新規プロダクト開発にサーバレスアーキテクチャを採用
Works Human IntelligenceはERP市場 人事・給与業務分野 シェアNo.1[1]を獲得しているエンタープライズ向け統合人事システム「COMPANY」の開発、販売、サポートを行っている企業である。Works Human Intelligenceによると、COMPANYは国内大手法人の3社に1社にあたる約1200社が導入しており、約510万人の人事データを管理している。同社ではこの膨大な人事データを活用し、より顧客にとって価値のある製品や機能の開発に取り組んでいる。その一つが齋藤氏の紹介する「COMPANY Human Capital Insight(HCI)」である。HCIはCOMPANYやその他外部のシステムと連携し、人事データなどのあらゆるデータを集約。そのデータを元に男女間賃金差異や女性管理職比率などの人的資本にまつわる指標の算出をグラフィカルに表示。さらに自社の指標値を、HCIを利用するすべての会社や同業他社の平均などと比較することができるようになるという。
[1]2021年度 ERP市場 - 人事・給与業務分野:ベンダー別売上金額シェア
出典:ITR「ITR Market View:ERP市場2023」
「この製品は有価証券報告書などを作成する年度末に多くの利用が見込まれるというアプリケーションの特性上、サーバレスアーキテクチャを採用しました」(齋藤氏)
サーバレスアーキテクチャとは、自分たちでサーバーの構築や管理をするのではなく、AWSのAWS Lambda(以下、Lambda)やAmazon DynamoDB(以下、DynamoDB)などのサーバレスのサービスを利用したアプリケーションの構成のこと。サーバレスアーキテクチャを採用することでサーバーのプロビジョニングやスケーリング、メンテナンスなどの面倒な作業から解放され、コア製品の開発に集中することができる」と齋藤氏は語る。一般的にAWSではAmazon API Gateway、Lambda、DynamoDBの構成がよく用いられ、「私たちもこの構成をアプリケーションに取り入れている」と齋藤氏は説明を続ける。