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仮想ルータVyatta/VyOSで変わるネットワーク設計

いまさら聞けないモバイルとIPv6ネットワークのアレコレ(前編)~モバイル端末からIPv6ネットワークに接続する

仮想ルータVyatta/VyOSで変わるネットワーク設計(5)

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 本連載では、さくらインターネット研究所の独自調査に基づき、クラウド時代に必要となるネットワーク仮想化とその在り方についてご紹介します。今回は『いまさら聞けないモバイルとIPv6ネットワークのアレコレ(前編)』と題して、モバイル端末からIPv6ネットワークに接続する方法を解説します。

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 今回もVyatta/VyOSのお話から少しそれますが、新しいシステムエンジニアの皆様の基礎理解を広げるお話なのでご理解ください。古くからシステムやネットワークの仮想化に取り組まれている方にとっては、「知ってる。知ってる」というお話ではありますが、その部分は適宜読み飛ばしください。

IPv6を使ってみよう!

 前回『クラウド時代のIPv4アドレス枯渇を考える』でもお話しましたが、私たちを取り巻くインターネット環境はIPv4アドレス移転によるアドレス資源の再利用が進んでいます(図1)。

図1. 国内における移転IPアドレス数および移転件数の推移(再掲載)
図1. 国内における移転IPアドレス数および移転件数の推移(再掲載)

 新たなインターネット接続環境となるIPv6もその名前が正式に決まった1995年から数えて、もうすぐ20年が経とうとしています。日々楽しくIPv6ネットワークの経路広報数をお知らせしてくれる@IPv6kumaさんによれば、経路数は2万近くまで成長しています(図2)。

図2. IPv6ネットワークの経路広報数(2014年10月29日現在)
図2. IPv6ネットワークの経路広報数(2014年10月29日現在)

 私たちを取り巻くIPv6ネットワーク環境も20世紀とは異なり、かなり手軽に使えるようになってきました。それでは、さっそくモバイルとIPv6ネットワークの今を試していってみましょう。

 図3は、モバイルとIPv6ネットワークの今を試す環境として用意したものです。「KDDI au LTE NET for DATA」はグローバルIPアドレス(IPv4/IPv6)によるインターネット接続を提供しており、またApple iPhone(iOS)はIPv6対応をOSレベルで備えています。さらに弊社「さくらのVPS」は石狩・東京・大阪リージョンすべてにおいてネイティブなIPv6通信によるサーバ環境を備えています。

図3.モバイルとIPv6ネットワークのいまを試す環境
図3.モバイルとIPv6ネットワークのいまを試す環境

 「KDDI au LTE NET for DATA」をApple iPhone(iOS)で利用するには、少しの契約手続きとプロファイルの投入が必要ですが、それほど手間ではないかと思います(図4)。

図4. Apple iPhone(iOS)におけるLTE NET for DATAプロファイル設定
図4. Apple iPhone(iOS)におけるLTE NET for DATAプロファイル設定

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この記事の著者

松本 直人(マツモト ナオト)

1996年より特別第二種通信事業者のエンジニアとしてインターネット網整備に従事。その後システム・コンサルタント,ビジネス・コンサルタントを経て2010年より,さくらインターネット株式会社 / さくらインターネット 研究所 上級研究員。(2016年より一時退任)研究テーマはネットワーク仮想化など。3~5年先に必要とされる技術研究に取り組み、世の中に情報共有することを活動基本としている。著書: 『モノのインターネットのコトハジメ』,『角川インターネット講座 ~ビッグデータを開拓せよ~』など多数。情報処理学会 インターネットと運用技術研究会 幹事

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/8264 2014/12/18 14:00

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