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イベントレポート

「Google Chrome Deveoper Tools」はこう使う!
基本機能チュートリアル & GDD 2011 セッション概要

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 11月1日に開催されたソフトウェア開発者向けのイベント「Google Developer Day 2011」。午後のプログラムでは、Google デベロッパー アドボケイト 北村 英志氏による「デベロッパーツールのティップスアンドトリックス」と題した講演が行われた。

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Google デベロッパー アドボケイト 北村 英志氏
Google デベロッパー アドボケイト 北村 英志氏

 この記事では、「Google Chrome Developer Tools」の概要や具体的な使い方を、Google Developer Day 2011の基調講演や、北村氏のセッションで語られた最新情報も交えつつ紹介していく。

「Google Chrome Developer Tools」とは

 Google Chrome Developer Tools(以下、Chrome Dev Tools)とは、Webブラウザ「Google Chrome」に付属している開発ツール。このツールを使用すると、開発者は自身が作成したWebアプリケーションの内部構造に、簡単にアクセスすることができる。

 Chrome Dev Toolsの起動は簡単で、ブラウザウィンドウの右上にあるツールメニューから、[ツール]から[デベロッパーツール]をクリックするだけだ。

ブラウザツールバー右上の[ツール]から[デベロッパーツール]をクリック
ブラウザツールバー右上の[ツール]から[デベロッパーツール]をクリック

 ツールが起動すると、画面下部にパネルが表示される(各パネルの詳細は、こちらを参照)。この各パネルから、今表示しているWebアプリケーションのページがどのように作られているか、またどのようにネットワークの処理を行っているかなどの情報を確認・変更できる。

各パネルでWebページの構成の確認・変更ができる
各パネルでWebページの構成の確認・変更ができる

 北村氏はセッションの冒頭で、「Chrome Dev Toolsは、素晴らしいWebアプリを作るためのWebアプリ」だと語った。Chrome Dev Toolsは、それ自体がWebアプリケーションとして作られており、実際にChromiumのソースコードを見ると、HTMLJavaScriptCSSのWeb技術で構成されていることが分かる。北村氏は「Chrome Dev Tools自体がWebアプリケーションなので、別のChrome Dev Toolsからデバッグすることも可能」と例を表示し、会場の笑いを誘った。

HTML/CSSの編集時は、自由度の高い「エディタ」に

 北村氏はまず、デザイン面にフォーカスして話を進めた。Chrome Dev Toolsでは、ブラウザで表示しているページのビジュアルに関係するHTMLCSSが、簡単に変更/追加できる。

 Chrome Dev Toolsを起動すると、[Elements]パネルが開かれ、左側には表示されているページのDOMツリーが、右側には、左側のパネルで選択されたDOMに使用されているCSSのエレメンツが表示される。

左側:表示ページのDOMツリー 右側:DOMに使用されているCSSのエレメンツ
左側:表示ページのDOMツリー 右側:DOMに使用されているCSSのエレメンツ

 左下にある[虫眼鏡]ボタンをクリックすると、調べたいWebページ上に表示されている要素をクリックするだけで、該当箇所に使用されているHTML、CSSを確認することができる。

[虫眼鏡]ボタンで、調べたい要素の内容を確認できる
[虫眼鏡]ボタンで、調べたい要素の内容を確認できる

 表示されているCSSのコードは、ダブルクリックして直接編集でき、瞬時にブラウザに反映される。もちろん、変更できるのは色だけでなく、フォントの種類やサイズ、角丸などのデザインの設定も簡単だ。さらに、コード補完機能も充実しており、上下キーを押すと使用できるパラメータが一覧で表示されるため、リファレンスなども必要ない。

 例えば、既存のクラスにセレクタを追加するには、パネル右側の[Styles]にある[クラス]ボタンをクリックし、DOMツリー上で選択しているクラスに対して追加したいスタイルを書き込む。次の図のように、element.styleというクラスに「background : indianred;」と追加すると、表示されているページの背景が赤に変更される。

element.styleクラスに設定を追加し、背景を赤に変更
element.styleクラスに設定を追加し、背景を赤に変更

 また、疑似セレクタの設定も簡単だ。active、hover、focus、visitedなど、主要な疑似セレクタは一覧で表示されるので、チェックするだけで状態に応じたスタイルを簡単に設定できる。

[Toggle Element State]ボタンから、疑似セレクタの設定も可能
[Toggle Element State]ボタンから、疑似セレクタの設定も可能

 そのほか、DOMツリー内の要素も、ドラッグ&ドロップで組み替えたりするなどが可能だ。

今後実装予定の「カラーピッカー」

 Google Developer Dayの基調講演では、この日のために開発された今後実装予定の「カラーピッカー」も紹介された。現時点ではまだChrome Dev Toolsには搭載されていないが、OSネイティブのカラーピッカーをクリックして呼び出すことで、CSSの色指定が可能となる機能だ。

OSネイティブの「カラーピッカー」
OSネイティブの「カラーピッカー」

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この記事の著者

中川 香菜子(編集部)(ナカガワ カナコ)

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https://codezine.jp/article/detail/6261 2011/11/09 10:00

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