米Microsoftは、「TypeScript 4.3」のリリース候補(RC)を、5月12日に公開した。
「TypeScript 4.3」では、プロパティの読み取りと書き込みの型を指定可能となり、エラーなしでプロパティに他の型を割り当てられるようになったほか、同じ名前のメソッドが基底クラスに存在することを常に確認できるoverrideキーワードが追加されている。
さらに、テンプレート文字列型におけるいくつかの改善や、クラス内の要素を指定して実行時に真にプライベートにする#privateの追加、ConstructorParameters型ヘルパーのabstractクラスへの対応、ジェネリック値に関するスマートなコンテキストナローイングロジックの追加、strictNullChecksにおいてPromiseが真であるかをチェックした際のエラーのトリガ、staticでのインデックスシグネチャの宣言など、数多くの機能追加・改善が行われた。
後方互換性のない変更としては、Mozillaのbrowser-compat-dataによってブラウザが実装していないAPIを削除したほか、strictNullChecksにおいてPromiseが条件チェック内で常に定義されているような使用方法がエラーとみなされるようになり、union enum型が任意の数と比較できないようになっている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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