はじめに
今回の記事では、Java(ジャバ)で業務アプリを開発するための開発環境の構築を行います。また、Javaのアプリケーションの開発では統合開発環境(IDE)を使って作業することがほとんどです。統合開発環境とはアプリケーションの開発をサポートする環境で、この連載では多くの現場で使われているEclipse(エクリプス)を選んでいます。今回はJavaの開発環境を整え、サンプルのアプリケーションを作成し、それを実行することを目標としています。
対象読者
今までJavaでの経験がまったくない人や、Java以外の言語しか経験がないJava初心者の人でJavaを使った業務アプリの開発をすることになった人を対象読者としています。
必要な環境
この連載ではWindows 7、Windows 8.1、Mac OSを開発環境の対象としています。またWindowsには32Bit版と64Bit版の2つがありますが、この連載では64Bit版のみで検証しています。ただしインストール後はどの環境でもほぼ同じ動きなので、特に違いがない限りWindows版で説明しています。
今回は次のものを使っています。
- JDK 8
- Eclipse Kepler(4.3.2)
なお、Eclipseに関してはこの連載では日本語化を行っていません。日本語化されたEclipseを使っている場合、ボタンなどの名称が異なるので注意してください。日本語化してない理由は文献(特に海外の文献)などを読む際にEclipseのメニューやボタンが英語表記の場合が多々あるので、慣れているとわかりやすいという点くらいです。日本語化したほうが使いやすい人の場合は日本語化しても問題ありません。
1. JDK(Java Development Kit)のインストール(1)
Javaで開発するには、JDK(Java Development Kit)と呼ばれるJavaのアプリケーションの開発ツールの集まりをインストールする必要があります。JDKはJava言語で書かれたソースファイル(処理の記述がかかれたテキストファイル)をコンパイルするなどJavaアプリケーションを作成する際に使うものです。JDKは、インストーラを使って簡単にインストールできます。
また、この時にJDKのインストーラに含まれているJRE(Java Runtime Environment)と呼ばれる環境も同時にインストールします。このJREはJavaアプリケーションを作成する機能は含まれておらず、実行する機能のみを持っているものになります。JREはJavaアプリケーションを実行するために使われます。
JDKインストーラを実行する際には管理者権限が必要です。インストール前に管理者権限を持っているか確認してください。
1.1. JDKのダウンロード
JDKをインストールするには、まずJDKのインストーラをダウンロードする必要があります。JDKインストーラのダウンロードサイトのURLは、次のとおりです。
もし、リンクが切れている場合は「JDK ダウンロード」で検索すると「Java SE ダウンロード - Oracle」とOracle社のJDKのダウンロードサイトが出てきますので、そこから移動してください。
今回は、執筆時(2014年4月)の最新版であるJDK 8をインストールします。
次に、「Accept License Agreement」のラジオボタンを選択してライセンス契約に同意し、手元の環境に適したJDKのインストーラをダウンロードしてください。例えばPCのOSがWindowsの64Bit版の場合は「Windows x64」、Windowsの32Bit版の場合は「Windows x86」、Mac OS Xの場合は「Mac OS X x64」を選択します。
またライセンス契約に同意できない場合は、JDKのインストーラをダウンロードできません。