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Oracle、OCIで利用できる新たなアプリケーションデプロイメントテクノロジ「GraalOS」を発表

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 米Oracleは、9月18日~21日(現地時間)の期間に開催された、同社の年次イベントである「Oracle Cloud World 2023」において、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)を通じて利用可能な、新たなアプリケーションデプロイメントテクノロジである「GraalOS」を発表した。

 GraalOSは、Javaベースのサーバレスアプリケーションデプロイメントのためのテクノロジであり、Oracle GraalVM Native Imageを使用して、アプリケーションをネイティブマシン実行可能ファイルとして実行し、OCI内で利用できる最新のx64およびAArch64プロセッサ機能を最大限に活用する。GraalOSを搭載したアプリケーション(GraalOSアプリケーション)は、運用コストが低くなるため、クラウドコストの削減に役立つ。

 GraalOSアプリケーションは、実質的にコールドスタートコストがかからないため高速な起動が可能で、コールドスタートに多大なコストがかかるコンテナベースのプラットフォームとは異なり、数十ミリ秒で起動する小さなネイティブLinux実行可能ファイルとなっている。

 Oracle GraalVM Native Imageの事前(AOT)コンパイルによって、GraalOSアプリケーションでは必要なメモリが大幅に削減されるほか、アイドル状態のアプリケーションを一時停止して迅速に再開することで、コールドスタートを不要にした。

 さらに、ネイティブLinux実行可能ファイルを直接実行できるため、アプリケーションをコンテナにパッケージ化する必要がなくなり、安全なコンテナイメージの選択や最新のセキュリティパッチの適用と定期的な更新の確認といった課題が解消される。また、ステートフルおよびステートレスのマイクロサービスと機能をサポートしており、クラウドネイティブアプリケーションに最適であり、有効期間の短い機能と長時間実行されるマイクロサービスの両方が、実質的にコールドスタート不要で透過的なサスペンドと再開、コストのないアイドルなど、GraalOSの恩恵を受けられる。

 なお、GraalOSテクノロジの最初の活用となるのがOCI Functionsで、既存のOCI Functionsと比較してより高速に起動し、必要メモリの少ない「Graal Function」タイプが追加され、イベント、コネクタハブ、データ統合、APIゲートウェイ、通知といったOCIサービスによって提供される組み込みのOCI Functionsトリガを通じて、変更を加えることなくGraalOSを用いたFunctionを利用できるようになる。

 2024年には、完全なアプリケーションデプロイメントプラットフォームの提供を計画しているという。

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