AWSは11月17日(米国時間)、AIを用いた仕様駆動型開発環境「Kiro」の一般提供を開始した。
Kiroは、7月にプレビュー版が公開されて以来、リモートMCPや開発サーバーサポート、Autoエージェントなどの機能が追加されてきた。今回の一般提供開始と併せて新たに、プロパティベーステスト、マルチルートワークスペース、Kiro CLI、チームプランなど複数の新機能が追加されている。
プロパティベーステストは従来のユニットテストでは検出しにくいエッジケースにも対応できる点が特徴だ。KiroはEARS(Easy Approach to Requirements Syntax)形式で記述された仕様からテスト可能なプロパティを抽出し、数百から数千パターンの自動テストを実行する。これにより、実装が仕様通り動作していることの確認や、想定外のケースの発見を実現する。
IDEには過去のエージェント実行フローへロールバックできるチェックポイント機能も備わった。進行中の開発作業の任意のステップに戻ることが可能で、進捗を柔軟に管理できる。
また、マルチルートワークスペース対応により、複数のプロジェクトルートを単一のワークスペースで扱い、AIエージェントによる横断的な作業もサポート。
さらにKiro CLIの新設により、機能構築やエラー分析などをターミナル上で操作可能になった。カスタムエージェントにも対応し、用途ごとに専門的なAIアシスタントを利用できる。IDEとCLIで同一のサブスクリプションが使える点も特徴だ。
加えて、AWS IAM Identity Center連携などチームプランにも対応し、組織単位でのアクセス管理や請求管理も容易となった。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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