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インフラジスティックス・ジャパン株式会社

【19-E-2】レガシーシステム脱出計画! ~Silverlight時代のコンポーネント活用術~
インフラジスティックス・ジャパン株式会社 デベロッパーエバンジェリスト 山田 達也 氏

旧システムからのリプレースに、Silverlightがしばしば利用されているという。その理由には、従来のアプリケーションにはなかった操作性や画面遷移、ナビゲーションといった高いUX性能がある。本セッションでは、そうしたSilverlight本来の機能にUXを強化するサードバーティ製ツールを加えた、マイグレーションの実際とポイントが紹介された。

Silverlightによるレガシーシステムからの脱却とUX向上のためのツール活用

インフラジスティックス・ジャパン株式会社 デベロッパーエバンジェリストの山田達也氏は、自社で2009年10月に調査を行ったところ、Silverlight開発を実行・検討している開発者が全体の49%に達したという。例を挙げるとともに、「ついに本格的なSilverlight時代が到来した」と述べ、「レガシーシステム脱出計画! Silverlight時代のコンポーネント活用術」と題して講演を行った。

山田氏は「2009年後半からSilverlightが使われるケースが急に増えてきた。その活用範囲も、新規案件だけでなく旧システムからのリプレースに使われる例が非常に多い」と、Silverlightの普及ぶりを紹介。さらに、よくあるマイグレーション・シナリオの例として、ある一般的な人事管理システムを挙げ、その操作画面について「操作性、画面遷移、ナビゲーションといった面が何かと複雑で、習得性も作業効率も悪くトレーニングコストがかさんでいた。これをSilverlightを使うことで一挙に解決するといった例が考えられる」と言う。

山田氏はSilverlightでの移行にあたって、特にUI面に寄せて3つのポイントを掲げる。「まず機能の実現だが、顧客はこれまでできたことは移行後もできると考えている。その要求を満たすためには、まずSilverlightの基本をしっかり学ぶことが欠かせない。コントロールやUIの構造、できること・できないことを押さえておこう。SilverlightのUIは基本的にコントロールの組み合わせでできている。これらは28種のランタイム、14種のSDK、そしてToolKitの3つからなっている」。

基本を理解した上で、いよいよ新しい人事管理システムの提案に入るが、ここでは標準コントロールとナビゲーションを使った提案を考えた。「しかし標準で提供されていない機能がある。自作ライブラリを作るにも予算も期間も足りない。そこでサードパーティ製コントロールを活用するという選択肢が出てくる」。

山田氏はこのツールとして、自社がリリースしている「NetAdvantage Silverlight」を紹介。MDIライクな画面などの機能を盛り込んだ提案が可能なことを実演してみせた。

また性能面では、アプリケーションが大きくなった場合の初期ロードコストの増大への対処法や、コントロールの描画・応答性などを、「NetAdvantage xamWebGrid」を用いてパフォーマンス向上させる方法をデモで紹介した。

最後に、UX向上の方法について触れた山田氏は、「上流設計者とプログラマー、デザイナーには三者三様の悩みがある。プログラマーは実装の過程でUXは二の次とすることが多く、UXと実装として解釈する際にデザイナーと軋轢をきたしがちだ」と指摘する。この解決には三者が共通の言葉で会話し、同時にUXパターンの知識を身につけることが必要だ。しかし、ここでも「もともと高いUXがビルトインされたコントロールを使うことによって、より手っ取り早く優れたUXを実現できる」として、「NetAdvantage」のコントロールの機能を具体的に紹介しながらの詳しい説明が行われた。

最後に山田氏は、「今後アプリケーションが目指すものは、レガシーからの脱却であり、それは具体的にはUXを追求することでもある」と語り、「優れた機能や性能は言うまでもないが、そこにより使いやすく便利なUIを実現することで、さらにアプリケーション開発は豊かになっていくだろう」と結んだ。

図1:NetAdvantage Silverlightが実現するMDIライクな画面構成
図2:各工程の三者が互いに意識を共有することがUX向上の基本
問い合わせ先
インフラジスティックス・ジャパン株式会社
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URL: http://jp.infragistics.com/
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