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目指せ、定時退社! スマートなエンジニアのためのお役立ちツール

GUIでコンテナ仮想化ツールDockerをつかう「Kitematic」のご紹介

目指せ、定時退社! スマートなエンジニアのためのお役立ちツール(7)

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 本連載では、業務アプリケーション開発を行う熱血若手エンジニアのために、面倒な作業が楽になる便利なツールをご紹介します。「定時になったらスマートに帰社してアフター5を存分に楽しみたい!」や「設計書やレビューの準備に煩わされるのは嫌だ、コーディングに集中したい!」などを実現してくれる便利なツールやソフトウエアを紹介します。今回は、GUIでコンテナ仮想化ツールDockerをつかう「Kitematic」を解説します。

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はじめに

 ここ最近、「コンテナ仮想化技術」や「Docker」という単語を耳にする機会が増えてきています。しかしながら、そもそもハードウエア/OS/ネットワークなどの基盤技術やインフラプロビジョニングや運用になじみが薄い人にとっては、Dockerはコンテナ仮想化技術を使ったアプリケーション実行環境構築/運用プラットフォームです。インフラ環境も含めたアプリケーションの実行環境をすべてまとめて「コンテナ」でパッケージングすることができま……といわれても、「なにそれ、美味しいの」となってしまうのではないでしょうか。

 Dockerはひとことで言ってしまえば、「アプリケーションを動かす環境を簡単に作れるツール」です。Dockerを導入して、Webアプリケーションを開発しておけば、ミドルウエア設定やライブラリなどもすべて含めて、パソコン内の開発環境と全く同じ環境を、サーバ上で動かすことができます。

 Dockerはこれまで、コマンドラインツールしか提供されていませんでしたが、2015年8月にリリースされたバージョン1.8.0から「Kitematic」と呼ばれるGUIのツールが提供されました。本記事では、このKitematicのご紹介と、Kitematicを使ったPHPによるWebアプリケーション開発の例を説明します。

Kitematicの管理コンソール
Kitematicの管理コンソール

対象読者

 本記事は、次の方を対象にしています。

  • ネットワークやLinuxの基礎知識がある人
  • Webシステムをチームで開発している人
  • Webデザイナ・Webフロントエンジニア
  • とりあえずDockerとやらを触って居酒屋で話題にしたいエンジニア

Dockerのインストール

 なにはともあれ、まずはDockerをWindowsパソコンにインストールします。

Docker Toolboxのダウンロード

 DockerをWindowsパソコンにインストールするには、「Docker Toolbox」というソフトを公式サイトからダウンロードします。

 DockerはLinux上で動くツールのため、そのままではWindwsでは動作しません。そのため、Windows上で仮想的にLinuxを動作させるためのVirtualBoxとDockerをまとめてインストールできるのが、この「Docker Toolbox」です。

 公式サイトの[Download (Windows)]ボタンをクリックし、ダウンロードします。

Docker Toolboxのダウンロード
Docker Toolboxのダウンロード

 なお、Dockerは非常に活発に開発が進んでいるオープンソースソフトウエアです。GitHub上で開発が進んでおり、新機能の追加もかなり早いスピードで行われていますので、定期的に最新バージョンをチェックしてください。

Docker Toolboxのインストール

 ダウンロードした「DockerToolbox-1.8.3.exe」をダブルクリックし、Docker Toolboxをインストールします。

インストール画面
インストール画面

 インストール開始をするかどうかを聞かれますので、[Next]ボタンをクリックします。インストール場所を聞かれるので任意の場所を指定して、[Next]ボタンをクリックしインストールを続行します。

Kitematicの選択
Kitematicの選択

 DockerをGUIで操作するための「Kitematic for Windows」をインストールするため、チェックボックスにチェックをして[Next]ボタンをクリックします。次の画面で、Dockerアイコンの作成とパスを設定するかどうかを聞かれるので、いずれもチェックボックスにチェックして、[Next]ボタンをクリックします。

アイコンとパスの設定
アイコンとパスの設定

 インストールの環境に問題がなければ、[Install]ボタンをクリックします。

インストールの実行
インストールの実行

 これでインストールは完了です。

 なお、Dockerがインストールできるのは64bit版のWindowsのみです。また、インストールを行うには、BIOSでCPUの仮想化支援機能を有効にしておく必要があります。たとえば、仮想化支援機能を有効にすると、Windows 8.1の場合、タスクマネージャーの[パフォーマンス]タブのCPUで[仮想化]が有効になっています。設定が有効でない場合は、お使いのパソコンのマニュアルを参照して、仮想化支援機能を有効にしてください。

仮想化支援機能の確認
仮想化支援機能の確認

 なお、Dockerとは何かを知らなくてもDockerを利用することができますが、Dockerがどのようなものかについて興味がある方は、以下の記事を参照してください。

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 阿佐 志保(アサ シホ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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