Googleは現地時間2025年8月28日、同社のハイブリッドクラウド基盤であるGoogle Distributed Cloud(GDC)上で、最新のAIモデル「Gemini」の一般提供を開始したと発表した。従来、企業や政府機関は厳しいデータセキュリティ要求のため、AI活用とデータ保護のいずれかを選ばざるを得なかったが、GDCのエアギャップ環境により、両者を両立できる。
Geminiはテキスト、画像、音声、動画など多様なモーダルに対応し、社内データセンターで直接実行できることが特長である。モデルはマルチモーダル理解や自動要約、感情分析、データ抽出など幅広い業務適用が可能となる。セキュリティ面では、Intel TDXを使用したCPUと、NVIDIAのコンフィデンシャルコンピューティングを使用したGPUの両方でConfidential Computingをサポートしており、機密データを保護して改ざんやデータ漏洩を防ぐ。
GDCはマネージドVMやKubernetesクラスタに対応し、カスタムAIモデルやGoogleのモデル(Gemini 2.5 Pro/Flashなど)を利用できる。データのローカリティや法規制遵守が必要な国内企業、公共分野において、オンプレミスAI活用の幅が大きく広がることが見込まれる。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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