日立製作所は10月14日、画像・音・振動など多様なセンサーデータの処理を一つの半導体チップに高密度に集積し、省電力かつコンパクトな実装を実現する、エッジAI技術を開発したと発表した。
従来のエッジAIシステムでは、消費電力や設置スペース、複数センサーのデータ処理に課題があり、現場への実装が進みにくい状況だった。
今回、同社は産業用設備の異常検知や検査アプリケーションに最適化した半導体回路設計と、先端システム技術研究組合が提供するFinFET CMOS設計試作環境を活用して製造することで、従来の同等の処理速度のAI半導体と比較して、消費電力を約1/10に抑制。
また、今回開発したセンサーフュージョン技術では、独自の低電圧・小面積アナログ回路技術を活用することで、多数の高性能A/D変換器をAIエンジンと一つのチップに集約し、リアルタイムかつ省電力な解析が可能になった。
同社は今後、同技術をLumada 3.0を支える中核技術の一つとして位置づけ、さまざまな産業分野や社会インフラのプロダクトやサービスの高度化に展開する予定だ。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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