『Developers
Summit2006』(以下、デブサミ)を今年度も開催させていただくことになりました。これも一重に、ご支援くださいましたスポンサー、オフィシャル
コミュニティ、コンテンツ委員をお引き受け頂いた関係者の皆様のおかげと、心よりお礼申しあげます。
デブサミ2006のテーマは「Developer 2.0」。
eコマースが世の中に誕生したとき、『Bussiness 2.0』という雑誌が出たように、Developerも今、Developer
2.0への変革期を迎えつつあると私たちは考えています。CIOがいない日本企業では、Developerの果たすべき役割は多岐にわたります。現実
に、プロジェクトマネージャーをやりつつ、ソフトウェア設計をし、お客様と会話し、製品の調達に目を光らせ、プログラムを書いているDeveloperは
多いのではないでしょうか。さらに、企業ユーザーの中に入り込んで、一緒に仕様書を作る立場まで踏み込んでいるDeveloperもいれば、現在の仕事を
こなしながら、新しい技術に適応できる時を待っているDeveloperもいます。そして、自分の考えをblogで発表し、レビューを求め、この業界、こ
の世界を変えたいと思っている人達も多くいるでしょう。そんな彼らを総称し、私たちは「Developer 2.0な人」と呼びたいと考えました。
Developers
1.0とは、アプリケーションを1本書けるようになった人、プロジェクトの中で自分の果たすべき役割を理解している人、自分の仕事を人に説明する能力が
ある人。これに対し、Developers
2.0は、より高い志を持ち、より広い視野で仕事を捉え、より深い洞察で未来を見据えることのできる人たちであると定義することができます。
「未来を予測する一番簡単な方法は、それを作ることだ」・・・・アラン・ケイ
この言葉をテーマに、デブサミ2006では、参加される皆様が今どこにいて、次にどこを目指すべきなのかを考える場をご提供するため、さまざまな企画をご用意していきます。
今回の講演者は、ITオールスターズ2006というべき、それぞれの形で、自身を修練してきた方々を選定させていただきました。また、今までの
テクノロジーカットなゾーニングを改め、ソフトウェア開発におけるスキルという切り口を採用しました。また、これからのソフトウェア開発においては、コ
ミュニケーション能力の強化、アーキテクトの育成、プロジェクトマネジメント力の向上、ITを積極的活用する強い企業ユーザーの登場が必須と考え、そちら
に重きを置いたセッション構成としました。
デブサミ2006は、自分の現在のスキルを確認する場であり、今後バージョンアップを図るために求められるスキルを体感する場となります。現在の技術力の
地盤固めを行う場であると同時に、少し先の技術を知るための場でもあります。そして何より、自分が現在属しているテクノロジージャンルにとらわれることな
く、広い視点から、それぞれの目標に向かって日々 自分の思う形で研鑽している人たちが集う場となります。
参加者一人ひとりのエネルギーのぶつかり合いが、Developerを次のレベルへと進化させていくと、私たちは信じています。
■デベロッパーの定義
『プログラマーの復権』(エドワード・ヨードン著・松原友夫訳・新紀元社刊)で、ヨードン氏は、プログラマを以下に定義づけました。
「ソフトウェアにかかわる人々」または「情報技術の専門家」といった言葉が適切なのだろうが、それはあまりスマートではない。ここでの私のコメントは、ソ
フトウェア技術者、データベース技術者、データ通信専門家、品質保証およびテスティングの専門家、ソフトウェアのプロジェクト管理者、システム分析者、情
報システム担当役員、及び、コンピューター産業におけるソフトウェアまたはシステム関連の仕事にかかわる全ての人々を対象にしている。
私たちもそれにならい、「デベロッパー」や「プログラマ」を、若いソフトウェア技術者だけを指す言葉ではなく、インフォメーションテクノロジー技術者全般
を意味する言葉として定義づけたいと思います。そして、デブサミとは、幅広いIT技術者が自らかかわる、IT技術者のためのイベントにしていきたいと考え
ます。
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