10周年を迎えたデブサミ、この10年の間に私たちデベロッパーの世界は大きく様変わりしました。もはや王道と呼べるキャリアなどありません。自らの道は、自ら決し、進まなければなりません。それは、逆に、私たちがより自由に道を選べるようになったことに他なりません。Specialトラックでは、けもの道を往く先達たちの生き様に触れ、自分自身の戦略を見つめ直す機会、そして、これから行動を起こす我々の背中を押すようなセッションを用意しました。ともに、道を切り開いていきましょう。
10年前といえば、プロジェクトマネージャや組織マネージャになることがキャリアパスの王道と考えられていたように思います。今日においてはどうでしょう。私たちは、何千万というユーザーが利用するショッピングサイトのようなサービス開発や運用に携わることも、自分のアイデアを頼みにスタートアップを始めることも、お客様から受託したシステム開発で価値を届けることもできます。10年前と異なるのは、これらの私たちの行動、生き方をソーシャル化した世界が支えているということです。私たちは事を起こすにあたって、仲間を見つける無数の機会と場を手に入れたのです。デブサミもまたそのうちの1つです。ともに、道を切り開いていきましょう。
開発プロセストラックは、毎年、その年の開発プロセスに関係した旬の言葉や概念、取り組みを切り取ることを意識しています。今年のテーマに設定したのは「変わっていくシステム開発の姿」です。ここ数年で、クラウドの登場がシステム開発の価格も時間感覚も変えました。よりビジネスに寄り添うかたちでのアジャイルの再興もありました。B2Bであれ、B2Cであれ、システムを作り、お客様に提供する枠組み、そのかたちも大きなうねりのように変わってきています。今年はSIというビジネスモデルへの新たな取り組みと、企画、開発、運用をひとつなぎにして価値を提供し続ける方法を軸にしつつ、変わっていくシステム開発の姿の今を捉えたいと思います。
10年後の自分は技術者で、この業界にいるでしょうか?この業界はどうなっているんでしょうか。ここ数年のデブサミの講演者、ならびに参加者の方々の顔を見ていて思うのは、さらなる個の時代がやってきているということです。『達人プログラマー』の中に、自分の「知識のポートフォリオ」をつくり、管理するという話が出てきます。技術の潮流を見極め、自分の技術を棚卸しし、10年後も世界で通じるエンジニアであるために、自分の「知識のポートフォリオ」をつくるためのヒントを探す場として、ぜひデブサミを活用してください。
ここ数年盛り上がっていたHTML5ですが、ようやく実用段階で使える技術となってきました。IE6のシェアは徐々に低下しており、各最新ブラウザでサポートされるWebAPIの範囲も増えてきました。JavaScriptを基軸としたプラットフォームも整備されており、サーバサイドではNode.jsのようなソリューションも登場しています。今後スマートフォンの普及率が増えてくるにつれ、Webをベースとした技術を様々なデバイスで活用する機会が増えることになります。しかし、プライバシーの問題や標的型攻撃、ソフトゥエアの脆弱性などが既に社会問題となっており、セキュリティ対策の重要性も増しています。今回のデブサミでは各分野の最先端で活躍されている方々から直々にお話しをいただけることになりました。
3.11東日本大震災は日本に住む私たちに大きな価値変化をもたらしました。政策面では、欧州危機で世界経済が混沌とする中、TPPの問題が再浮上し、関税や政府調達の国際化や国内保護政策の問題など、これからの日本は世界各国とどう関係していくのか選択を迫られています。10年前に比べると災害時におけるITインフラの活躍は顕著であり、迅速な情報交換を促進するITサービスや復興支援が次々と立ちあがったように、ITエンジニアは未来を変える大きな力を秘めています。10年後も日本にいるエンジニアでいるのか、10年後も世界で通じるエンジニアになっていくのか、デブサミの会場で一緒に考えてみませんか?
2011年は、スマートフォンの国内シェアが携帯端末出荷台数の半数を超え、本格的な普及期に入ってきました。今回10周年を迎えるデブサミですが、10年前はちょうどノートPCがデスクトップPCの出荷台数を上回った時期です。スマートデバイスの登場で、高機能な端末を手軽に持ち歩けるようになった今、コンピューティングの形態は、今後もめまぐるしく変化していくことでしょう。現在、モバイルにおいて最も注目度が高いのは「HTML5」「Android」。今回のデブサミでは、それらの最新技術プレビューから、実践的なノウハウの共有まで、様々なセッションをご用意させていただきました。
クラウドコンピューティングやグローバル化により効率の追求が進む中、ITエンジニアとして「10年後も世界で通じる」ためには、代替がきくような仕事のやり方から脱却し、自分ならではの価値を身につけていく必要があると思います。そのためには生の情報交換の場が最適。様々な講演や来場者同士の交流を通して、ぜひ自分ならではのヒントを持ち帰ってください。
この10年間でITは社会の中で大きな意味を持つようになりました。これからの10年では社会基盤としてなくてはならない存在になるでしょう。であれば、「これからのアーキテクチャ」を考えるためには社会の変化に目を向ける必要があります。そこで、ITという分野に閉じず、ITを軸に社会の中で活躍する人々に講演をお願いしました。明日、役立つということはないかもしれませんが、10年後の未来を感じるために、ぜひご参加ください。
10年後の未来を想像することにあまり意味はないのかもしれません。そう思われるほど世の中の変化は大きく、そして複雑です。ですが、10年という時間を意味あるものにするのかは、自分自身の姿勢で決まります。ひたむきに自分が信じる道を進む人だけが、10年後も世界で通じると思います。
『小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています』(イチロー)
2010年から本格化してきたスマートフォンへのシフト、そして2012年はそれに伴いサービスのグローバル化がさらに進んでいく1年になるかと思います。この2012年が、日本の多くのサービスが世界中で使われる大きな節目の年になるような、何かのきっかけになればということで、グリーからはHTML5やNodeといったスマートフォン関連の技術や、サービスのi18nについてのセッションをお届けいたしますので、ぜひご参加ください。
デブサミ10周年スペシャルは、日本を代表するハッカーの人たちにざっくばらんにお話していただくセッションです。スピーカーの皆さんが選んだテーマは「アジャイル開発」「コンピュータ言語」「エンジニアのスキル」「ソーシャルコーディング」。ITの未来をこの場で一緒に考えましょう。
本トラックは、いわばハッカートラックです。ハッカーとは、予言者であり、エバンジェリストであり、ビジョナリーでありながら、手を動かし実際に動くソフトウェアを作り続けている人たちです。そして、コードで、世の中を変えて行く人達でもあります。日本を代表するハッカーたちのたたずまいや現在の関心が向かう矛先は、あなたの10年の戦略を考えるヒントがあるはずです。たくさんの参加者をお待ちしてます。
今年のデブサミは10周年です。
そこで10年という時間を考えてみました。10年前はどのような時代だったでしょうか?インターネットが普及期に入り、Webアプリケーションが一斉に出現した時代です。そして今。多くの企業ではクラウドを活用しています。10年前、自社のデータをネットワークの向こう側に置くことは想像出来なかったと思います。そして今、今年の大震災の際、クラウドをはじめとするネットワークの向こう側は安定してサービスを提供し続けました。そして10年後。おそらくクラウドは当たり前のものとなり、ネットワークのこちら側と向こう側の概念が無くなっているかもしれません。
しかし、今のクラウドを支える技術の源流はすでに10年前に存在していました。10年後のシステムがどのようになっているかを想像し、セッションに参加してみてはいかがでしょうか?
10年という時間は技術の世界ではとても長い時間です。そこで、10年後の世界を想像するのはとても難しいことです。おそらく技術は今と同じもしくはそれ以上のペースで進化し続けるでしょう。そのような中で今にスティックしてしまうと新しいことを受け入れるのは難しくなります。新しいものがもたらす変化を恐れずに勇気をもってそこに踏み込んでいきましょう。
10年前と比べるとテクノロジーは確実に世の中に浸透し、生活に無くてはならないものになってきています。10年前に抱いたテクノロジーはこうあって欲しいという想像のいくつかは実現され、その時には想像もできなかったものが存在しています。おそらく10年後も同様だと思います。テクノロジーによって生活が確実に進化している。エンジニアとしてその一翼を担えるように頑張っていきましょう。
2011年2月のDevelopers Summitにて併催させていただいた「Mobile Future Conference」から約1年。 X-platform Game engine「ngCore」はどのような進化を遂げたのか、HTML5におけるアプローチ、そしてスクラム開発への取り組みなどDeNAの最新技術情報をお話しさせていただきます。
今年はマイクロソフト技術トラックを設けていませんが、マイクロソフト技術に関係するセッションは、HTML5、NUI、開発プロセス、スマートフォン、クラウドコンピューティング、UX……と今年も多岐にわたっています。その中でも、今年は新しいデバイスとともに生まれる新しいユーザー体験についてのセッションがいくつも開かれます。10年後のコンピューティングについてイメージを膨らまし、いまコードを書きましょう。
ベンダーロックインは高くつくことになりかねないため回避すべきとされる。
そのためプロプライエタリな技術が避けられることがある。
ユーザーにとってはひとつの正しい選択だ。
でも僕らは技術者なんだから、オープンな技術とプロプライエタリな技術の両方を習得したっていい。道具箱に工具が増えただけのことだから、それらを必要に応じて使いこなせばいい。
好き嫌いがあるのは当然だけど、食わず嫌いはもったいない。
特定の技術の達人にも憧れるけれど、いくつもの技術を軽やかに使いこなすのもいいんじゃないかな。10年後も通用する技術者の姿としては。
Developers Summit運営事務局 (株式会社翔泳社内)
E-mail: devinfo@shoeisha.co.jp