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mixiアプリで始めるOpenSocial入門

mixiアプリで始めるOpenSocial入門(1)
――OpenSocialの概要とmixiアプリ

OpenSocial 基本のキ(1)

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OpenSocialでできること

 OpenSocialでは、次のような機能を実現できます。

  1. ソーシャル情報の取得
  2. ソーシャル情報とは、最初に上げたSNSの基本的な機能に含まれるもので、アプリケーションにアクセスしてきたユーザーのプロフィールや友達の一覧、友達のプロフィールなどのことです。

  3. アクティビティの送信
  4. アクティビティ(自分がしていること。例えば、最近見た映画や撮った写真など)を友達に知らせることができます。対応するSNSであれば、画像付きの情報を送信できます。

  5. データの読込・書込
  6. OpenSocialアプリケーションで、自分のデータを書き込んだり、他の人のデータを読み込んだりする機能です。これにより、同じアプリケーションを使うユーザー同士でのデータの共有が可能になります。

  7. 外部サイトとの連携
  8. 外部のWebサービスにアクセスしてデータを取得し、アプリケーション上に表示することができます。

  9. メッセージ
  10. アプリケーションから、他の会員へのメッセージを送ることができます。

  11. Flashコンポーネント
  12. OpenSocialアプリケーションは基本的にはHTML+JavaScriptで構築されますが、アプリケーション内にFlashコンポーネントを配置することもできます。

  13. アプリケーション設定の読み込み/書き込み
  14. 3.は他のユーザーと共有可能なデータの読み書き機能ですが、こちらは自分のアプリケーション用の設定の読み書き機能です。

人気のあるmixiアプリの例

 もう少し具体的なイメージを持って頂くために、既に公開されているmixiアプリの中から、人気のあるアプリケーションをいくつか紹介します。前項で挙げたOpenSocialの機能をどのように組み合わせているのか、に注目してください。

画像しりとり

画像しりとり 実行画面
画像しりとり 実行画面

 適当な言葉でしりとりをすると、その単語に合った画像が自動的に表示されます。ほかの人が入れた単語も、リアルタイムで画面上に反映されますので、予想外のつながり方や、自動的に表示される画像とのギャップなどが面白いアプリケーションです。

 「ユーザーの書き込んだ単語を、他のユーザーも閲覧できるようにする」部分は、3.のデータの読込・書込機能の活用と思われます。また「書き込んだ単語に合った画像を表示する」機能は、前項4.の外部サイトとの連携の例で、アプリケーション内から画像検索サイトを呼び出して表示しているものと考えられます。

 実現している機能はシンプルですが、SNS上のアプリケーションとして公開されると実に面白いゲームになる、という良い例でしょう。

マイミクシィ一覧+

 

 mixi標準のマイミクシィ一覧アプリケーションの代替となるmixiアプリです。マイミクシィのトップページ、日記、メッセージ作成画面をアプリから直接開くことができる、よくアクセスする人にブックマークを付けられるなど、標準アプリケーション以上の機能を持っています。

 「マイミクシィ一覧を取得して表示する」部分は1.のソーシャル情報の取得の活用です。ブックマーク部分は3.のデータの読み書きと思われます。

つながりマップ

 自分のマイミクシィやコミュニティがどう繋がっているのかをグラフ状に表示します。画面上の「Max Items」で表示数を増やしていくと、どんどんとグラフが動いていくのが非常に面白いアプリケーションです。

つながりマップ 実行画面
つながりマップ 実行画面

 「自分のマイミクシィや参加しているコミュニティを取得する」部分は1.のソーシャル情報の取得の活用です。さらに、このアプリケーションはスムーズなアニメーションで表示するために、6.のFlashコンポーネントを使っています。

 ここでは3つのmixiアプリを紹介しましたが、現時点で利用者の多いmixiアプリを見たところ、やはりゲームアプリケーションが多いようです。確かにOpenSocialアプリケーションは、ユーザー数が非常に多いSNS内で動作する、という観点から考えるに、たとえソーシャル情報の活用を抜きにしたとしても非常に魅力的なゲームプラットフォームと言えます。HTML+Ajaxで構築されたゲームであればすぐに移植することができますし、Flashも活用できます。また、ソーシャル情報の活用という面では、ゲーム内の得点などでのランキング機能は、シンプルですが白熱する活用法かもしれません。もっと積極的にソーシャル情報を活用するゲームアプリケーションも増えていくことでしょう。

 それ以外にも、外部のWebサービスをうまく活用しているアプリケーションもいくつもありました。Web APIとして公開されている地図や検索サービスなどをソーシャル情報とマッシュアップすることで、さまざまな可能性が広がることでしょう。

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OpenSocialの提供するAPI

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 土井 毅(ドイ ツヨシ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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