Googleは11月18日(現地時間)、最新版のAIモデル「Gemini 3 Pro」を発表した。
Gemini 3 Proは、AIベンチマークおよびコーディングタスクにおいて前世代モデルを上回る性能を実現した。Gemini APIを通じてGoogle AI StudioおよびVertex AIで利用できるほか、エージェント型開発用の新プラットフォーム「Google Antigravity」にも統合されている。
同モデルは、ターミナル操作を伴う実世界の複雑なタスクにおける自律型AIエージェントの性能を評価するベンチマーク「Terminal-Bench 2.0」で54.2%のスコアを記録し、従来のGemini 2.5 Proが記録した32.6%やGPT-5.1が記録した47.6%を上回った。自然言語のみでアプリケーション作成が可能な「バイブコーディング」や、複雑なマルチステップ計画を自動実行する能力も強化されている。
また、マルチモーダル理解も大幅に強化されており、長文や画像、動画、音声といったさまざまなデータを一つのコンテキストで処理できる。コンテキストウィンドウは最大100万トークンに対応し、設計やプランニング、ドキュメント理解、ビデオ解析などの多岐にわたる用途で高い精度を発揮する。さらに、APIでは処理遅延やコストの制御が容易になり、画像・動画処理精度も用途に応じて細かく調整できる。
Gemini 3 Proは、Google AntigravityやGemini CLI、Android Studioなど様々な開発ツールとの連携も可能だ。料金は200,000トークン以内のプロンプト利用で入力1百万トークンあたり2ドル、出力1百万トークンあたり12ドルから提供されている。開発者向けにはGoogle AI Studio上で無料の利用枠も用意されている。今後も順次、対応サービスや機能が拡大される予定だ。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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