OpenSocialでできること
OpenSocialでは、次のような機能を実現できます。
- ソーシャル情報の取得
- アクティビティの送信
- データの読込・書込
- 外部サイトとの連携
- メッセージ
- Flashコンポーネント
- アプリケーション設定の読み込み/書き込み
ソーシャル情報とは、最初に上げたSNSの基本的な機能に含まれるもので、アプリケーションにアクセスしてきたユーザーのプロフィールや友達の一覧、友達のプロフィールなどのことです。
アクティビティ(自分がしていること。例えば、最近見た映画や撮った写真など)を友達に知らせることができます。対応するSNSであれば、画像付きの情報を送信できます。
OpenSocialアプリケーションで、自分のデータを書き込んだり、他の人のデータを読み込んだりする機能です。これにより、同じアプリケーションを使うユーザー同士でのデータの共有が可能になります。
外部のWebサービスにアクセスしてデータを取得し、アプリケーション上に表示することができます。
アプリケーションから、他の会員へのメッセージを送ることができます。
OpenSocialアプリケーションは基本的にはHTML+JavaScriptで構築されますが、アプリケーション内にFlashコンポーネントを配置することもできます。
3.は他のユーザーと共有可能なデータの読み書き機能ですが、こちらは自分のアプリケーション用の設定の読み書き機能です。
人気のあるmixiアプリの例
もう少し具体的なイメージを持って頂くために、既に公開されているmixiアプリの中から、人気のあるアプリケーションをいくつか紹介します。前項で挙げたOpenSocialの機能をどのように組み合わせているのか、に注目してください。
画像しりとり
適当な言葉でしりとりをすると、その単語に合った画像が自動的に表示されます。ほかの人が入れた単語も、リアルタイムで画面上に反映されますので、予想外のつながり方や、自動的に表示される画像とのギャップなどが面白いアプリケーションです。
「ユーザーの書き込んだ単語を、他のユーザーも閲覧できるようにする」部分は、3.のデータの読込・書込機能の活用と思われます。また「書き込んだ単語に合った画像を表示する」機能は、前項4.の外部サイトとの連携の例で、アプリケーション内から画像検索サイトを呼び出して表示しているものと考えられます。
実現している機能はシンプルですが、SNS上のアプリケーションとして公開されると実に面白いゲームになる、という良い例でしょう。
マイミクシィ一覧+
mixi標準のマイミクシィ一覧アプリケーションの代替となるmixiアプリです。マイミクシィのトップページ、日記、メッセージ作成画面をアプリから直接開くことができる、よくアクセスする人にブックマークを付けられるなど、標準アプリケーション以上の機能を持っています。
「マイミクシィ一覧を取得して表示する」部分は1.のソーシャル情報の取得の活用です。ブックマーク部分は3.のデータの読み書きと思われます。
つながりマップ
自分のマイミクシィやコミュニティがどう繋がっているのかをグラフ状に表示します。画面上の「Max Items」で表示数を増やしていくと、どんどんとグラフが動いていくのが非常に面白いアプリケーションです。
「自分のマイミクシィや参加しているコミュニティを取得する」部分は1.のソーシャル情報の取得の活用です。さらに、このアプリケーションはスムーズなアニメーションで表示するために、6.のFlashコンポーネントを使っています。
ここでは3つのmixiアプリを紹介しましたが、現時点で利用者の多いmixiアプリを見たところ、やはりゲームアプリケーションが多いようです。確かにOpenSocialアプリケーションは、ユーザー数が非常に多いSNS内で動作する、という観点から考えるに、たとえソーシャル情報の活用を抜きにしたとしても非常に魅力的なゲームプラットフォームと言えます。HTML+Ajaxで構築されたゲームであればすぐに移植することができますし、Flashも活用できます。また、ソーシャル情報の活用という面では、ゲーム内の得点などでのランキング機能は、シンプルですが白熱する活用法かもしれません。もっと積極的にソーシャル情報を活用するゲームアプリケーションも増えていくことでしょう。
それ以外にも、外部のWebサービスをうまく活用しているアプリケーションもいくつもありました。Web APIとして公開されている地図や検索サービスなどをソーシャル情報とマッシュアップすることで、さまざまな可能性が広がることでしょう。