はじめに
前回は基本的なCOBOLの文法を解説しました。今回はCOBOLプログラミングでは最初に研修でやるというお決まりの「DISK to DISK」プログラムをコーディングし、実際にOpenCOBOLでコンパイルして動作を確認してみます。
前回の記事
対象読者
前回、前々回の解説記事をご覧になり、ぜひOpenCOBOLを動かしてみたいと考えられた方、また当稿ではLinux環境を前提として解説しているので、Linuxコマンドが多少分かる方を対象といたします。
必要な環境
OpenCOBOL開発環境が必要です。LinuxにおけるOpenCOBOL開発環境の構築は、COBOL言語をLinux環境で動かす を参照してください。COBOLソースを開発環境のマシンに作成します。プログラムソースは使い慣れたローカルマシンでも作成できますので、お好みの入力環境を用意してください。
サンプルプログラムの作成 1
今回作成するプログラム機能の概要(入出力構成)
今回作成するプログラムの入出力構成を以下の図に示します。
入力ファイル、出力ファイルを1つずつ使用します。処理の概要は、入力ファイルを1レコードずつ読み込み、内容を若干更新して、出力ファイルに書き込みます。入力1レコードに対して、出力も1レコードとします。
今回作成するプログラム機能の概要(処理概要)
今回作成するプログラムは、コーディングしたCOBOLソースの順序番号を成形する処理としました。初期値と増分値をプログラム中に記述しておき、入力したデータの6桁をこの値で置き換え、出力レコードに書き込みます。
以下、入力レコードと処理後の出力レコードの例を示します。
IDENTIFICATION DIVISION. 001100 PROGRAM-ID. test-cob01. 000500 ENVIRONMENT DIVISION. 0 0000 INPUT-OUTPUT SECTION. 001300 FILE-CONTROL. 000611 SELECT I-FILE
000100 IDENTIFICATION DIVISION. 000200 PROGRAM-ID. test-cob01. 000300 ENVIRONMENT DIVISION. 000400 INPUT-OUTPUT SECTION. 000500 FILE-CONTROL. 000600 SELECT I-FILE