V8 JavaScriptエンジンとRustを使用して開発されている、JavaScript/TypeScriptランタイムであるDenoの開発チームは、2021年に行われたDenoのおもな開発について、公式ブログの1月25日(現地時間)付投稿にて振り返っている。
同記事によれば、2021年の夏にはJavaScript、TypeScript、WASMサービスを世界中のデータセンターへ迅速にデプロイできるサーバレスクラウド「Deno Deploy」の最初のベータ版がリリースされた。
Denoのコアが提供している、JavaScriptがランタイムによって提供されるRust関数を呼び出せるopcallsは、従来1回の呼び出しあたり最大4000nsのオーバーヘッドがあったが、現在は1回あたり約100倍の40nsに削減されている。
「Deno 1.9」には、数行のコードで高性能HTTPサーバの作成を可能にする、ネイティブHTTPサーババインディングがはじめて搭載され、「Deno 1.13」で安定版となった。
ほかにも、8月に行われたMDN互換性テーブルへの追加、「Deno 1.13」における不安定だったプラグインシステムのForeign Function Interface APIへの置き換え、SlackによるDenoをベースにした次世代開発プラットフォームの構築、「Deno 1.15」におけるNode.jsとの互換性を提供するための取り組みである互換モードの追加など、2021年のDenoにおける主要なトピックが紹介されている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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