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【デブサミ2020】セッションレポート (AD)

「ITコンサルタント」というお仕事の醍醐味ややりがいは一体どこにあるのか?【デブサミ2020】

【14-D-7】イケてるコードが書けるITコンサル最強説。 知る人ぞ知るエンジニアの楽園。

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 社員全員がそれぞれ「ITコンサルタント」として、システムの企画から設計、実装、そして運用までのすべてのフェーズをカバーするフューチャー株式会社。扱うソリューション領域も、企業の基幹システムの構築・運用から、AI・IoTといった先端デジタル技術の活用まで、極めて多岐に渡る。そんなフューチャーで活躍する若手コンサルタント3名が、「ITコンサルタント」という職業の魅力や実態について紹介を行った。

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ITコンサルにつきまとう「怪しいイメージ」の背景にあるもの

 フューチャー株式会社は、30年前に日本で初めて「ITコンサルティングファーム」の看板を掲げて創業した企業。現在、同社には多くのITコンサルタントが所属しているが、その中にはオープンソースの世界で広く知られている人物や、競技プログラミングの普及活動を展開する人物など、社外のコミュニティで活躍している人材も多い。しかしその一方で、同社のテクノロジーイノベーショングループ DXユニット シニアアーキテクトである真野隼記氏によれば、ITコンサルタントという職業に対して偏見を抱いている人も世間には少なくないと言う。

 「やたらと横文字を使い、顧客をけむに巻いて、お金をふんだくるイメージを持っている方もいまだに多いようです。特に技術者からは、ITコンサルタントは『コードが書けないから実現性のない提案ばかりする』と避けられる傾向にあります。近年では、多くの企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組むためにITの内製化を進めており、その結果将来的にはITコンサルタントが不要になるのではないかといった論調もあります」(真野氏)

フューチャー株式会社 Technology Innovation Group / DX Unit / シニアアーキテクト 真野隼記氏
フューチャー株式会社 Technology Innovation Group / DX Unit / シニアアーキテクト 真野隼記氏

 こうした誤解や偏見が生まれる理由の1つとして、真野氏は「企画と開発の断絶」を挙げる。システムの企画を行う側は、複雑なビジネス課題に取り組むだけでどうしても精いっぱいになってしまい、結果的にエンジニアリングがおざなりになる傾向がある。逆に開発側も、最新の技術動向や目の前の技術課題を追うことに手一杯になってしまうと、ビジネスへの理解がなかなか進まない。

 しかし真野氏は、「ビジネスとエンジニアリングが相互に信頼できる環境や体制が実現できれば、こうした断絶は埋められるはずだ」と述べる。

 「アジャイル開発手法の1つであるスクラムにも見られるように、ビジネスのキーマンとエンジニアとの相互信頼を醸成できる体制やプロセスを構築するほか、エンジニアの側が意識してビジネスへの理解や興味を示すことによって、両者のギャップは十分に埋められるはずです。ITコンサルタントもそのために、ビジネス側の要求を分析し、きちんと理解した上で、自ら積極的にビジネス側に提案していく姿勢が求められます。『自分はエンジニアだから〇〇はやらない』といった壁を作ることなく、むしろ既存の壁をどんどん『越境』していく姿勢が重要なのです」(真野氏)

既存の壁を「越境」していく姿勢が重要
既存の壁を「越境」していく姿勢が重要

3つの壁を「越境」することで技術力に磨きをかける

 続いて登壇したフューチャーのテクノロジーイノベーショングループ シニアアーキテクト 渋川よしき氏は、同社で実際に行われている「越境」の取り組みを、「現在から未来への越境」「社内から社外への越境」「過去から現在への越境」の3つの切り口から紹介した。

 「弊社ではITコンサルタントが自ら技術選定を行っていますが、最適な技術を選ぶためにはやはり最新の技術動向にたけている必要があります。そのため、常に未来を見据えながら最新の技術に触れることを推奨しています。場合によっては、最新の論文に載っている理論を自ら実装し、オープンソース化することもあります。このように技術に貪欲であることが、お客さまへの提案の幅を広げ、ひいては現在から未来への越境を可能にします」

フューチャー株式会社 Technology Innovation Group / シニアアーキテクト 渋川よしき氏
フューチャー株式会社 Technology Innovation Group / シニアアーキテクト 渋川よしき氏

 最近では社外のイベントに同社のITコンサルタントが登壇し、最新技術に関する情報発信を行う機会も増えてきたそうだ。例えば2019年1月には、プログラミング言語Goのコミュニティであるgolang.tokyoのイベントをフューチャーのオフィスで開催し、同社のITコンサルタントがGoの最新活用事例の紹介を行ったばかりだと言う。

 このように社内に閉じこもることなく、常に社外の動向にアンテナを張り巡らせて、社内のスタンダードと世間のスタンダードとの間に、ギャップが生じないよう気を配ることが重要だと渋川氏は強調する。この両者の間に壁がなくなれば、新たな技術を取り入れる際のコストが掛からなくなり、また、外部から人材を招き入れた際も社内のスタンダードになじんで活躍してくれるようになる。

 こうした「社内から社外への越境」を意識した取り組みも、同社は積極的に進めており、技術ブログで社内の技術情報を積極的に外部に発信するほか、社外向けのイベントの運営やスポンサード、社員の登壇などにも取り組んでいる。さらに、過去の技術資産にも光をあてて、「過去から現在への越境」を目指すことも重要だそうだ。

 「企業の基幹システムはライフサイクルが長いため、レガシーコードが温存されてしまう傾向にあります。これを10年おきに刷新するための体制や人員を企業が社内で維持し続けるのは、効率や投資対効果の面で無理があります。そうなると、外部のSIerの助けを借りることになりますが、その点フューチャーはレガシーコードを手なずける技術にたけているので、お客さまの古い技術資産から最大限の価値を引き出すことができます」(渋川氏)

大事なのは3つの壁を「越境」すること
大事なのは3つの壁を「越境」すること

「エンジニアの楽園」を実現するための企業カルチャー

 こうした同社のカルチャーは、一体どのようなバックグラウンドのもとに生まれ、育まれてきたのか。フューチャーのストラテジックAIグループ アーキテクト 塚本祥太氏はこれを、自身がこれまで同社内でたどってきたキャリアパスで振り返りながら、「好奇心」「メンバー」「仕事」といった3つの観点からひも解く。

 「私はもともとプログラミングコンテストにはまっていて、3年前にフューチャーに転職してきてからも社内でプログラミングコンテストの活動を広めるべく、会社公認の部活を立ち上げるなどさまざまな活動を行ってきました」(塚本氏)

フューチャー株式会社 Strategic AI Group / アーキテクト 塚本祥太氏
フューチャー株式会社 Strategic AI Group / アーキテクト 塚本祥太氏

 塚本氏はやがて、会社の予算を使った公認のプログラミングコンテスト「Hack to the Future」を開催するまでに至る。ここまでの道のりは決して平たんではなかったものの、会社側は社員の業務外活動に寛容で、「自主性を尊ぶ」「新しいものが好き」といった企業カルチャーがあったからこそ、こうした活動も結果的に実を結んだ。このように「好奇心」を大事にするカルチャーと同時に、刺激し合えるメンバーや助け合えるメンバーが周囲に大勢いる同社ならではの環境も、塚本氏のキャリアを形成する上で大きかったそうだ。

 その後もプログラミングコンテストだけに飽き足らず、さらなるキャリアアップを目指すために自ら手を挙げてAI関連ソリューションを担当する部署への異動を希望する。この異動が実現したのも、同社独自の仕組みやカルチャーがあったからこそだと塚本氏は言う。

 「たとえ未経験の分野であっても、本人のコミットへの意欲を評価して異動を認めてくれる会社のカルチャーがあったからこそ、希望通りAIの部署への異動が叶ったのだと思います。ここで初めて、社外のお客さまと直接対峙しながら、本格的なITコンサルタントとしての仕事に取り組むことになりましたが、当初はなかなか思うようにいかないことも多かったですね」と塚本氏は当時を振り返る。

 例えば、せっかく顧客に提案した内容も、「こちらがイメージしているものと違う」「現場に聞いてみないと分からない」「取得できるはずのデータが、やっぱり取得できなかった」など、予期せぬ理由により頓挫しかけたこともしばしばあったそうだ。しかしあきらめず、「では現場の方と直接お話しさせてください」「データを取得するところから一緒にやりましょう」と顧客に寄り添った提案を行うことで、やがて商談の獲得率も上がっていき、現在では提案の半数以上が採用されるようになった。

 「顧客が本当に困っているなら協力は惜しまない、弊社ならではの『仕事のカルチャー』があるからこそ、多くのお客さまに何度もリピートしていただけているのだと思います。このように、『イケてるコードが書けつつ、同時にお客さまの課題解決もしっかりコミットするITコンサルティング』が提供できる企業は、弊社以外にはほとんどありません。今後もこうした姿勢を維持しながら、エンジニアからビジネスを変えていき、ひいては社会全体をよくしていく活動に貢献できればと考えています」(塚本氏)

お問い合わせ

 フューチャー株式会社

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https://codezine.jp/article/detail/12041 2020/05/29 12:00

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