開発者のためのテスト仕様書テンプレート(2)
山村 吉信 [著] 2009/08/12 14:00

 本連載では、具体的なテスト仕様書のサンプルを通して、さまざまなテスト技法を紹介し、開発のストレスとなりがちなテストをやさしく紐解いていきます。今回は単体テスト計画書のうち、「表紙」「目次」「第I部」「第1章」の部分を記述してみます。

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 本連載では、具体的なテスト仕様書のサンプルを通して、さまざまなテスト技法を紹介し、開発のストレスとなりがちなテストをやさしく紐解いていきます。詳しくは連載の第1回をご参照ください。

1. 単体テスト計画書

 それでは実際に単体テスト計画書を書き始めてみましょう。今回は「表紙」「目次」「第I部」「第1章」の部分です。

目次
第I部 テスト計画
第1章 単体テスト
1.1 目的
1.2 内容
1.3 開始基準
1.4 完了基準

1.1. 表紙

 テンプレート1として表紙を載せました。

 最初の行は「単体テスト計画書」と書きます。この文書の名前です。2行目は「プロジェクト名」を書きます。3行目は「プロジェクトチーム名」を書きます。

テンプレート1: 表紙
テンプレート1: 表紙

 「プロジェクト名」はこの仕事の名前「プロジェクトチーム名」はそれを遂行する組織の名前です。図1ではプロジェクトの名前とそれを実施する組織が別の名前になっていて分かりやすいでしょう。

図1: 表紙の例
図1: 表紙の例

 4行目は遂行する組織の中で、この文書を書いた人(組織)を書きます。5行目はこの文書のバージョン(次節の「1.2. 改訂履歴」で説明します)を書きます。6行目はこの文書を制定した日付を書きます。

1.2. 改訂履歴

 表紙のすぐ裏に改訂履歴を載せます。最初の列は「項番」で、「0001」から一つずつ数を足して行きます。

テンプレート2: 改訂履歴
テンプレート2: 改訂履歴

 2列目は「バージョン」です。次の3項目からなります。

  • V: Version(バージョン)
  • R: Release(リリース)
  • M: Make(メイク)

 「バージョン」は最初に単体テスト計画書を書く時は「第1版」。通常、単体テスト計画書は最後の設計局面(「詳細設計」と言ったり「内部設計」と言ったりします)で書くので、その時が「第1版」です。次の局面(単体テスト局面)で改訂があれば「第2版」、以下「第3版」「第4版」と版を重ねていきます。

 「リリース」はバージョンの途中での改訂を表します。例えば第1版を定めた後で仕様変更が入り、改訂版を出さないと行けない時、同じ第1版ですが、リリースは「2」と上がります。以下、同一版中の改訂版はこのリリースで管理します。

 「メイク」は同一「バージョン」「リリース」の間の文書改訂を表します。

 3列目は「日付」、4列目は「作成者・改訂者」を表します。5列目は「補足」で追加の説明を書く列です。ここではこの履歴の性質を表す「初稿」や「レビュー」を入れています。

 「初稿」とは最初の原稿のことで、似ていますが印刷用語の「初校」とは意味が異なります。「レビュー」はその初稿をレビュー(ここでは他人が作成物のチェックをすること)したことを表しています。レビューの結果、文書に訂正があってそれを修正したので、メイクが「2」になりました。


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INDEX
単体テスト計画書 (1) ― 表紙・目次・第1部・第1章
Page1
1. 単体テスト計画書
1.1. 表紙
1.2. 改訂履歴
1.3. 目次
1.4. 第I部・第1章の表紙
1.5. 第1章
参考文献
プロフィール
山村 吉信 ヤマムラ ヨシノブ

同志社大学大学院・電気工学専攻修了(工学修士)。プリンストン大学大学院・計算機科学科修了(MSE)。

1978年、日本アイ・ビー・エム(IBM)入社。システムズ・エンジニア(SE)として、性能評価モデルの営業支援に従事。

1983年、IBMサイエンス・インスティチュート(現東京基礎研究所)にて研究員として、性能評価、オペレーティング・システムの漢字化、分散データベース、仕様言語、オブジェクト指向を研究する。

1990年、IBM SE研究所にて、筆者が開発したソフトウェア開発用の仕様化技法YARNの事例研究に従事する。

1994年、IBMソフトウェア開発センターにてソフトウェア開発プロジェクト・リーダーとなる。以後、品質管理担当、プロジェクト・マネージャとして現場のプロジェクトに参加する。

2000年、IBM退社後、日本パラメトリック・テクノロジーにてビジネス開発・プログラム・マネージャとして顧客を担当する。

2000年11月、日本での営業活動を開始したウェブメソッド株式会社にて技術部長として技術全般を担当する。

2002年8月、ウェブメソッドを退社し、YARNE(ヤルネ) 設立。ソフトウェア開発・保守・統合にまつわるナレッジベース・ソフトウェア・ツールの開発・販売に従事すると共に、同分野における教育、コンサルテーションに従事する。

翔泳社「SEのためのソフトウェアテスト」「SEのための見積りの基本」「SEのための仕様の基本」など著書・論文・講演多数。


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