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20年経ってもデファクトスタンダードIDEのEclipse入門

Eclipseの便利なキーボードショートカットをご紹介

20年経ってもデファクトスタンダードIDEのEclipse入門 第4回

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インデントとフォーマットに関するショートカット

 前項末で、インデントが自動で変化することを紹介しました。ソースコードのインデントというのは、コンパイルと実行には直接影響しません。しかし、可読性という観点からは、ブロックごとに適切にインデントされている必要があります。そのようなインデント、ひいては、ソースコードのフォーマットに関するショートカットを紹介します。

複数行インデントのショートカット

 図13の画面は、6行目と7行目のインデントが左にずれています。

図13:インデントがずれた画面
図13:インデントがずれた画面

 本来ならば、5〜9行目はそろっていなければなりません。インデントを右にずらすには、[Tab]キーを利用します。例えば、6行目の左端にキャレットを持っていって、[Tab]キーを入力すると、その行は右に1段インデントされます(図14)。

図14:6行目のインデントがそろった画面
図14:6行目のインデントがそろった画面

 これを繰り返すことで、インデントをそろえる方法もあります。ただし、そろえなければならない行数が増えると、この方法では大変です。そこで、複数行をまとめてインデントする方法をとります。これは、単純にインデントしたい行を選択して、[Tab]キーを入力するだけです。例えば、図15のように、6行目と7行目を選択します。

図15:インデントをずらしたい行を選択した画面
図15:インデントをずらしたい行を選択した画面

 この状態で、[Tab]キーを入力すると、図16のように選択した複数行がまとめて1段右にずれて、インデントがそろいます。

図16:複数行がまとめて1段右にずれた画面
図16:複数行がまとめて1段右にずれた画面

 逆に、左にずらしたい場合は、[Shift]+[Tab]キーを入力します。

自動インデント

 また、左右のどちらでも、本来あるべき位置に自動でインデントできる機能として、自動インデントというショートカットがあります。例えば、6行目と7行目が図17のような状態だとします。

図17:6行目と7行目が左右にずれた画面
図17:6行目と7行目が左右にずれた画面

 この状態で、6行目と7行目を選択し、macOSならば[⌘]+[I]、Windowsならば[Ctrl]+[I]を入力すると、図16のように、自動でインデントがそろいます。

1行のみをインデントする場合の注意点

 なお、[Tab]キー、および、[Shift]+[Tab]キーでのインデントについて、注意点があります。それは、1行のみをインデントする場合です。例えば、図13のように、6行目の途中にキャレットがある状態で[Shift]+[Tab]キーを入力すると、その行がまるまる左に1段インデントされます。一方、単なる[Tab]キーを入力すると、図18のように、キャレットの位置からタブが入力されてしまい、インデントにはなりません。

図18:行の途中でタブ入力されてしまった画面
図18:行の途中でタブ入力されてしまった画面

 1行のみを右にインデントしたい場合は、行頭で行うか、前項で紹介した自動インデントを利用してください。

フォーマットのショートカット

 このように、[Tab]キー、および、[Shift]+[Tab]キー、さらに自動インデントのショートカットを利用すると、簡単にインデントがそろい、可読性の高いソースコードを作成できます。ただし、それは、コーディング途中でその都度意識していればの話です。場合によって、図19のように気づくとソースコードがガタガタになってしまっている、ということもあります。

図19:ガタガタになってしまったソースコード
図19:ガタガタになってしまったソースコード

 本来、このような状態にならないようにしながらコーディングする必要がありますが、結果的になってしまったソースコードについては、まとめてフォーマットするショートカットもあります。ソースコード上どこでもいいので、キャレットがある状態で、macOSならば[⌘]+[Shift]+[F]、Windowsならば[Ctrl]+[Shift]+[F]を入力すると、ソースコードのフォーマットが行われ、インデントがそろうだけでなく、余分な空白行やスペースの削除や、必要な半角スペースや改行の自動挿入などが行われます。

 この節で登場したショートカットを表6にまとめておきます。

表6:インデントとフォーマットに関するショートカット
内容 macOS Windows
選択された複数行を右にインデント Tab Tab
選択された複数行を左にインデント Shift+Tab Shift+Tab
自動インデント ⌘+I Ctrl+I
ソースコードのフォーマット ⌘+Shift+F Ctrl+Shift+F

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ソースコードを操作するキーボードショートカット

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この記事の著者

WINGSプロジェクト 齊藤 新三(サイトウ シンゾウ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook<個人紹介>WINGSプロジェクト所属のテクニカルライター。Web系製作会社のシステム部門、SI会社を経てフリーランスとして独立。屋号はSarva(サルヴァ)。HAL大阪の非常勤講師を兼務。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

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