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イベントレポート

「Micro-Momentがビジネスを変え、アプリケーションのデザインを変える」 Salesforce Developer Conference Tokyo 2013基調講演レポート

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 9月6日、「Salesforce Developer Conference Tokyo 2013」が開催された。米国本社からMike Rosenbaum氏(Executive Vice President)が来日し、その基調講演では、モバイル戦略や新しいサービスなどが披露された。とくにモバイル戦略について、「Micro-Moment」という考え方が、業務アプリに与える影響、デバイス環境やクラウド環境の変化が業務アプリのコンテキストをどのように変えるか、という視点からSalesforceの新機能を紹介し、実際のモバイルアプリの開発を行うデモなどが行われた。

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2017年には業務アプリの90%がモバイル対応

Salesforce Executive Vice President Mike Rosenbaum氏
Salesforce Executive Vice President Mike Rosenbaum氏

 Rosenbaum氏は、業務アプリケーションにおいてもスマートフォンやタブレットなど、モバイルデバイスの役割がますます重要になってきおり、2017年には業務アプリケーションのうち90%がモバイル対応したものとなるという。このときの問題は、業務アプリケーションにおいて、いかにモバイルとクラウド上のバックエンドシステムを統合させるかだとする。

現在はモバイル専用アプリが多いが、
将来的にはデスクトップ+モバイル対応とアプリケーションのモバイル化が進む
現在はモバイル専用アプリが多いが、将来的にはデスクトップ+モバイル対応とアプリケーションのモバイル化が進む

 そのため、Salesforceのプラットフォームもモバイルアプリケーション開発を支援するための機能が強化されたという。今回のカンファレンスでは、Summer ’13で発表された開発プラットフォームの新しい機能や、予定されているWinter '14の新しい機能を交えて、新しいモバイル業務アプリケーションの構築方法などを紹介すると述べ、また日本の開発者向けの新しいパートナーシッププログラムをスタートさせることも発表した。

モバイルアプリケーション開発のためのプラットフォーム
モバイルアプリケーション開発のためのプラットフォーム

 基調講演で紹介されたSalesforce Platformの機能は、Chatter 4.0、Mobile Pack、Mobile SDK 2.0、Analytics API、SmartSyncなどだ。どれもモバイルアプリ開発に関連したもので、説明は、Quinton Wall氏(Salesforce Director Technical Platform Marketing)をメインに行われた。

Salesforce Director Technical Platform Marketing Quinton Wall氏
Salesforce Director Technical Platform Marketing Quinton Wall氏

Chatter 4.0は単なるフィードアプリから業務アクションのトリガーツールに

 Chatterの新しいバージョンである4.0の最大の特長は、フィードの画面から商談などのレコードの登録、ファイルのダウンロード、コードの閲覧、データベースアクセスなどの各種アクションができるようになったことだ。これにより、従来の単にフィードを見るだけのアプリから、一般的な業務アプリと同等な機能を実現できる。

 Mobile PackおよびMobile SDK 2.0は、Salesforceの開発環境でHTML5アプリ、ネイティブアプリ、両者のハイブリッドアプリの開発を容易にする。従来のVisualforceの中に、HTMLコード、CSS、PHP、JavaScriptを混在させることができる。これならば、Salesforceアプリ開発になじみがなくても、Webアプリやスマホアプリ感覚で業務アプリ、それもスマートフォンやタブレット向けのアプリケーションの開発がしやすくなる。

 Analytics APIは、REST APIを利用して任意の分析ツール、グラフィックユーティリティなどからインタラクティブなレポートを作成するためのAPIだという。端末での表示はJSONを利用する。

 SmartSyncは、オフライン状態の端末で行われたクラウド上のデータへの操作の動機を自動的に行うフレームワークだ。SDK 2.0からサポートされた機能で、モバイルアプリとバックオフィスシステムやデータベースをつなげるために重要な機能の一つといえるものだ。

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この記事の著者

中尾 真二(ナカオ シンジ)

フリーランスのライター、エディター。アスキーの書籍編集から始まり、翻訳や執筆、取材などを紙、ウェブを問わずこなす。IT系が多いが、たまに自動車関連の媒体で執筆することもある。インターネット(とは当時は言わなかったが)はUUCPの頃から使っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/7393 2013/09/19 14:00

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