解説
Null（日本ではヌルと呼ばれる。英語ではナル）は、何もないということを明示的に示す値です。
Nullは多くの場合、変数に何も参照が入っていないことを明示的に示して、その変数に参照が入っていないかを確認するために用いられます。
たとえば、戻り値が参照である関数の場合に、なんらかのエラーがあり、参照が返せない場合に、代わりにnullを戻すといったことが行われます。
var prm = getPrm();
if (prm != null) {
// nullでないので実行
exec(prm);
}
また、参照を入れないといけない変数に対して、仮にnullを入れておき、後で参照を入れるといった使い方がされます。
サンプル
nullを利用した処理を、JavaScriptで簡単に書いてみます。
<html>
<head>
<title>「nullを利用した処理」のサンプル</title>
</head>
<body>
<pre><script type="text/javascript">
// 変数の初期化
var arr = [[0, 0], [1, 1], [2, 2], [3, 3], [4, 4], [5, 5]];
var prm;
// パラメータを順番に得て出力
for (var i = 8; i > -2; i --) {
prm = getPrm(i);
if (prm != null) {
// nullでないので出力
document.writeln(i + " " + prm);
} else {
// nullなのでエラーと出力
document.writeln(i + " Error : prm is null");
}
}
// 配列から値を得る関数
function getPrm(pos) {
if (pos < 0) return null;
if (pos >= arr.length) return null;
return arr[pos];
}
</script></pre>
</body>
</html>
出力結果）
8 Error : prm is null 7 Error : prm is null 6 Error : prm is null 5 5,5 4 4,4 3 3,3 2 2,2 1 1,1 0 0,0 -1 Error : prm is null
