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ComponentZine(ComponentOne)

データを4次元グラフとして表示する.NETアプリケーションの作成

ComponentOne Studioを活用したWindowsフォームアプリケーションの作成

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C1Chart3Dコントロールの概要(3)

グラフデータのデフォルト設定

 設計時にデフォルトのグラフデータを設定するには、ウィザードまたはプロパティの「データ」タブをクリックします。

 グラフデータは、基本的には行列のグリッド形式のデータを使用しますので、「ColumnCount」で列数を、「RowCount」プロパティで行数を設定します。

「ColumnCount」で列数を、「RowCount」プロパティで行数を設定
「ColumnCount」で列数を、「RowCount」プロパティで行数を設定

 行列数を設定したら、「GridData」プロパティの値欄にある「...」ボタンをクリックします。行列のグリッドが表示されるので、ここにデータを入力していきます。ここでは、6行10列のグリッドを作成しデータを入力しています。

グリッドにデータを入力していく
グリッドにデータを入力していく

4Dデータの表示

 C1Chart3Dコントロールは、4つ目の次元を色で表すことによって、4次元プロットグラフと4次元棒グラフの表現が可能です。

 色は、領域区分と等高線の色区分に使用する2つめのデータセットを使用します。4Dグラフは、同じサイズの2種類のデータセットを同一グラフ上に表示する場合に役立ちます。

 4Dグラフを作成するには、まずグリッドデータセット(標準または不規則)のデータをグラフに追加し、3Dグラフを作成します。

 次に、等高線データをグラフに追加します。このデータは、4次元のグラフ情報を表示するための領域と等高線の色区分を抽出するために使用します。等高線データは、Chart3DDataオブジェクトのContourDataプロパティで定義されます。

 このときはグリッドデータセットと等高線データ配列は、同じ寸法で作成します。これらの条件が揃ってはじめて4Dグラフを表示することができます。

 そして、Chart3DGroupオブジェクトのContourプロパティからアクセスするChart3DContourオブジェクトのIsShadedプロパティまたはIsZonedプロパティ(あるいはその両方)を設定します。

 棒グラフでは、それぞれの棒は棒の領域区分の高さに応じて単一の無地色で塗り分けられます。曲面グラフでは、4次元データが領域区分と等高線を表す色でそれぞれ塗り分けられます(等高線データを追加しても、等高線は表示されません)。

4Dグラフ(ヘルプより抜粋)
4Dグラフ(ヘルプより抜粋)

ファイルからのデータ読み込み

 設計時にデータを設定する以外に、Chart3DDataオブジェクトのLoadDataFromFileメソッドを使用して、ファイルからデータを読み込むことも可能です。

 データファイルは、次の3種類のオリジナルのフォーマットを使用したテキストファイルで作成します。C1Chart3Dコントロールがファイルからデータを読み込むには、これらのグリッド、不規則グリッド、あるいはポイントの3種類の基本レイアウトのいずれか1つに対応していることが必要です。

グリッドファイル形式

 曲面グラフと棒グラフで、各データ点のX座標とY座標の距離が常に等しい場合に使用します。

 以下のコードはファイル形式が「グリッド」で、ファイルには50x30のデータ点があることを示します。

 5行目に、ファイル形式が「グリッド」で50x30のデータ点と欠損値(100.0)、XとYの増分値(1.0と2.0)、および起点の座標を記述しています。そして、次の行に使用するデータを空白で区切りながら連続で記述しています。

 「!」で始まる行はコメントを表し、コントロールによって無視されます。

! グリッドには 50*30 のデータ点があります。
! 欠損値は 100.0 です。
! グリッドの X の増分は 1.0、Y の増分は 2.0 です。
! グリッドの起点は X = -20、Y = 50 です。
GRID 50 30 100.0 1.0 2.0 -20.0 50.0
! 1500 個のデータ値が続きます。それぞれのデータ値は各グリッド点に対応します。
49.875000 43.765625 38.500000 33.984375 30.12400
26.828125 24.000000 21.235610 48.877940 17.39770
. . .
不規則グリッド形式

 曲面グラフと棒グラフで各データ点のX座標あるいはY座標を等距離に並ばせることができない場合に使用します。

 以下のコードは、ファイル形式が「不規則グリッド」で、ファイルには10x5のデータ点があることを示します。

 4行目に、ファイル形式が「不規則グリッド」で、ファイルには10x5のデータ点があることを記述しています。

 5行目は、欠損値(100.0)を、6行目では10個のX値を、7行目では5個のY値を設定しています。

! 不規則グリッドには 10*5 のデータ点があります。
! 欠損値は 100.0 です。
! 10個の X 値と5個の Y 値が与えられます。
IRGRID 10 5
100.0
20 21.1 23.4 24.4 25.0 27.8 29.9 31.0 32.6 33.2
50.3 51.3 52.6 54.8 59.6
! 50 個のデータ点が続きます。
23.34563 12.89239 11.99423 15.781212 18.81988
. . .
ポイントファイル形式

 散布図の複数のデータセットのデータ点に使用します。

 以下のコードでは、データセットが2つあるポイントデータレイアウトのファイル形式を示します。

 3行目は、ファイル形式が「ポイント」で、データセットが2つあることを示します。4行目は、欠損値(100.0)を示します。

 6行目は、1番目のデータセットに5つのデータ点があることを示します。

 8~12行目は、1番目のデータセットに5つのデータ点のX、Y、およびZ座標を設定しています。

 14行目では、2番目のデータセットに3つのデータ点があることを示し、次の3行ではその3つのデータ点の座標を設定しています。

! ポイントには2つのデータセットがあります。
! 欠損値は 100.0 です。
POINT 2
100.0
! 最初のデータセットには5つのデータ点があります。
5
!  X    Y    Z  
5.65 6.24 1.78  
7.41 7.26 4.21  
5.45 5.44 1.43  
0.97 9.66 3.41  
3.86 1.42 0.20
! 2番目のデータセットには3つのデータ点があります。
3  
8.49 -1.28 8.76  
8.14 0.42 6.06  
7.17 -3.80 4.11

(※各データファイルのサンプルはヘルプより抜粋)

次のページ
GUIの作成(1)

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この記事の著者

瀬戸 遥(セト ハルカ)

8ビットコンピュータの時代からBASICを使い、C言語を独習で学びWindows 3.1のフリーソフトを作成、NiftyServeのフォーラムなどで配布。Excel VBAとVisual Basic関連の解説書を中心に現在まで40冊以上の書籍を出版。近著に、「ExcelユーザーのためのAccess再...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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