では実際に先ほどテストで確認したブラウザで、アドレスバーに次のようにパスを追加して実行してみましょう。
- http://localhost:8080/SampleApp/webresources/user/ABC0001
今回はそのまま表示するアプリケーションなので、次の図のようにユーザーIDの内容が表示されます。
同様に、複数のリソースを指定した場合も、同じようにパスと対応するメソッドを用意します。例えばユーザーID、メールアドレス、電話番号の3つのリソースを指定する場合は、次のようにURIを定義します。
- http://localhost:8080/SampleApp/webresources/user/[ユーザ-ID]/[メールアドレス]/[電話番号]
これを受け取るリソースクラスは、次のようになります。
@Path("user/{userid}/{mailAddress}/{phone}") …(1)
public class UserResource {
…(省略)…
@GET
@Produces("text/plain")
public String getText(
@PathParam("userid") String id , …(2)
@PathParam("mailAddress") String address ,
@PathParam("phone") String phone
) {
Map<String,String> userinfo = new HashMap<String,String>();
userinfo.put("userid", id);
userinfo.put("mailAddress", address);
userinfo.put("phone", phone);
return userinfo.toString(); …(3)
}
}
(1)では受け取るパスの定義をしています。順にユーザーID、メールアドレス、電話番号を受け取るパスに対するパラメータをuserid、mailAddress、phoneと定義しています。
(2)では(1)で定義したリソースをメソッドの引数に渡しています。
今回は設定と実装内容の差が分かりやすいよう、リソースと実際のメソッドの引数名を別の名称を割り当てていますが、実用する際には合わせておいた方が実装しやすいため、合わせておくと良いでしょう。
(3)でリクエストされたパスに含まれたリクエスト情報は、java.util.Mapに格納したものをStringに変換したものを返します。
これを表示するURLは例えば次のようになります。
- http://localhost:8080/SampleApp/webresources/user/A-pZ/a-pz@samplemail.co.jp/090-9999-9999
これを先ほどと同様に表示したブラウザのアドレスバーに入力します。すると次の図のようにjava.util.Mapを文字列形式で表示されます。
このようにパラメータ用のパスをいくつか追加した場合も、その内容に合わせてパス階層とパスパラメ―タの定義をするだけで利用可能になります。
パスパラメータの制限
正規表現を使って、URIに指定可能な文字列を制限することも可能です。例えばユーザーIDに対して、先頭は英文字、以降は英数のみ許可するなどです。この設定も@Pathで行います。次に例を示します。
@Path("user/{userid: [a-zA-Z][a-zA-Z0-9]*}/{mailAddress}/{phone}") …(1)
public class UserResource {
…(省略)…
}
useridのパスでは先頭は英文字、以降は英数のみ許可しています。この正規表現で利用できる制御文字は「[^/]+?」です。
ではこの@Pathで設定した内容で、先ほどリクエストしたURIを使います。このユーザーIDのパスには英数以外の記号が含まれています。
- http://localhost:8080/SampleApp/webresources/user/A-pZ/a-pz@samplemail.co.jp/090-9999-9999
これを実行すると、パス設定で行った正規表現に合致しないため「そのようなリソースは存在しない」とみなして、HTTPレスポンスコードの404(Not Found)が返されます。
このようにパス設定で不要な値をリクエストしても、サーバー側はリソースがないと返しますので、通常のHTTPリクエストでファイルが存在しない時と同等のレスポンスです。もちろんユーザーIDの箇所を英字から始まる文字列に指定することで、先ほどと同様のユーザー情報を返す画面が表示されます。
実際に機能を追加していくときは、ウィザードから自動生成された@GETメソッドや@PUTメソッドを参考にメソッドを追加していくことでリソースの機能を追加し、新たなクラスを同じ手順で作成し、リソースを追加していきます。
終わりに
JAX-RSはJavaでWebサービスを簡単に提供できる非常に優れた仕組みで、RESTアーキテクチャに従った一定の作法と、Webアプリケーションで使われているデータフォーマットを簡単に定義できる強みがあります。NetBeansでは設定ファイルも不要になるので、より一層サービスを作りやすい仕組みと言えるのではないでしょうか。
Java EE6はWebアプリケーションで昨今求められる仕様や機能を盛り込みつつ、実装までの手間を軽減する仕組みも導入されてきました。次期リリースであるJava EE7ではさらに実装手順の簡略化とともに、JSFやJAX-RS、ELも大幅に機能更新が予定されています。



