IT人材の早期発掘・育成を目的に8月12日に開講した「セキュリティ&プログラミングキャンプ2009」(主催・独立行政法人情報処理推進機構、セキュリティ&プログラミングキャンプ・コンソーシアム)が4泊5日の日程を終え、最終日の16日(日曜日)には成果発表会と閉講式が行われた。
合同成果発表会では、プログラミングコースの「OSを作ろう組」「プログラミング言語組」「Linuxカーネル組」それぞれを代表した計3班と、セキュリティコースを代表した2班が発表を行った。
OS自作組は書籍『30日でできる! OS自作入門』をテキストに、起動するところまで実装された「ItabaliOS」「Stunt!OS」「YamamotOS」の3つが発表された。プログラミング言語班では、プログラミング言語Rubyを高速化(ボトルネックを解消する)するハックが発表され、実際にRubyにパッチとして取りこまれる見込み。Linuxカーネル組でも、Linuxカーネルのprocファイルシステムの改良が発表され、そのパッチはLinux Kernelメーリングリストに投稿された。
セキュリティコースでは、学内LANでのワーム対策が課題として出され、即時対応をメインとしたチームと、中長期対策を視野に入れたチームが選ばれた。この課題では「ウィルス対策ソフトを使用できない」「Windows Updateを使用できない」などいくつかのネガティブな条件があるネットワークが想定され、その環境下でConfickerワームに対策を講じなければならない。Confickerワームの特徴を利用し、パケット量など日常的なログ監視により感染を検出する手法などが発表された。
総評として三輪実行委員長は、キャンプの一番の成果は「コミュニティ」であり、素晴らしい講師や友達を手に入れたことだと語り、「講師陣にはすごい人が多いが、彼らを直接の目標としてはいけない。講師の肩越しにさらにその先を見据えて、今の講師の年になったときには、ずっと超えて行ってほしい」と学生たちにエールを送った。
【関連リンク】
・セキュリティ&プログラミングキャンプ2009
・開講時の記事(EnterpriseZine)
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