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イベントレポート

データの活用は、あらゆる事業・企業を変革する【Hadoop Summit 2016 Tokyoレポート】

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 10月26日~27日、東京・新宿のヒルトン東京でHadoop Summitが開催された。48にも及ぶセッションはコミッティーや業界の著名人から選ばれた人たち。技術的に深掘りしたセッションもあれば、ビジネスにどう活かしていくかというビジネスよりのセッションなども用意されていた。オープニングキーノートでは、Hortonworksのストラテジックマーケティング担当バイスプレジデントのジョン・クレイサ氏がモデレータとして登壇。そこからホートンワークスのシャウン・コノリー氏、リクルート・テクノロジーズの石川信行氏の基調講演が続き、最後はコカ・コーライーストジャパンのダミアン・コントレラ氏、三菱ふそうトラック・バスのエリック・スピッツアー氏によるパネルディスカッションが行われた。その概要をレポートする。

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東京初の「Hadoop Summit」開催、キーノートにHortonworks 最高戦略責任者が登壇

Hortonworks ジョン・クレイサ氏
Hortonworks ジョン・クレイサ氏

 東京で初の開催となった「Hadoop Summit」。オープニングキーノートでは、最初にHortonworksのジョン・クレイサ氏が壇上に登場。「Hadoop Summitはコミュニティのためのコミュニティによるセッション。ソフトウェア開発者はもちろん、技術を使うユーザー、ビジネスを推進する人など、すべての人に楽しんでいただけるイベント」と語り、開会を告げた。今回のHadoop Summitでは48セッションが行われ、実際には205人以上からセッションの申込みがあったという。今、最も注目が集まっているイベントのひとつである。

 クレイサ氏の呼び込みで、最初に登壇したのはHortonworksの最高戦略責任者であるシャウン・コノリー氏。Hortonworksはエンタープライズ向けにオープンなデータプラットフォームを開発、販売、サポートするITベンダーで、Apache Hadoop、Apache NiFi、Apache Sparkなどのオープンソースコミュニティで、イノベーションを起こすことに注力している。

Hortonworks シャウン・コノリー氏
Hortonworks シャウン・コノリー氏

 コノリー氏は「データがいかに事業・企業を変革しているのかについて話したい」と語り、講演をスタートさせた。「アナリストによると約64%の企業がビッグデータに投資をしており、31%の企業が1ペタバイトのデータを管理することを期待している。しかしその一方で、88%のデータがまだ管理できていないという報告がある」と説明する。

 さらにここ2年の間で、IoTにより、膨大なデータが日々、生み出されている。11億というデータポイントが日々センサーによって生まれ、世界中で25億ギガバイトのデータが生成されている。このようにIoTの普及により、「データ量は爆発的に増えている」とコノリー氏は語る。

 例えばプログレスという米国の自動車会社では、100億マイルのドライビングデータを蓄積。またWebtrendsというデータ分析会社では、毎日130億というイベントを分析している。このように企業は大量のデータに埋もれている状態になっている。だからこそ、「企業は価値を生み出すようデータを扱っていくかが大事になる」とコノリー氏は語るのだ。

 しかしながら、メインフレームやRDBなどのこれまでの技術では限界があるという。というのも既存のシステムは構造的なデータを探すのに適しており、しかもサイロ化されているため「アクセスが限定されてしまう」とコノリー氏は指摘する。洞察を得る前に時間がかかってしまうというわけだ。したがってこれからのシステムは「ユーザー中心のコネクテッド・データ・アーキテクチャにシフトしていく必要がある」と言い切る。そういう仕組みにすることで、IoTやクラウドなどと連携できるようになる。「こうすることであらゆるデータを1つのビューで見ることができるようになる」とコノリー氏は言う。

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この記事の著者

中村 仁美(ナカムラ ヒトミ)

 大阪府出身。教育大学卒。大学時代は臨床心理学を専攻。大手化学メーカー、日経BP社、ITに特化したコンテンツサービス&プロモーション会社を経て、2002年、フリーランス編集&ライターとして独立。現在はIT、キャリアというテーマを中心に活動中。IT記者会所属。趣味は読書、ドライブ、城探訪(日本の城)。...

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https://codezine.jp/article/detail/9855 2016/12/08 12:00

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