SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

イベントレポート

「デブサミ関西2014」開催、講演関連資料まとめ


  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 9月5日、西日本のソフトウエア開発者を対象とした技術カンファレンス「Developers Summit 2014 Kansai」(デブサミ関西2014)が神戸国際会議場で行われた。今年で4回目の開催となる。主催は翔泳社で、開催にあたり8社の企業スポンサー、9つの開発コミュニティ、4名の実行委員による協力を得た。「開発プロセス」「Web&クラウド」「Mobile」といったトピックスが、計16セッションに渡って講演されている。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 今回のテーマには、今年2月に東京で開催した「Developers Summit 2014」(デブサミ2014)と同じく「Story」を据えている。これは前年度のテーマであった「イベントに参加した後に、現場を変える『アクション』を起こして欲しい」を受けて、「アクションを起こすために必要なモチベーションや仲間を得るためには、説得力のある『ストーリー』が必要」と、実現性に一歩踏み込んだものとなっている。

開幕の様子

 冒頭の基調講演は、デブサミ2014でベストスピーカー賞を獲得したクックパッドの庄司嘉織氏が登壇。「この『物語』は、ぼくが歩き出す物語だ。肉体が……という意味ではなく、エンジニアとしてという意味で……」と題した講演では、自身の半生を振り返りつつ、一エンジニアとして普段どのように考えて振る舞ってきたのか、またどうすると望ましいのか、という考えを包み隠さず明かした。特に、ライブならではのオフレコ情報も多く、実際に来場して聴講された方限定の特典とも言える。

クックパッド 庄司嘉織氏
クックパッド 庄司嘉織氏

 可能な範囲で講演内容の一部を紹介すると、まず庄司氏は「体裁や先入観に惑わされずに、本質的に自分の糧になることを謙虚に追求する姿勢の大切さ」を説いた。権威を持つと周囲から知見を得づらくなってしまうし、傲慢さは敵を作り目的の達成を遠ざけてしまう。

 続いて、我儘になることの重要性も強調した。怒るべきところは怒る。間違っていると思ったことは素直に指摘する。「エンジニアなんて、楽しそうな技術があったら使いたくてしょうがない生き物。必要な事務手続きを飛ばしてでも、勝手にやってしまうのがエンジニア」「たぶんエンジニアみんながやりたいことをやった方が世の中は良くなる気がする」だと語気を強めた。一方で、適当な理由をでっち上げてでも社内とうまく交渉する、といったコミュニケ―ション能力の重要性も各所で示唆されていた。

 講演後に少し意見交換する機会を得たが、そのときの印象では、その時々の判断が仮に間違っていたとしても、きちんと外部に発信し、そのフィードバックを得る対話を重ねることで精度が上がり、結果的に成功に繋がっていくということのようだ。

 プロジェクトを企画してリリースし、ある程度運用が軌道に乗るまで2年くらいかかるとすると、20歳から定年まで働いても20回程度しかチャレンジする機会がない。うち成功するのは2割くらい。「この先、生き残るためには?と聞かれることも多いが、残りのチャレンジを生き残るためだけに費やしたくない」と語る庄司氏は、「謙虚に、我儘に、やりたい事をやろう」というメッセージをもって講演を結んだ。

「謙虚に、我儘に、やりたい事をやろう」と講演を締めくくった庄司氏
「謙虚に、我儘に、やりたい事をやろう」と講演を締めくくった庄司氏

 午後に開催されているセッションは、各会場で立ち見が続出するなど、過去最大級の盛り上がりを見せた。

******

 イベント関連情報は以下で随時更新していきます(最終更新:2014/09/17 10:08)。情報の抜け、誤りなどがありましたら、CodeZine編集部のTwitterアカウントまたはFacebookページ宛に、お気軽にご一報いただけますと幸いです。

講演資料

 各セッションの発表スライドとTwitterのハッシュタグをまとめています。セッション名は発表スライド、講演者名はTwitterアカウントにリンクを張っています。

基調講演

基調講演
セッション名(発表資料)/
講演者(Twitterアカウント)
Twitterの
ハッシュタグ
関連レポート
【S-1】この『物語』は、ぼくが歩き出す物語だ。肉体が……という意味ではなく、エンジニアとしてという意味で……
庄司 嘉織〔クックパッド〕)
#kansumiS1 Togetter

Aトラック

Aトラック
セッション名(発表資料)/
講演者(Twitterアカウント)
Twitterの
ハッシュタグ
関連レポート
【A-1】アジャイルのススメ
西村 直人〔永和システムマネジメント〕)
#kansumiA1 Togetter
【A-2】企画 - 計画 - 開発 - ビルド - デプロイ~価値のパイプラインできてますか?
長沢 智治〔アトラシアン〕)
#kansumiA2 Togetter、講演者事後談
【A-3】プロジェクトを成功させるための「期待マネジメント」
中村 洋〔ギルドワークス〕)
#kansumiA3 Togetter講演者事後談
【A-4】「継続的デリバリー」と「サービス仮想化」で変わる、エンタープライズアジャイル開発
(渡辺 隆〔日本CA〕)
#kansumiA4 Togetter
【A-5】関西で働くという生き方<資料:伊藤 淳一/山本 学/川畑 雄補>
(【司会】吉池 裕/伊藤 淳一〔ソニックガーデン〕/山本 学/川畑 雄補〔サイバーエージェント〕)
#kansumiA5 Togetter、講演者事後談(伊藤 淳一

Bトラック

Bトラック
セッション名(発表資料)/
講演者(Twitterアカウント)
Twitterの
ハッシュタグ
関連レポート
【B-1】Webデザインと開発の未来
こもり まさあき
#kansumiB1 Togetter
【B-2】Web技術で開発するエンタープライズモバイルアプリ
(田中 正裕〔アシアル〕)
#kansumiB2 Togetter
【B-3】チームもサービスもグローバルへ~世界を目指すヌーラボの素顔に迫る!~
染田 貴志〔ヌーラボ〕)
#kansumiB3 Togetter
【B-4】インフラ企業で働くフロントエンドエンジニアの挑戦
河原 覚〔さくらインターネット〕)
#KansumiB4 Togetter
【B-5】デブサミ名物コミュニティLT
(【司会】まっちゃだいふく/Umekita Force/関西Javaエンジニアの会/SQLWorld/DevLOVE関西/日本Androidの会神戸支部/日本XPユーザーグループ関西/VSハッカソン倶楽部/Project Facilitation Project/わんくま同盟)
#KansumiB5 Togetter、講演者事後談(SQLWorld

Cトラック

Cトラック
セッション名(発表資料)/
講演者(Twitterアカウント)
Twitterの
ハッシュタグ
関連レポート
【C-1】エンタープライズにおけるiOSアプリ開発で押さえておくべき7つのこと
大石 裕一〔フィードテイラー〕)
#kansumiC1 Togetter
【C-2】開発したアプリを長く使ってもらうために ~高解像度 ディスプレイ対応は必須~
(田中 達彦〔日本マイクロソフト〕)
#kansumiC2 Togetter
【C-3】Xamarinによるマルチデバイス・クロスプラットフォーム開発の実際
伊藤 伸裕〔フェンリル〕)
#kansumiC3 Togetter
【C-4】「もう怖くないモバイルアプリ開発!-知って得する実践Android/iOS業務システム開発
伊賀 敏樹〔エンバカデロ・テクノロジーズ〕)
#kansumiC4 Togetter
【C-5】モバイルがモーションセンサーに出会ったら
初音 玲
#kansumiC5 Togetter

参加者レポート

 ぜひ参加レポートをご自身のブログなどでご執筆ください! この欄でご紹介させていただきます。@codezine宛にメンションでお知らせいただけると助かります。

会場の様子

基調講演の開始前の様子。朝早くから非常に多くの方にお越しいただきました
基調講演の開始前の様子。朝早くから非常に多くの方にお越しいただきました
「デブサミ関西2014開催記念 特別セール」のお知らせ(9月10日まで)

 本キャンペーンは好評のうち、終了させていただきました。たくさんのご参加ありがとうございました!(2014-09-11)
 

会場で展示されていたセール中の書籍と新刊の見本誌
会場で展示されていたセール中の書籍と新刊の見本誌

 
【関連リンク】
Developers Summit 2014 Kansai
Developers Summit 2014

この記事は参考になりましたか?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
イベントレポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

斉木 崇(編集部)(サイキ タカシ)

株式会社翔泳社 ProductZine編集長。1978年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科(建築学専門分野)を卒業後、IT入門書系の出版社を経て、2005年に翔泳社へ入社。ソフトウェア開発専門のオンラインメディア「CodeZine(コードジン)」の企画・運営を2005年6月の正式オープン以来担当し、2011年4月から2020年5月までCodeZine編集長を務めた。教育関係メディアの「EdTechZine(エドテックジン)」...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/8085 2014/09/17 10:08

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング