米Adobeは米国時間の21日、マルチプラットフォーム実行環境の新バージョン「Adobe Flash Player 11」と「Adobe AIR 3」を発表した。公開は10月初旬を予定している。
ともに同社のFlash技術をベースにした実行環境で、Flash PlayerはWebブラウザのプラグインとして、インターネットに接続するコンピューターの98%にインストールされている言われる。Adobe AIRはそのスーパーセットにあたり、デスクトップPCやスマートフォンといった様々なデバイス上でスタンドアローンアプリケーションを提供可能にする。
今回のメジャーアップデートでは、同社がアプリケーションのキートレンドとして考える「ゲーム」「ビデオ配信」「データ駆動型」の3つの領域にフォーカスした機能拡張が行われており、提供可能なアプリケーションの表現力、可能性、可搬性の大きな向上が見込まれる。
代表的な新機能として、広範なデバイス向けGPUに対応した「高品質な2D/3Dのサポート」、各種センサーの最大限活用・ActionScript以外の既存コードの活用・他アプリケーションとの連携などを可能にする「ネイティブ拡張」、AIRランタイムを同梱しワンパッケージ化することでバージョン管理やテスト作業を簡素化できる「Captive Runtime機能」が実装された。
他にも、DRMのモバイル対応、ビデオコンテンツのレンタルや課金を可能にする「サブスクリプションコントロール」、暗号的にセキュアな乱数生成機能、64ビットOSサポートなどが追加されている。
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斉木 崇(編集部)(サイキ タカシ)
株式会社翔泳社 ProductZine編集長。1978年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科(建築学専門分野)を卒業後、IT入門書系の出版社を経て、2005年に翔泳社へ入社。ソフトウェア開発専門のオンラインメディア「CodeZine(コードジン)」の企画・運営を2005年6月の正式オープン以来担当し、2011年4月から2020年5月までCodeZine編集長を務めた。教育関係メディアの「EdTechZine(エドテックジン)」...
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