App Annie Japanは、アプリ市場データプラットフォーム「App Annie Intelligence」のデータをもとにした、「Z世代」のモバイル利用動向レポートを、10月26日に発表した。
「Z世代」は16~24歳の世代で、世界人口の約3分の1を占めており、年間1430億ドルの推定購買力があるといわれている。
Z世代の平均月間アクティブユーザー数(MAU)の前年同期比の成長率は、分析対象のほとんどの国でその他の世代より上回っており、モバイルファースト新興市場のインドネシアでは40%の増加率を記録する。世代間での成長率の差がもっとも大きかったのはアメリカで、Z世代のMAUは他の世代の2倍近く増加した。
ゲームアプリについては、Z世代よりもその他の世代が約10%頻繁にアクセスしており、約20%長く時間を費やしている。
非ゲームアプリでは、Z世代がその他の世代と比較してアプリあたりのセッション数では20%多い120回、月間平均利用時間では10%多い4.1時間以上と、より接触していることがうかがえる。
ブラジル、フランス、ドイツ、インドネシア、日本、メキシコ、韓国、トルコ、イギリス、アメリカの世界10か国における、非ゲームアプリのカテゴリ別の利用時間の増加率では、ほぼすべてのカテゴリでZ世代がその他の世代の増加率を上回った。
世界10か国のZ世代の月間セッション数と月間平均利用時間をみると、日本のゲーム利用時間は分析された市場の中ではもっとも多く、世界平均の1.5倍もの時間を費やしている。
一方で、非ゲームアプリで費やされる時間と頻度はもっとも低く、ゲームと非ゲームのユーザーあたりの平均月間セッション数はほぼ同等だった。
エンタメカテゴリのアプリ利用状況において、Z世代と他の世代を比較すると、共通して「Netflix」「Hulu」「Amazon Prime Video」といった動画ストリーミングアプリの利用が伸びている。新型コロナウイルス感染症の影響もあって、3~4月に「TikTok」など無料配信系のアプリが新規ユーザーを増やし、その後も徐々に課金層が増えて、利用も増加したと考えられる。また、「Twitcasting」や「アイビスペイント」はZ世代のユーザーが多い。
ソーシャルカテゴリのアプリでは、Z世代による「LINE」や「Discord」といったチャットアプリの利用時間が3月に約130~140%増加し、「Zenly」は約155%の急成長となった。
25~44歳の世代も、3~4月にかけて総利用時間が増加し、約115%の成長を記録しているが、アクティブユーザー数の成長は5%未満の微増で、「LINE」や「Facebook」といった既にインストールしているアプリへの時間消費が多い。
日本のZ世代におけるゲームの月間MAUランキングは、「モンスターストライク」「荒野行動」「パズル&ドラゴンズ」「ポケモンGO」といった人気ゲームが上位にランクインした。非ゲームでは、SNSアプリが1~4位を独占しており、ほかにはショッピングアプリやフリマアプリ、音楽アプリなどが上位にランクインしている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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