ファームウェアの書き込み
以上の動作確認ができたら、ファームウェアを書き込みます。irMagicianのキットのマイコンにはすでにブートローダが書き込まれているので、USB経由でファームウェアを書き込みます。
ツールの準備
ファームウェアを書き込むには、書き込みツールが必要になります。書き込みツールはホストPCのOSにより異なりますので、それぞれ準備します。
Windows
Windows系のツールは、Microchip社によって準備されていますので、それを利用します。
1. ドライバのダウンロードと展開
こちらからダウンロードして、あらかじめどこかのフォルダに展開します。
2. irMagician基板設定をブートローダモード(ジャンパを接続)にして、PCに接続
3. 1で展開したドライバを読み込み
4. デバイスが認識されたかどうかの確認
ファームウェア書き込みツールのダウンロードと展開
こちらから、書き込みツールをダウンロードし展開します。
Unix系(Mac OS X/Linux)
Mac/LinuxなどのUnix系のOSでは、fsusbで書き込みを行います。fsusbを使うには、libusbと呼ばれるUSBをユーザ領域で使うためのシステムが必要になります。基本的に自分でソースからビルドすることになります。
libusb
USBをユーザランドで使うためのシステムになります。最近のlibusbは1.0.x系列なのですが、fsusbでは0.1.x系列が必要です。これによって、libusb-comatのバージョンの違いを吸収するレイヤー相当のシステムを導入する必要があります。Mac OS Xの場合はHomebrewで簡単に導入できます。こちらを導入すると、libusbの対応したバージョンも自動で導入することができます。
libusb-compat
Mac OS Xでのインストールは、下記になります。
brew install libusb-compat
fsusb
Unix系の書き込みツールになります。こちらから入手可能です。libusbの導入が終わっていれば、make一発でコンパイル終了です。
ファームウェアの書き込み
ツールの準備ができたら、ファームウェアの書き込みを行います。
Windows
Fileメニューから、irMagicianのhexファイルを選択しファームウェアを書き込みます。
Unix系
>fsusb irMagicianのhexファイル [enter]
ファームウェアの動作確認
書き込みが完了したら、一度抜いてからジャンパを刺さずに再度接続します。黄色LEDのみが点滅したら、利用可能です。
Windows
Windowsの場合はここで、ドライバのインストールが開始されます。Windows Updateに登録されていますので、通常のドライバと同様にインストールされます。
Unix系(Mac OS X/Linux)
Mac/LinuxなどのUnix系のOSでは、CDC-ACMのドライバが自動でロードされるので、そのまま使えます。
お知らせ
リアル店舗での購入
irMagicianは秋葉原の「ITプラザ」で購入することができます。
活用例
既に購入された方の活用例です。ラズベリーパイに音声認識エンジンをインストールして、「音声認識赤外線リモコン」として活用されています。
次回
後編はirMagicianのコマンドとその使い方を解説します。コマンドを組み合わせて、任意のデータをロード、再生し対象機器を制御する方法を中心に解説します。お楽しみに。