当日枠を用意するよ」と伝えることでそれほど大きな混乱は引き起こさなかったと思いますが、運営側が気づかないところで参加を断念してしまった方もいるのではないかと思います。これは次回に生かしたいと思います。

参加者登録システムが欲しい!

 チケット管理、クレジット・銀行支払い、参加者への連絡に対応したイベント用参加者登録システムが欲しい!

 ポイントは「銀行(現金)」ですね。これからを担う高校生・大学生たちに技術イベントに参加してもらうために、受付システムがハードルになってはいけないので、これも次回改善したいところです。

まとめ

 チケット販売ではファミポート(eplus)とPayPalの2重体制となってしまい、参加者を多少混乱させてしまった点については反省し次回に生かしたいと思います。

 なお、イベントを無料にするという選択肢もあるかと思いますが、お金を払う価値のあるものを提供していきたいですし、今回はそのようにできたとも思っています。次回の方針はまだ未定ですが、私としては次回もこの方針は変えずに行きたいと思っています。

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運営に関して

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この記事の著者

保坂 翔馬(ホサカ ショウマ)

どこにでもいる普通のプログラマ。 主にPython界隈で活動中で、勉強会に出没したり、PyCon JP運営チームに参加するなど。 最近はPyPyに興味を持って開発・翻訳などをしたりしている。 パーフェクトPythonの著者の一人 PyCon APAC 2013副座長 Python mini Hack-a-thonの主催の一人 趣味は自転車・バイク・ボルダリングなど。 Twitter: @shomah4a ブログ: プログラマのネタ帳 二冊目

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鈴木 たかのり(スズキ タカノリ)

PyCon JP 2016座長。 株式会社ビープラウド所属部内のサイトを作るためにZope/Ploneと出会い、その後必要にかられてPythonを使い始める。PyCon JPでは2011年1月のPyCo...

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寺田 学(テラダ マナブ)

一般社団法人PyCon JP 代表理事。Plone Foundation Ambassador。株式会社CMSコミュニケーションズ 代表。NVDA日本語チーム 監査。Zope/Ploneの専門家として,大学系・公共系などのCMSコンサルティングや構築を手がけている。PyCon JPには、初回からスタッフとして活動。他のOSS活動も行っている。開発者してはPloneコアコミッターとして,Ploneの開発にも携わっている。Tw...

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遠藤 隆尚(エンドウ タカナオ)

Vettl Inc. CTO地ビール・サンクトガーレン湘南ゴールドとサーフィンのために日々働く。Google App Engineなどで全般的にPythonを使うかたわら、Erlang製のWebSocket Server Shirasu.wsを開発している。Twitter: @MiCHiLU ブログ: 湘南ぱいそん

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杵渕 朋彦(キネブチ トモヒコ)

一介のプログラマ。エンタープライズなところで仕事をしていて普段はJavaを使っている。Pythonは個人の活動で使用している。主に言語そのものや理論に興味があり、CPython 3.2ソースコードリーディングスタート代数を開いている。Twitter: @cocoatomo

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畠 弥峰(ハタ ヒロタカ)

PyCon JP 2016 チュートリアル担当。 Webアプリケーションを中心に10年近くPythonで仕事をしている。PyCon JPには2011年からスタッフとして活動。 Twitter: @flag_boy

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池 徹(イケ トオル)

雑食ソフトウェアエンジニア教育研修コンサルタント、システムインテグレータ、外資系サーチエンジンを経て、オーストラリアの企業から忍者の称号を授るが抜け忍となる。現在は職を探すべく暗躍中。2011年の初夏にEuroPythonに行って以来、PyPyにのめり込み、ついには日本コミュニティ pypy-ja の立ち上...

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森本 哲也(モリモト テツヤ)

一介のプログラマ。Anacondaのソースを読み始めたきっかけから Python という言語の特徴やプログラミングに興味をもつようになる。 プログラマとして生きていくにはどうすれば良いかを日々考えている。 オープンソースやそのコミュニティが大好き。Twitter: @t2y ブログ: forest book

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清水川 貴之(シミズカワ タカユキ)

ドキュメンテーションツール Sphinx のメンテナ。 Sphinx-users.jp 運営。 一般社団法人PyConJP理事。 株式会社ビープラウド所属。 著書/訳書:「Pythonプロフェッショナルプログラミング第2版」「Sphinxをはじめよう」「Pythonプロフェッショナルプログラミング」「エキスパートPythonプログラミング」。 http://about.me/shimizukawa

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CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/6151 2011/09/15 14:00

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